日本百名山四国「剣山」、神秘と伝説に包まれた美しい山を楽しむ

日本百名山四国「剣山」、神秘と伝説に包まれた美しい山を楽しむ

更新日:2015/04/23 15:44

西日本で第2位の高標高ながら手軽に登れる山として、たくさんの人たちが訪れています。
頂上付近はクマザサに覆われ美しい自然豊かな山として知られていますが、歴史や伝説、パワースポットなど様々な魅力も持っています。高いというだけではない、剣山の奥深い魅力スポットを紹介します。

平家の馬場とも呼ばれる山頂付近からの眺めは最高

平家の馬場とも呼ばれる山頂付近からの眺めは最高
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剣山山頂は、なだらかな高原のようになっていて、全体がクマザサで覆われています。剣山周辺の三好市祖谷地域などには、源平合戦で敗れた平氏の一族がこの地に落ち延びたという「平家落人伝説」が伝わっており、再興の戦に備え馬の訓練に励んだ場所として、ここは平家の馬場と言われています。

クマザサの保護のため木道が整備され、登山による自然環境への影響を少なくしています。緑で覆われた高原のような場所を、360度のパノラマ風景を楽しみながら散策できます。
また、木道の所々には休憩場所が設けられているので、そこでお弁当を広げるのも山登りの楽しみの一つです。
 
時間があれば、写真中央奥に見える次郎笈(じろうぎゅう)まで足を伸ばすのもいいですね。

剣山夏祭りでは山頂を御輿渡御

剣山夏祭りでは山頂を御輿渡御
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剣山頂上や麓の見の越などには、神社やお寺があってお祭りが行われます。7月下旬開催の、頂上にある宝蔵石神社の夏祭りでは、御輿渡御が行われます。この日は特別に許可を得て、笹原の中を御輿を担いで山頂を目指します。この祭りに参加しようと遠くから来られる方もいます。

剣山は修験道の修行の場、信仰の山として古くから知られ、その歴史が今に伝わり、修験者姿の方も見かけます。年に一度の渡御に出会えたらいい旅の思い出になりますね。

※宝蔵石神社の夏祭りは、毎年7月17日ですが、この日が平日の場合は次の日曜日に行われます。

宝蔵石神社の巨大な磐座(いわくら)は剣山のパワースポット

宝蔵石神社の巨大な磐座(いわくら)は剣山のパワースポット
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剣山山頂に近い標高1930mのところにある宝蔵石神社の後ろは、巨大な岩となっています。これを磐座(いわくら)と呼び、安徳天皇の宝剣を納めた岩、ソロモン秘宝伝説の契約の箱を納めた岩などと言われることもあります。

なだらかな山頂付近にドンと鎮座するこの岩は剣山のパワースポットの一つとして知られ、そばに立つと、秘められたパワーを感じることができるかもしれません。

宮尾登美子さんの小説で紹介された「キレンゲショウマ」の花

宮尾登美子さんの小説で紹介された「キレンゲショウマ」の花
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緑豊かな剣山には様々な花が咲きます。中でも7月末から8月上旬に咲く、「キレンゲショウマ」は特にお勧めの花です。

宮尾登美子さんの小説「天涯の花」で、「さわやかな月光の花は凛として気高い」と表現された花。穴吹川源流の地に群落があって、花の咲く時期には多くの方がこの花を見に訪れます。
ひっそりとした山中で花々を見ていると、小説の舞台が思い起こされてきます。

リフトを使って楽々登山

リフトを使って楽々登山
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剣山が手軽に登れる山といわれる一番の理由はこの登山リフトです。車で行くことが出来る「見の越」から標高1750mの「西島」まで標高差330mを15分程で運び上げてくれます。「にし島」からは残りの標高差約200mを歩いて上がれば山頂へ到着します。

脚力に自信がある方は、リフトを使わず原生林の中を歩いて上がるのもいいですが、リフトの周囲も木々や花々がたくさんあって、15分間飽きることがありません。上りはリフトを使って、下りは歩いてという方もよく見かけます。

登山リフトの途中にはキレンゲショウマも植えられていて楽しめます。

終わりに

日本百名山の一つ剣山の魅力はなんといっても緑豊かなこと。そして、信仰の山でもあり神秘的な場所や物語も多く残っています。4月から11月の登山シーズンには剣山登山リフトが運行され、魅力ある山を手軽に楽しめます。

夏祭りや花の開花、紅葉の様子などは、MEMOにある「剣山観光推進協議会」のサイトに情報が掲載されますので、事前に確認されることをお勧めします。剣山登山がさらに思い出深いものになると思います。   

ところで、上るのは楽でも、高標高の山であり天候の急変もあります。天気予報の確認や雨具の準備等充分気を付けてください。 

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/08/07−2014/07/20 訪問

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