離島最大にして最強の露天風呂「硫黄島東温泉」

離島最大にして最強の露天風呂「硫黄島東温泉」

更新日:2023/09/29 09:33

六三四のプロフィール写真 六三四 温泉ソムリエ師範、温泉フリーライター
鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島(いおうじま)にある超ワイルドな温泉。温泉ファンなら誰もが一度は訪れたいと思う秘湯中の秘湯。島の周りの海が温泉で黄色に変色している光景を見た瞬間テンションMAX(温泉マニアなら)。今回はこの硫黄島にある露天風呂「東温泉(ひがしおんせん)」のご紹介です!

歴史は古く江戸時代にさかのぼる

歴史は古く江戸時代にさかのぼる

写真:六三四

江戸時代に薩摩藩で作成された三国名勝図会(さんごくめいしょうずえ)。薩摩、大隅(共に現鹿児島県)、及び日向(現宮崎県)の一部を含む領内の地誌や名所を記した文書には硫黄島の温泉も以下のように掲載されています。

「硫黄岳南面海岸、石間より流れ出づ、高さ四、五尺海中に流入、湯池なきゆえ、竹筧を以て湯を取り身に注ぐ。濕瘡の類は湯を注ぐこと両度許にして能平癒せりとす。其外所々に温泉ありといへども、地形皆嶮岨にて浴所を設ることなし。又海中に温泉の湧き出る所もあり・・・。また・・・当島の海水は硫黄汁相混じ其色皆黄なり」

文面からも昔から温泉の効用は高かったことが伺えます。また硫黄島の玄関口硫黄島港や島の周囲いたる箇所で海中から温泉が湧出し黄色に変色している様子も当時と変わっていないようですね。

離島最強の泉質と最大規模の露天風呂

離島最強の泉質と最大規模の露天風呂

写真:六三四

硫黄島にはいくつかの温泉がありますが、No1は何と言っても「東温泉」。鹿児島県の温泉を代表する絶景の混浴露天風呂(水着着用可)は硫黄島の南、天狗鼻の近くにあります。温泉の近くに脱衣所を兼ねた石組みの目隠しスペース?もあり女性の多くはそこで水着に着替えたり、タオルを巻かれて温泉に入ります。

景観、立地、泉質、湯量すべてにおいて他島の温泉を凌駕する極上の露天風呂。写真や映像でご覧になられた方も多いと思いますが、温泉ファンにとって一度は行ってみたいと思う温泉ではないでしょうか?

ワイルドすぎる豪快な露天風呂!

ワイルドすぎる豪快な露天風呂!

写真:六三四

海を臨む吹きさらしの岩礁に湯船が作られており、北風の強い日は波が湯船まで吹き上がります。まるでシャワーのように波しぶきを浴びる。水着の女性などは立ち上がって降り注ぐ海水シャワーを浴びていらっしゃいました。(いや〜豪快、豪快!)

強い酸味とみょうばん系の渋み、そして少しみょうばん臭、鉄分を感じる味とほのかに鉄を焼いたようなにおい(味覚と嗅覚なので賛否両論あるでしょうが)のある薄い緑色の湯が蓄えられ、余剰湯は海にそのまま流されています。

硫黄島のプチ情報「幸せを呼ぶ鳥・・・それは白クジャク」

硫黄島のプチ情報「幸せを呼ぶ鳥・・・それは白クジャク」

写真:六三四

島には1970年代に起こったリゾートブームで海洋リゾート整備が行なわれ、飛行場やホテルが建設されましが1983年に閉鎖。当時持ち込まれたクジャクが野生化し、現在も島のいたるところで見ることができます。白いクジャクも生育しており、島では「1日に1度白クジャクをみると幸運が来て、2度見ると幸運がなくなる」と言われています。
ちなみにこの写真は「東温泉」から車で2、3分のところで撮影したものです。

硫黄島「東温泉」

硫黄島「東温泉」

写真:六三四

自分自身がこれまで入った鹿児島の露天風呂ではココを上回るものはまだありません。恐らくこの先も出てこないのではなかろうかと思います。歴史ある絶景の露天風呂、是非一度体験してみては。行って間違いはありません!
※酸性度の高い温泉ですので時計や貴金属は必ず外してお入りください。


【温泉名】東温泉
【施設名】東温泉
【住 所】鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島
【電 話】099-222-3141(三島村役場)
【立寄湯】無料

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/10/01 訪問

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