岐阜県可児市にある「名鉄資料館」は、平成6年6月、創業100周年を記念して開設された資料館。創業は明治27年の愛知馬車鉄道にさかのぼる歴史の長い私鉄です。
名鉄の代名詞と言えば、昭和30年代半ばに導入された「パノラマカー」ですが、2008年12月に定期運用から外され、現在は全廃となってしまいました。
「パノラマカー」は鉄道友の会が制定するブルーリボン賞を受賞しましたが、名鉄はその後も6000系、8800系、などでブルーリボン賞を受賞しています。
資料館には歴代の制服や、乗車券の展示などがあり、なつかしい硬券切符なども並べられています。
第1展示室には、こちらの写真にあります行先表示の看板や方向幕の機器が置かれていて、なんと自分で方向幕の操作ができるようになっています。
写真の左にあるのは「パノラマカー」の先頭部分に掲げられていた手動の行先表示。上の部分が行先で、下は「特」や「急行」など列車種別の表示です。パネルをめくってロックをかけるのですが、1枚1枚のパネルはなかなかの重みがあります。
写真の右にあるのは電動の方向幕で、下にあるスイッチやボタンで、行先や列車種別を実際に変えることができます。行先や種別が表になったものが置かれているので、番号をセットするだけで、方向幕が上下に動くようになっています。次々と名鉄の駅が出てくるので、名鉄ファンなら大興奮まちがいなしだと思いますよ。
第2展示室には、駅のホームに設置されていた案内表示装置も展示されており、こちらも自分で操作することが可能。こちらの装置は、列車種別や行先だけでなく、時刻まで自分で表示させることができるので方向幕表示より高度な設定も楽しめますよ。
電光掲示板で瞬時に行先表示される現在の表示装置と異なり、パタパタと音を立てながら、行先と時刻が表示されていく様子が、懐かしく感じることでしょう。
第2展示室には、子どもたちが喜ぶNゲージの鉄道模型が走るジオラマが作られています。料金箱に100円を入れると、おなじみの名鉄の赤い車両と、特急電車を5分間運転することができます。左の運転席が赤い車両、右が特急用です。
駅を通過したり、列車同士を高速ですれ違いさせたり、上手に駅のホームに停止させたりと、模型の運転に夢中になって楽しめるだけでなく、本物のマスコンを使っての操作が、運転手気分を盛り上げてくれます。
「名鉄資料館」に来たら、これをやらずに帰るわけにはいきません。パノラマカーの本物の運転席を使った、電車運転シミュレーションゲーム「電車でGO!」。
鉄道模型の操作でも本物のマスコンを使って、リアルな体験ができるのですが、こちらのシミュレーションゲームは、パノラマカーの運転席がそのまま再現されているため、本物の運転士になったようなバーチャル体験ができます。ゲーム上に出てくる風景も名鉄の沿線の風景になっていますし、運転席足元にあるペダルでは警笛とミュージックホーン♪を鳴らすこともできます。駅を通過するときに、タイミングよくミュージックホーンを鳴らせば、誰でも名鉄特急の運転士になれちゃいますよ。
運転士体験などのバーチャル体験ができる「名鉄資料館」は、岐阜県可児市の木曽川沿いにあり、名鉄広見線の「日本ライン今渡」駅から歩いて20分ほどかかります。駅からのバス路線がないため、徒歩かタクシーでのアクセスしかありません。
また、土日祝日は閉館されており、開館日の入場も事前予約制となっているので注意が必要です。名鉄資料館の連絡先などは、記事下のMEMOにリンクした公式サイトよりご確認下さい
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