写真:ミセス 和子
地図を見るタウシュベツ橋は、長さ130mのコンクリートのアーチ型の高架橋です。水がない時期は、この様に橋全体の姿が観られます。(写真は5月、ダム湖の水を抜いた時期です)
この橋は1937年に完成し、ダム工事により1955年にこの場所に取り残されてしまいました。発電目的の為にダム湖の水位の変動があり5月頃にダム湖の水が抜け、6月頃から水位が徐々にあがり始めます。10月頃には水没して見えなくなり、そして1月には雪と氷の中で再び姿を表すのです。
水没している時期がある為「幻のタウシュベツ橋」と言われ、今は東大雪の近代産業遺産となっていますよ。
写真:ミセス 和子
地図を見る旧士幌線は本格的な山岳鉄道で、急勾配と急カーブが続き終着駅の十勝三股駅は海抜661.8mと北海道の鉄道の中でも最も高い位置にある駅でした。
この橋が完成した頃の士幌線は、十勝の農産物と伐採した材木を蒸気機関車を先頭に、長い貨物列車がこの橋の上を通り抜けて行きました。タイムスリップした気分に浸ってみましょう。素敵な光景が目に浮かびますね。
平成15年9月に起きた十勝沖地震により中央部分が大きく壊れているのが見られますが、その後も益々傷みは進んでいます。
提供元:上士幌観光協会
地図を見る大雪山国立公園の美しい風景と糠平湖とタウシュベツ橋は素晴らしく調和し、北海道遺産を代表する存在でもあります。糠平湖の水かさが増えて湖面に沈み始め、タウシュベツ橋がどんどん水没して行く風景を楽しむ事ができますよ。
ちょうど水に映る橋が半円を描き、実物の橋と水に映る橋が合わさってメガネの様に見える事からこの時期のタウシュベツ橋は「メガネ橋」とも言われています。
提供元:上士幌観光協会
地図を見る糠平湖の秋の訪れと共にどんどん水没しているタウシュベツ橋です。完全水没するまで観光客が訪れていますよ。完全に湖底に沈んだ後は、1月頃から再び姿を現します。この写真は展望台からの眺めです。冬のタウシュベツ橋の観光ツアーも人気があります。
タウシュベツ川橋梁の観光は、自家用車でのアクセスはできません。タウシュベツ展望台から眺めるか、「東大雪自然ガイドセンター」の有料ツアー(3000円)の利用となります。
写真:ミセス 和子
地図を見る北海道遺産のタウシュベツ橋ですが、水没中の水圧や地震や災害などによる外力、マイナス30度となる自然環境で凍結、融解の繰り返しによりタウシュベツ橋本体の損傷は拡大され、今ではいつ崩壊してもおかしくない状況にあります。
この橋は鉄筋コンクリート枠の内部に、割石を詰め込む手法で作られました。安くて、早く、美しい形状のアーチを造ることが鉄道省技術陣の良案でしたが、外側が壊れると内部の詰め石が容易に崩壊してしまうと言う大きな弱点がありました。
タウシュベツ橋は、立地の悪さから保存措置の対象外とされ、手付かずのまま見守られている状況で、橋の崩壊は時間の問題と言われています。
旧国鉄士幌線は、タウシュベツ川橋梁の他にも5つのアーチ橋が今でも存在しており、登録有形文化財になっているアーチ橋もあります。是非一度、東大雪アーチ橋巡りにおいで下さい。
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(2024/4/26更新)
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