オイ的鹿児島温泉遺産vol.02「江之島温泉」

オイ的鹿児島温泉遺産vol.02「江之島温泉」

更新日:2013/03/19 16:14

六三四のプロフィール写真 六三四 温泉ソムリエ師範、温泉フリーライター
鹿児島県垂水市(たるみずし)にある、垂水海潟温泉「江之島温泉」をご紹介します。垂水は日本地図で見ると桜島の右側、大隅半島にある漁業と養殖が盛んな港町。また、温泉も有名で特に垂水市の北にある海潟地区は大隅屈指の名泉の郷と呼ばれています。
オイ的鹿児島温泉遺産「江之島温泉」いい湯湧いてます!

景勝地江之島

景勝地江之島

写真:六三四

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「江之島温泉」のある海潟には施設名の由来となった江之島(周囲1km)と呼ばれる小島があります。
昔は弁財天の伝説が残る弁天島と呼ばれていましたが、約400年前に荘園領主近衛信輔公が「鎌倉の江之島に似たり」と絶賛され江之島と呼ぶようになったと伝えられています。
大隅半島を代表する景勝地で鹿児島湾(錦江湾)と江之島、その奥に桜島の風景が広がる美しい場所です。

大隅半島屈指の名泉ココにあり!

大隅半島屈指の名泉ココにあり!

写真:六三四

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木造平屋の外観。一見、民家にも見える浴舎ですが正面には立派な看板が付けられお客さんを迎えます。

ここ垂水の海潟温泉は昭和3年に内田鹿太郎さんという方が掘削を始めたのが温泉開発のきっかけ。戦後は鹿児島温泉の代表とも言える指宿や霧島と肩を並べるほどの温泉地として栄えていました。しかし、現在は温泉街として繁栄した面影はほとんどありません。(飲む温泉水は有名ですが・・・)ただ、今なお大隅半島随一の温泉郷であることに変わりはなく、名湯の呼び名は日本中の温泉ファンに知られ県外からもマニアが多く訪れています。

これぞ鹿児島温泉遺産!

これぞ鹿児島温泉遺産!

写真:六三四

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昔ながらの番台が置かれている温泉公衆浴場は、古き良き日の日本の銭湯を思い出させてくれます。壁には手書きの成分分析表も掲げられ、劣化し錆で腐食した部分もありますが味があり(平成22年の温泉成分分析表も掲示あり)、この鄙び具合が何ともいえず垂水市を訪問するたびに「江之島温泉」に立寄らせていただいています。

ドバドバのかけ流し

ドバドバのかけ流し

写真:六三四

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浴室もご覧のとおり年季が入っており、かなりの鄙び具合。
床レベルと浴槽のふちは高さは、さほど変わらず、ドバドバと掛け流される温泉が床にあふれる様子が、見ているだけで幸せな気分にさせてくれます。
二股に分岐した塩ビ製の湯口からは大量のお湯が大きな音を立て、休むことなく湯船に注がれています。

温泉の多い鹿児島の温泉銭湯でもこれだけの湯量は希少で、個人的に「オイ的鹿児島温泉遺産」と名づけ、いつまでもこのままであり続けて欲しいそんな願いを「江之島温泉」にはずっと持っています。

海潟温泉「江之島温泉」

海潟温泉「江之島温泉」

写真:六三四

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こちらの湯守の方とは親しくさせていただいています。
温泉に対してのこだわりが半端ではなく、その姿勢に共感を覚えるからです。
とにかく熱い想いをもった湯守さんです(笑)
「100%源泉かけ流し」この言葉に偽りはなく安心して温泉を利用させていただいています。

ここの湯に間違いはありません!泉温は高めですがこれぞ本物温泉。
大隅半島一いろんな意味で“熱い”温泉です。

【温泉名】海潟温泉
【施設名】江之島温泉
【住 所】鹿児島県垂水市海潟541-1
【電 話】0994-32-0765
【泉 質】単純硫黄泉
【適応症】きり傷,慢性皮膚病,慢性婦人病など
【立寄湯】¥250

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/03/02 訪問

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