京都を観光する上で重要なのは移動手段。魅力的な寺社仏閣が多く、どうしてもたくさんめぐりたいという方も多いことでしょう。そこでカギとなるのは移動にかける時間をいかに短縮するかということ。移動を制する者は京都観光を制する!京都在住の筆者がその極意を伝授いたします。
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https://pro.foto.ne.jp/1200年の歴史を誇る古都京都。寺社仏閣が数多い京都は「碁盤の目」とも呼ばれる平安京の頃の町並みを色濃く残す歴史都市です。その景観を保つべく、大規模な開発などから逃れてきた町であり、例えば道路幅を広げるようなことも難しく、また地面を掘れば文化財が必ず出てくるということもあり、地下鉄網も他の大都市と比べても貧弱です。
つまり、基本前提として「京都という町は交通の便が良くない」ということをまず理解し認識しておくことが必要です。
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https://www.photo-ac.com/京都市内を移動するのにまず思いつくのはバスでしょう。バスであれば、ほぼ行けない場所はないと思えるほどに路線網は充実しているため、観光客にとっては「とりあえずバスで移動」というイメージがあるようです。
そして、一口にバスといっても京都市営の「市バス」と民営の「京都バス」大きく分けて2つあるとお考えください。大体の観光地はこの2つのバスが網羅しています。
バス移動派にとっての大きな武器は「1日乗車券」の存在です。1日600円で乗り放題、京都バスと市バス両方に乗れるというのはかなりのメリット。小刻みな移動が多くなるであろう京都市内では乗り換えも多く、お得感があります。バスの車内でも購入可能で、思い立った時から使用可能というのも強みです。
これさえあれば全て解決なんじゃないの?と思う方も多いでしょう。実はそこに落とし穴が潜んでいるのです。
※バス1日乗車券は2018年3月から値上げとなりました。
京都市内のバスには「均一区間」という謎のエリアが設定されています。実はこの均一区間内だけしか「1日乗車券」の適用を受けず、それを超えるエリアへの乗車は追加運賃が発生してしまうのです。大原など郊外へと足をのばすのであればちょっとびっくりな追加運賃が出ることがありますので十分にご注意を。乗車時に整理券が発行されるバスは、均一区間外まで走るバスですので追加運賃が発生する可能性が大です。
また「1日乗車券」を持つ多くの方が陥ってしまっていること。それは「1日乗車券」を買ったばかりに「必ずバスで移動しないと損をしてしまう」という意識に駆られていることが大きな落とし穴となっているのです。
確かに京都観光にとってバスは便利で、バスであればほぼどこへでも行けることは確かです。しかし、観光シーズンになればなるほどバスの乗車率は高まり、人気のある観光地への路線では快適度は極めて低くなります。また、バスの車内だけが混めばまだいいのですが、道路渋滞にバスが巻き込まれるような路線も少なくありません。つまり、思ったような時間で移動できずに疲弊してしまうということがあるのです。
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地図を見る夏や冬などの観光オフシーズンであればバスだけでの移動でも十分に快適な観光を楽しめるかもしれません。しかし、観光シーズンになればなるほど、移動に関してはさらに一歩踏み込んだ手法を取り入れることをおすすめします。
では実際にどうすればよいのか?実はバスだけでなく、電車で行ける場所も多いというのが盲点。かかる時間を比べればシーズンであればあるほどその差は歴然。より便利な交通手段、それはバスと電車を併用するのです。
京都を走る電車でまず頭に入れておきたいのは地下鉄。南北を走る烏丸線と東西を結ぶ東西線、この2本は最低知っておきましょう。地下鉄だけでも併用できるようになればずいぶんと変わってきます。
例えばですが、京都駅から大徳寺へと向かう場合。バスだけであれば約45〜50分の所要時間。これを地下鉄を併用する形に見直せば時間をかなり短縮できます。地下鉄京都駅から北大路駅までが16分、北大路バスターミナルから大徳寺までは12分と、接続さえ上手くいけば半分程度の所要時間で済むのです。京都を観光する上で、こういった移動時間の削減は後々効いてきます。
ちなみに市営地下鉄とバスだけで移動するならば「京都観光一日乗車券」というチケットを活用する手も。これは市営地下鉄全線、市バス全線、京都バスは指定区間内が900円で乗り放題となるもの。2018年3月からバス1日乗車券が100円値上がりの600円になったのですが、逆に地下鉄も乗れるこの乗車券は300円値下げの900円となりお得感のある乗車券になったのです!
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https://www.photo-ac.com/更にスムーズな移動を考えるのであれば、JRと私鉄も交通手段として併用するのがベターです。例えば京都駅から嵐山への移動。バスですと約50分かかりますが、JRに乗れば約15分とその差は歴然。つまり、電車で行ける範囲は電車で移動、バスを併用するというスタイルが一番時間を短縮できるかと思います。
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https://www.pakutaso.com/また観光ルートを検討するにあたって当たり前の話にはなりますが、一筆書きで行けるようなルート設定をし、移動距離を減らす工夫を心がけましょう。綿密な行動計画こそが勝利への近道です!
そして、行動計画を立てる上で参考にして欲しいのは拝観時間です。京都市内の拝観寺院はたいてい9:00〜17:00(16:00閉門)という拝観時間。しかし清水の舞台で有名な清水寺はなんと6:00〜18:00(夏季は18:30まで)と、かなりワイドな拝観時間を誇ります。つまり、最初や最後に清水寺に行くことにすれば時間的な余裕が生まれたり、行きたい場所をもう一か所増やすことができるかも!こういったポイントもぜひ考慮に入れて行動を組み立てて下さい。
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地図を見る「ノープランで京都に来ちゃった」「移動に自信がないです」「ルート考えるの邪魔くさい」
そんな方もきっと多いことでしょう。もう、そういう方は考えなくてもいいです(笑)出来上がってるモノに乗っかっちゃいましょう。京都には定期観光バスという便利な乗り物があります。有名な観光地を下車観光つきで巡ってくれるので、移動はお任せできます。
また、定期観光バスと同じようなバスが各旅行会社の提供するサービスにもあるので要チェック。例えばJTBの個人プラン「エースJTB」の宿泊プランにはオプショナルとして「いとをかし号」という利用者専用のバスがあります。コースは季節によって変わりますが、話題のコースを走ってくれるのでこういったサービスを利用するのも立派な交通手段です。
更にグループで旅行するならば観光タクシーという選択肢もアリ。超上級者は「京都に行ったらこの人に頼む」というお抱えのタクシー運転手を確保しています。毎日京都を走り回っているタクシーの運転手ならば、今どこのお寺が見ごろだという情報に一番精通しています。「今日なら、ここへ行った方がいい」そんな旬な見どころへ案内してくれるのはタクシーだったりするのです。
結論としては、京都観光においては1日乗車券などに縛られすぎないこと。むしろ交通系IC乗車券をしっかりとチャージしておき、適宜使うくらいの心構えの方がベターです。
移動に時間がかかってしまい、行きたかったお寺・神社に行けなかった・・・という人は数知れず。京都観光の極意は「金<時間」と考えるべし!変なところでケチってはいけません。TIME IS MONEY!せっかくの京都観光ですから移動時間は最小限に!
また乗り換え案内アプリの利用もおすすめ。思わぬルートをはじき出してくれることもあり、なかなか頼りになります。ぜひこれらも活用し、上手な京都観光を楽しんでください。
※2018年3月現在の情報です。最新情報は公式サイトにてご確認ください。
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(2024/3/28更新)
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