自転車で行く!京都洛北の定番和菓子と神社を巡る半日ツアー

自転車で行く!京都洛北の定番和菓子と神社を巡る半日ツアー

更新日:2017/03/31 17:03

けいたろうのプロフィール写真 けいたろう 旅するグルメライター
京都のガイドブックを眺めると、京都市街地の北側、洛北とも北山地区とよばれる地域に、長い歴史を誇る美味しそうな和菓子が点在していて、それらは日本の菓子の原点のような物ばかり。何度も京都に足を運んで、その度に味わうのもいいですが、1度の旅でまとめて体験してはいかでしょう?3つの神社を巡り、北山地区のグルメ情報に必ず登場する、定番かつ絶品の和菓子を一気に味わう、欲張りな半日ツアーに出かけましょう!

レンタサイクルえむじかで自転車をゲット!

レンタサイクルえむじかで自転車をゲット!

写真:けいたろう

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まず出発となるのは京阪電車の出町柳駅。今回提案する半日ツアーのこれ以降の移動手段は自転車となります。「えーっ!」という声も聞こえそうですが、京都の町を効率的に自由に巡るには自転車が最適。真冬や真夏を避ければ、爽快そのものです。

肝心の自転車は、京阪出町柳駅を降りた北側の『レンタサイクルえむじか』でゲットしましょう。こちらのお店は事前予約不要、当日夜8時までの1日乗り放題プランで700円と大変リーズナブルです。

※自転車を戻す際に返却される、預かり金2,000円/1台が別途必要。

レンタサイクルえむじかで自転車をゲット!

写真:けいたろう

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えむじかで自転車をゲットしたら、まずはお店の目の前にある鴨川デルタの景色の美しさを堪能しましょう。鴨川と高野川が合流する鴨川デルタは、多くの映画やドラマだけでなく、『四畳半神話大系』や『けいおん』2017年4月から放送となる『有頂天家族2』など、京都を舞台としたアニメ作品には、よく登場する聖地中の聖地です。

加茂みたらし茶屋でみたらし団子の原点に触れる

加茂みたらし茶屋でみたらし団子の原点に触れる

写真:けいたろう

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自転車をゲットし、鴨川デルタを超えたら、右手に下鴨神社の糺(ただす)の森を見ながら、京都府道32号線を北上しましょう。ほんの5分ほど自転車を走らせると、最初の目的地である『加茂みたらし茶屋』に到着。あまりに短い時間での到着ですが、みたらし団子をいただきましょう。

加茂みたらし茶屋でみたらし団子の原点に触れる

写真:けいたろう

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こちらの加茂みたらし茶屋はなんと、みたらし団子発祥の地!茶屋の隣にある世界遺産の下鴨神社にある御手洗池(みたらしのいけ)の水の泡をモデルに、鎌倉時代に団子が作られたのが始まりとされています。

上品な甘さと香ばしさ、素朴ながらももっちりとした食感の団子を堪能したらそのまま下鴨神社へ。下鴨神社の前に広がる糺の森は、美しい水が流れる静かな森で、散策にピッタリです。

上賀茂神社脇の神馬堂のやきもちと今井食堂のさば煮定食

上賀茂神社脇の神馬堂のやきもちと今井食堂のさば煮定食

写真:けいたろう

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みたらし団子の発祥の地に触れ、下鴨神社で参拝を終えたら、自転車に乗り上賀茂神社まで移動します。鴨川の川岸まで移動して、鴨川沿いをまっすぐ北上、しばらくすると上賀茂神社が見えてきます。上賀茂神社まで来たら、次のお店はすぐそこ。

上賀茂神社西側の参道と鴨川に挟まれた道に目指す店があります。お店の名前は『神馬堂』というお店。こちらで「やきもち」をいただきます。お餅であずき餡を包んで焼いただけのシンプルな和菓子ですが、あんこの甘さと香ばしさが絶妙なバランス。手作りで焼き上げるお餅は大量生産できず、平日でも午前中に売り切れてしまうことが多いので、早めの来店がオススメ。

