写真：渡部 洋一
地図を見るビクトリア・ハーバーを挟み北側に広がる九龍半島と、南側の香港島、そして230以上の島々から成る香港は、世界有数の金融都市として発展を続けています。そこに広がっているのは、超高層ビルが文字通り林立する圧巻の大都会。そんなアジア屈指の近代都市の全景を一望にできる場所が、香港島にあります。
ビクトリア・ピーク（太平山）。香港の夜景観賞の定番スポットとして人気の、香港島最高峰です。
ビクトリア・ピークへは、ピーク・トラムという山の急峻に造られた鋼索式鉄道（ケーブルカー）で上るのが一般的。ピーク・トラムは、1885年着工し1888年開業した、香港の公共交通機関第一号として知られています。
香港で最も古い公共の乗り物というだけで感慨深いものがありますが、何より驚かされるのはその傾斜。全長1.4キロの路線の最大斜度は、なんと約27度。これほどの角度で上る乗り物が100年以上前に作られたことに感動すら覚えます。
急斜面を駆け上がる数分間はスリル満点。恋人や気になるアノ子と一緒に乗り込めば、思わず身を寄せ合い2人の距離がぐっと縮まること請け合いです。
写真：渡部 洋一
地図を見る急峻な斜面をグイグイと上り、山頂駅でピーク・トラムを降りると、そこには香港ならではの大絶景が待っています。
目の前に広がるのは、香港が、アジアが世界に誇る大都会。香港島と九龍半島の間を流れるビクトリア・ハーバーには、貿易船や観光船が往き交います。
地上から見上げる香港の超高層ビル群も大迫力ですが、山の上から見下ろすとその密集度に圧倒されてしまいます。
写真：渡部 洋一
地図を見るピーク・トラムの山頂駅と直結するピーク・タワー。標高396メートル地点に建ち、翼を広げたようなその斬新なデザインは、ビクトリア・ピークのシンボル的存在です。
内部には眺望の良いレストランやショップが集まっています。また、タワー内の目玉とも言えるマダムタッソー蝋人形館では、ブルース・リーやジャッキー・チェンといった香港映画のスーパースターや、世界の著名人たちの蝋人形が想像を絶するリアリティで観光客を迎えてくれます。
そして、このピーク・タワーの屋上「スカイテラス428」が、100万ドルの夜景を観賞する超有名スポットです。
写真：渡部 洋一
地図を見るスカイテラス428。その名の通り標高428メートルの高さから眺める香港の夜景は、まさに圧巻。
その昔、香港の一晩の電気代が約100万ドルだったことからついたと言われる異名「100万ドルの夜景」。狭い土地に集まる人々が、その生活スペースを上へ上へと求めた歴史が作り上げた世界屈指の夜の絶景は、現在香港の大きな観光資源ともなっています。
成長率やGDPといった数字だけではなく、この夜景の美しさが、香港が経済発展を遂げた何よりの証かもしれません。
写真：渡部 洋一
地図を見る世界三大夜景というと多くの場合、日本の函館、イタリアのナポリ、そしてここ香港の夜景を指します。
その中で香港の夜景の大きな特徴として、光との距離の近さ、そして建物一つ一つの形状がはっきりと認識できる点が挙げられます。超高層ビル群のすぐ背後にある山から眺めるからこその景観。地形だけでなく、建物の一つ一つが夜景のデザインを作り上げているのです。
近代的でスタイリッシュな夜景は、夜景好きならずともまさに必見。
デートで訪れれば、知らず知らずのうちにお互いの手を握り、2人の心の距離が急接近すること必至なロマンチックな美しさ。100万ドルの輝きに照らされるあなたの横顔は、普段よりもさらに魅力的なものに映ることでしょう。もちろん、愛の言葉をささやき合うカップルたちの中で、私のようにたった一人でひたすらカメラのシャッターを切っていても、写真だけでなく心にも深く残る夜景に心は満たされます。1人でも2人でもそれ以上でも、何人で見てもうっとりしてしまう夢の世界がそこにはあるのです。
いかがでしたか？
世界三大夜景の一つに数えられ、「100万ドルの夜景」とも称される美しすぎる香港の夜景。その魅力を存分に堪能できる観賞スポットとしてヴィクトリア・ピークに建つピーク・タワー屋上、スカイテラス428をご紹介しました。
香港を訪れる機会があるのなら、あなたも是非ビクトリア・ピークに上り、アジア屈指の近代都市香港が誇る圧巻の夜景を眺めてみませんか？
「世界三大夜景」の名にふさわしい夢のような光の世界が、そこには待っています。
ピーク・タワーへのアクセス、入場料、入場時間等の情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
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(2024/4/20更新)
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