おこしやす! 春爛漫の京都その1〜『都をどり』と建仁寺

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おこしやす! 春爛漫の京都その1〜『都をどり』と建仁寺

おこしやす! 春爛漫の京都その1〜『都をどり』と建仁寺

更新日:2013/03/28 15:42

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者

京都の春は、3月末の『北野をどり』で幕を開け、4月には『都をどり』『京をどり』と続き、5月の『鴨川をどり』で終了します。『をどり』は、日本文化の伝統を継承する芸・舞妓さんの美しい舞いを、一般の人が見られる貴重なチャンス。舞踊だけでなく、茶道のお点前も楽しめる日本情緒満載の公演です。普段はめったに入れない『歌舞練場』という日本舞踊専用劇場に、ぜひ、足を踏み入れてみませんか。

艶やかな『都をどり』で、日本の四季めぐり

写真:SHIZUKO

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『都をどり』は、祇園新地甲部に所属する芸・舞妓さんが一堂に介し、花見小路の突き当たりにある『祇園甲部歌舞練場』で、艶やかに華やかに舞い踊る4月限定、年に一度の公演です。

「日本舞踊なんて見たことない」「難しそう…」という方もいらっしゃるでしょうけど、公演時間は1時間。日本の四季を踊り継いでいくので、とてもわかりやすい内容です。それに何よりも美しい。1日4回公演ですから、京都観光のついでに、お気軽に足を運んでください。

幕が開くと「ヨーイヤサー」という可愛い掛け声とともに、揃いの着物の可愛い舞妓さんたちの総踊り。キッチリ揃った美しい舞に、思わず歓声が上がります。舞妓さんたちが着ている揃いの着物は、毎年新調されます。というのも、公演回数が多いため消耗が激しく、翌年も使うということが出来ないのだそうです。でも、ただ廃棄されるのではなく、前年度の着物は、カバンやポーチとなって、場内のお土産物売り場に並びます。都をどり限定のとってもレアなグッズは、最高のお土産。お勧めです。

総踊りに続いて、いよいよ熟練の芸妓さんたちを中心に、日本の四季が順に綴られていきます。そのしっとりとした上品さと言ったら、もう、ただうっとりです。ちなみに、舞妓さんは芸妓見習いの立場。芸妓の卵。お気に入りの舞妓さんを毎年見続けて、芸妓さんになる日を見届けるという通な楽しみ方もありますよ。

祇園甲部では、京舞の井上流を修行します。井上流は、日本舞踊の流派の中でもかなり厳格な決まりごとがあり、洗練された簡素な動きで、内面の強い思いを表現しなければならないため、厳しい修行が要求されます。とてもストイックな美しさといえばいいのでしょうか。

ぜひ、ご自分の目で、確かめてみてください。1時間なんて、あっという間に過ぎてしまいます。

『都をどり』の楽しみは『をどり』だけにあらず

写真:SHIZUKO

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『都をどり』に行かれる時は、ぜひ、茶券付特別鑑賞券(4500円)をお求めください。お茶券がついていない入場券は4000円ですから、ぜひ、芸妓さんのお点前を楽しむことが出来るチケットを選んでくださいね。

芸妓さんになるには、舞や唄、三味線などの芸事はもちろんのこと、書道や茶道・華道など、多くの日本の伝統文化を身につけなくてはなりません。日本文化を身を持って継承する職業ですから、大変です。

公演に先立って2階のお茶席では、芸妓さんから直接お手前を披露していただけ、その凛とした姿に、修行の一端を垣間見る気がします。抹茶とともに、もちろんお菓子がついてきますよ。お団子がのっている特製のお皿は、お土産として持って帰れます。お皿は5色ほどあるので、毎年行って、全色集めるって楽しみ方も出来ます。

