大善寺はぶどう寺とも呼ばれていて、甲州葡萄発祥の地とも言われているお寺です。本堂・薬師堂は国宝にも指定されている山梨県で最も古いお寺とされています。
その大善寺で行われるこのお祭りのルーツは1300年前。役行者が金剛山で大蛇を退治し、地域の人々を救った事が始まりだとされています。その故事に習い、ご利益にあずかろうとして現在まで行われています。
お祭りの流れとしては、稚児行列→法要→山伏神楽→稚児の舞→役行者問答→藤切りとなっています。神道系の行事である稚児の舞をお寺で行うというのも珍しい祭典です。
稚児行列の前に大蛇に見立てた藤蔓に触ることが出来ます。以前は藤切り後の争奪戦に加わらないと触れませんでしたが、近年はご神木に吊るす前に触ることが出来るようになりました。
斜陽に差し掛かった時、大勢の見物客に見守れる中、いよいよ役行者によって大蛇が切り落とされます。
切り落とされた瞬間、大蛇の奪い合いが始まります。おそらく満員電車の中で席を取り合うようなイメージを浮かべている人が多いかと思いますが、そんな生易しいものではありません。歓声と怒号が飛び交う中、我先にと掴みかかって奪い合います。
大蛇が切られた後、多くの人にご利益があるように小さく切られて解体されていくのですが、一番のご利益がある場所は頭の部分です。この部分を離すものかと参加者は必死になります。
収集がつかなくなりそうだったり、不穏な空気が流れだすと警官が止めに来ます。会場に来た時やけに警官が多いなと感じると思いますが、その時のためにいます。
大蛇の争奪戦は加わるにはかなりの勇気が入りますが、大蛇が吊り下げられていたご神木に巻き付いてある藤つるは、地元の子どもが解体してくれるので、ゲット出来る可能性があります。解体を待ちきれず下から引っ張る人もいるので、解体する子どもにとっては結構危ない作業です。
このつるにもご利益があるようなので、家内安全と記念にゲットしてみてください。
最後はワタクシ、ウェブ山梨案内人としてこのスポットの山梨の中での総合評価をお伝えします。
日本三大奇祭の一つである「吉田の火祭り」も山梨の祭りですが、「奇」という意味からすればコチラの方が圧倒的に「奇」です(笑)。
ちなみに関東三大奇祭というのは、称号のようなもので厳密に言えば3つ以上あるということも付け加えておきます。
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(2024/4/26更新)
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