備えて安心!FPが教える海外旅行保険の賢い選び方<上級編>

備えて安心!FPが教える海外旅行保険の賢い選び方<上級編>

更新日:2017/05/05 09:22

一番ヶ瀬 絵梨子のプロフィール写真 一番ヶ瀬 絵梨子 コムラード・オブ・チーズ

海外に渡航するにあたり、必須なのが海外旅行保険。ひととおりの補償がセットになった保険は手厚くで安心ですが、海外旅行に慣れてくると「欲しい補償」と「欲しくない補償」がだんだんわかってきます。

今回は上級編として、必要な補償だけをカスタマイズできる海外旅行保険について解説します。

1.必要な補償を手厚くできる、海外旅行保険のカスタマイズ

1.必要な補償を手厚くできる、海外旅行保険のカスタマイズ

写真:一番ヶ瀬 絵梨子

複数の補償が備わっている海外旅行保険のセット商品の場合、例えば治療費を手厚くしようとすると自動的にほかの補償も手厚くなってしまうなど、保険料が割高になりがちです。海外旅行に慣れている人で、多少手間はかかっても不要な部分は節約したいという場合は、必要な補償だけをカスタマイズして加入するという方法を検討してみましょう。

カスタマイズに対応しているかどうかは保険会社によって異なりますが、旅行会社や空港の窓口、インターネットで手続きできます。ネット割引を用意している会社が多いので、インターネットでカスタマイズとさらに節約になります。

※オーダーメイドプラン、フリープランなど、カスタマイズする保険の呼称は各社で異なります。

2.補償をカスタマイズする際のポイント

クレジットカードの補償内容をベースに、不足分を追加していくという考え方で組み立てましょう。以下の4点がポイントになります。

■傷害治療・疾病治療・救援者費用
海外旅行保険の柱は、この3項目です。数百万円でも数千万円でも保険料はそれほど大きく変わらないので、ここはできるだけ手厚くしておくのが賢明です。

■携行品損害
「1点(1組)につき、最大10万円、乗車券は5万円」という限度額が定められていることが多いので、1点に対する補償額を増やしたい場合は複数社の海外旅行保険に加入する必要があります。なお、複数社で加入していても損害額以上の保険金は請求できません(5万円の損害で、5万円×2社=10万円といった請求は不可)。

■傷害死亡・傷害後遺障害・疾病死亡
海外で死亡した場合や高度障害になった場合でも、基本的に日本で加入していた生命保険金は支払われます。また、万が一の場合の遺体処理費用や遺体運搬費用は救援者費用で賄われますので、それを踏まえて要否を検討してください。

■賠償責任
数十円の保険料で1億円の補償を付けられることが多いので、とりあえず付けておいて損はありません。

3.保険会社を選ぶポイント

加入条件や特約の内容など、保険会社によってかなり違いがあります。どの補償を重視したいかは人それぞれなので、自分の状況に応じて優先する条件を決めてください。

■加入できる年齢
69歳以下など年齢の上限を設定している会社と、年齢制限のない会社があります。年齢制限がなくても、年齢によって保険料が変わる会社と一定の会社がありますので、その点でも確認が必要です。

■加入できる期間
「31日以内」「92日以内」「31日以内だが、最長92日まで延長OK」など、会社によって違います。なお、インターネット申し込みやカスタマイズできるプランは、加入できる期間を短く設定している会社もあります。長期旅行の場合は窓口で相談するなど、他の方法も考えてください。

■持病・既往症に対する補償
持病・既往症は補償対象外のケースがほとんどですが、ごく一部の会社では持病・既往症の悪化も保険金の支払対象です。但し、あくまでも急な悪化への補償なので、常備薬を処方してもらうような普段と同じ治療は対象外となります。

■妊娠期間中の症状に対する補償
妊娠中でも海外旅行保険には加入できますが、出産や妊娠に関係する治療は補償対象外としている会社が多いです。しかし一部の会社では妊娠22週未満の妊娠初期の症状(流産など)を補償対象にしているので、マタニティハネムーンの方などはチェックしてください。

■緊急歯科治療に対する補償
通常、「治療費用」には歯科治療が含まれません。しかし、一部の保険会社では緊急歯科治療の無料特約や有料の補償を用意しており、義歯や矯正器具の応急修理も対象となります。但し、支払い限度額は治療費の50%が基本です。

4.心配事が多い人は、オプション重視でも選べる

4.心配事が多い人は、オプション重視でも選べる

提供元:たるるの部屋(・ω・)

http://kaetan2003.blog101.fc2.com/

クレジットカード付帯の海外旅行保険にも付いているような基本的な補償とは別に、さまざまな補償を用意している会社もあります。補償額が小さいこともあるので損害額の全額が補償されるとは限りませんが、安心材料にはなります。

■特色あるオプションの例
・弁護士費用等
・テロ等対応
・旅行キャンセル費用(※)
・旅行中断費用(※)
・ペット預入延長費用
・留守宅家財盗難
など

※親族の不幸や情勢の悪化などでキャンセルした場合のキャンセル料の補償です。旅行会社の破綻による損害は対象外です。

おわりに

保険料を上手に節約できるのがカスタマイズの魅力ですが、ついケチってしまったり、きちんと条件を読まないまま出発してしまったりすると、いざというときに役に立たない保険になってしまいます。海外旅行に慣れている方も油断せず、必要な補償をしっかりと検討して選んでくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。

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