また、歌舞練場の古い建物内部や庭を歩くのも楽しみのひとつ。

藤や桜が咲き乱れる庭の美しさもさることながら、そこに集う人たちの美しさといったら、まるで映画の中の世界のよう。

きっと元芸妓さんだと思うシャキッとした着物姿の女性の隣には上質の背広の男性。その2人の周りを多くの人が取り囲んでいます。その光景は、彼らが1人では出歩くわけにはいかないくらいのセレブである証明。きっとそういうステージにいる人なんでしょう。そうした人たちの振る舞いを見ていると、一つ一つの動きが本当に優雅。庶民には絶対知ることの出来ない上質の暮らしがあるんだろうな…、なんて、いろんな想像を膨らませながら、人物観察するのも、私の大事なお楽しみです。

『建仁寺』の風神・雷神・双龍

写真:SHIZUKO

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歌舞練場から徒歩3分ほどの位置にある『建仁寺』は、日本最古の禅寺。塔頭(たっちゅう・引退した高僧たちが住んだり、偲ぶために寺院の敷地に建てられた小院)を含めるとかなり広大な敷地を持つ寺院です。

歌舞練場の華やかな雰囲気を楽しんだ後だと、質実剛健な正反対の雰囲気がより一層感じられるはず。禅の教えは「簡素に生きること」。最小限・最低限のものだけで生きるという修行の場ですから。

建仁寺の本坊・大書院に、国宝の『風神・雷神図屏風』がありますので、ぜひ、観に行ってください。

また、創建800年を記念して、2002年に法堂の天井に描かれた『双龍』も見事です。まるで生きているような躍動感。天井から見下ろされると、ちょっと畏れすら感じる天井絵です。

心静かに3つの庭を味わおう!

写真:SHIZUKO

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『大雄苑』『○△□乃庭』『海音庭』と建仁寺には3つの庭があります。どの庭も、ずっと眺めていたくなる名庭。

銅板葺の屋根が印象的な『方丈』という建物にある枯山水の『大雄苑』(写真)。

白い石が敷き詰められ、大きな岩が数箇所。その白い石が描く、真っ直ぐで質素な風景を見ていると、心が落ち着きます。何もないのに、なぜだろう。これが「簡素に生きる」ということを表しているのかな…と、しばし見つめていたくなります。

『○△□乃庭』は、その名の通り○△□から構成されています。○△□は、禅の心を表す言葉。丸は宇宙。変幻自在な心。絶対の真理。三角は座って瞑想する姿。仏との一体化。四角は囚われの心。と、まあ、判らないけど奥の深い思想を表したものです。

『海音庭』は、木々が植えられ、緑が美しい庭です。

建仁寺では、座禅体験や写経体験が出来ますから、朝早く出かけて、座禅を組んでから都をどりというコースもいいかも入れないですね。

四条通りを西に渡って、超有名なあの橋へ

写真:SHIZUKO

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祇園甲部で日本文化のいいところを色々見た後は、京都といえばここ! っていう場所にも行ってみましょう。

京都といえば祇園。祇園といえば『巽橋』というくらい、京都紹介やCM、テレビドラマに映し出される京都の代表地・巽橋。巽橋は、花見小路から四条通りを渡って、切通しと呼ばれる細い路地を進んだ先にあります。

巽橋のかかっている白川沿いには大きな桜と柳の木が生い茂り、周辺は『伝統的建物群保存地区』に指定されているほど、京都らしい建物が残っている、これぞ京都! という風景が見られます。

近くには、舞妓体験工房などがあり、たまに舞妓姿の人が歩いています。でも、多くは体験の方。午前中や昼間に、舞妓さんはだらりの帯で歩くことは少ないですから。でも、体験するのはとっても楽しいですから、時間が許す人は、ぜひどうぞ。

ただし、涼しい時期にチャレンジしてくださいね。

暑くなってからでは、せっかくのお化粧が汗で崩れて大変なことになりますから。体験者は語る! です。

ただ、観光地を通り過ぎるだけじゃなくて、五感をフルに使って日本の伝統文化に触れる特別な春。今年の春は、いつもより自分自身を内側から充実させる旅にお出掛けください。春の京都は、皆さんのお越しを楽しみに待っています。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/04/05 訪問

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