写真:盛 千夏
地図を見る「コシード(Cocido)」という言葉を聞いてスペイン人がまず思い浮かべるのは、マドリードの郷土料理「コシード・マドリレーニョ(Cocido Madrileño)」。
スペイン各地に、似たような煮込み料理(コシード)はありますが、知名度No.1はマドリードのコシードです。スペインの一般家庭でも普通に登場し、「ママのコシードが一番!」と思っているマドリードっ子も多いはず。
プレゼンテーションよりも味重視の伝統的スペイン料理ですが、スープを一口飲んで、日本では決して味わえない&再現できない味に驚くこと間違いなしです!
写真:盛 千夏
地図を見るマドリードにはたくさんのコシード専門店がありますが、スペイン、マドリード在住者が太鼓判を押すのは、「ヌエボ・オルノ・デ・サンタ・テレサ(Nuevo Horno de Santa Teresa)」。
店内は昔ながらのレストランといった感じで、メニューも流行りの創作系料理ではなく、伝統的なスペイン料理で直球勝負です。
当然ながら観光客向けのレストランではなく、ローカルが家族全員で通うようなアットホーム店で、典型的なスペインのママと言った感じの明るいおかみさん、控えめで優しい旦那さんのおかげか、常連のお客さんも多いレストランです。
「ヌエボ・オルノ・デ・サンタ・テレサ(Nuevo Horno de Santa Teresa)」
住所:Calle de Santa Teresa, 8, 28004 Madrid
写真:盛 千夏
地図を見る「コシード」をレストランで食べる=コース形式で3段階に分けてサーブされることを意味します。
レストラン「ヌエボ・オルノ・デ・サンタ・テレサ」では、モルシージャ・デ・ゲラ(Morcilla de Guerra)と呼ばれるナスのパテ、オリーブ、唐辛子の酢漬け、生の玉ねぎがまず出てきます。料理がサーブされる間につまむのもいいですが、濃厚な「コシード」を食べながらつまむと、口の中がさっぱりとします。
コースの最初は、「コシード」のスープです。肉、骨、生ハム、脂身そして野菜のうま味が凝縮されています。具は細くて短いパスタだけで超シンプルですが、これが驚くほど美味しい。1人1皿ではなく、大きな器にどーんと出てくるので、お好きなだけどうぞ! でも美味しいからと食べ過ぎると、後で後悔しますのでほどほどに。
写真:盛 千夏
地図を見る小食な日本人ならスープでおなかが一杯になってしまうところですが、次に登場するのは、野菜の大皿と山盛りのひよこ豆。ひよこ豆のサイズは特大で、バターのような濃厚さ。野菜はレストランによって多少の違いはありますが、ニンジン、ジャガイモそしてキャベツはお約束です。
野菜やひよこ豆を堪能した後には、お肉のプレートが2つサーブされます。鶏、豚、トシーノと呼ばれる脂身、ばら肉、骨髄、生ハム、チョリソー、モルシージャと呼ばれる血のソーセージなど、どれも1人1ピース提供されます。
最初に出されるうま味濃縮スープ、あっさりとしていくらでも食べられてしまう野菜、肉のうまみを吸ったひよこ豆から、肉のプレートはなかなかペース配分が難しい。初めに食べ過ぎると、最後のお肉が全く食べられません。
でも大丈夫、初めから「全部一緒に出してください。」とお願いすることもできます。野菜、豆、そして肉を細かく刻み、そのうえにスープをかけて食べるのも美味。家庭料理なので、少々お皿が汚れてもOK。各自思い思いのスタイルで、美味しい「コシード」を味わってください。
コシードはそのボリュームと、スペインの食事のメインが昼なことから、ランチに食べるものです。また、準備に時間がかかるのでコシード専門店以外は、前日までにテーブルの予約をし、コシードも一緒に予約をするのが普通です。
スペイン伝統料理レストラン「ヌエボ・オルノ・デ・サンタ・テレサ」」の近くにはロマン派美術館、国立考古学博物館などの見どころもあります。午前中は目いっぱい観光をし、おなかをすかせてから、ボリューム満点のコシードに挑戦してください。
大食漢のスペイン人男性でも絶対に食べきれない量が出てきますが、タッパーを持っていけば、残った「コシード」はお持ち帰りが可能です。キッチン付きのアパートホテルなどに滞在の方はぜひ!
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(2024/4/27更新)
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