世界遺産でもある上賀茂神社は、5月に行われる葵祭で有名なほか、春の桜、秋の紅葉などが見事で、快適なシーズンのイベントが多く、自転車散策と相性ピッタリの神社です。

上賀茂神社脇の神馬堂のやきもちと今井食堂のさば煮定食

写真:けいたろう

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またしっかりとしたランチを食べるなら、神馬堂お隣の『今井食堂』のさば煮オススメ。いたって地味な外観の今井食堂は、京都の学生を中心に代々語り継がれ、TVや雑誌などで度々取り上げられている伝説のようなお店で、さば煮界では間違いなく日本で最も有名な一店です。

40年以上継ぎ足されたしょう油ベースの秘伝の煮汁で、4日間も煮込んで作られたさば煮を求めてお店の前には行列が出来ているので、一目でお店は見つかります。秘伝の煮汁でゆーっくりと煮込まれているさば煮は、骨まで食べられるというレベルではなく、常識の範疇を超え、ただのさば煮とは違う「口の中に入れるとスッと溶けて無くなる何か」になっています(笑)。

今宮神社で一文字屋和助のあぶり餅

今宮神社で一文字屋和助のあぶり餅

写真:けいたろう

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上賀茂神社での参拝が終われば、鴨川を南下、北山通を右折し、進路を西へとって次の目的地である、今宮神社を目指しましょう。次のターゲットは、親指大のお餅を竹串に刺して炭火であぶり、白みそのタレを塗った、あぶり餅という和菓子。あぶり餅を扱うお店は今宮神社の敷地内に2軒あり、向かい合って商売しています。

その内の一軒、参道右側で営業している『一文字屋和助』さんは、実は日本最古の和菓子屋さん。平安時代にはすでに菓子屋として営業していたという途方もない歴史を持ち、応仁の乱や飢饉の際に、庶民に餅を振舞ったという逸話や、千利休が茶菓子として利用したなど、仰天の逸話が残っています。

今宮神社で一文字屋和助のあぶり餅

写真:けいたろう

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今宮神社の参道でお店が向かい合い、炭火でお餅をあぶりつつ、参拝客に「おこしやす」と声を掛け営業している様子は、まるで時代劇のよう。

今宮神社で一文字屋和助のあぶり餅

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あぶり餅の注文後しばらくすると、竹串に刺さってお皿に並べられたお餅が運ばれてきますが、まずは、その美しさに圧巻。食べてしまうのが多少もったいないですが、串を口に入れてみると、団子ではないあくまでお餅の食感。

炭火の香ばしさ、味噌の甘みが絶妙です。串に刺さった餅はむっちりと均一的で優しい口当たりです。一皿13本で急須のお茶がついて、500円です。

次は参道向かいのかざりやのあぶり餅

次は参道向かいのかざりやのあぶり餅

写真:けいたろう

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あぶり餅は、2軒あるけど1軒で満足。という方も多いと思いますが「2軒とも美味しそう。どちらにするか決められない」という人は、『一文字屋和助』と『かざりや』2軒とも食べることをオススメ。そのための自転車旅行でもあります(笑)。

次は参道向かいのかざりやのあぶり餅

写真:けいたろう

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でも流石に食べ続けなので、先に神社参拝をしましょう。こちらの今宮神社は、八百屋の娘が大出世を果たし、3代将軍の徳川家光の側室となった、お玉という女性が復興した神社。この江戸のシンデレラストーリーは、玉の輿という言葉の由来となっていて、今宮神社は『玉の輿神社』とも呼ばれていて、縁結びに関心のある方は見逃せないハズ。

お玉の玉の輿パワーにあやかったら、2軒目の『かざりや』のあぶり餅。かざりやのあぶり餅は、炭火の香ばしさは同様ですが、お餅がふんわりとしています。味噌の風味も少し濃いのが特徴。こちらも一皿13本で急須のお茶がついて500円となっています。

同じ商品でも食べ比べてみて、印象の違いを味わうのが、こういった旅の楽しみです。

自転車返却は京都を堪能してから

以上で、自転車旅は終了ですが、北山地区には他にも寄り道したくなるスポットが満載!鴨川流域の景色やそこに浮かぶ飛び石の橋、京都御所など観光スポットがいっぱい!自由に寄り道できるのも、自転車旅行の醍醐味です。十分に京都の街を堪能して、自転車を返却しましょう。

また、自転車を借りたえむじかは出町柳以外にも、四条河原町と祇園にも支店があります。また利用プランも今回紹介した、1日プランに加え、1週間や1か月といった、長期の貸し出しプランもあり、じっくりと腰をすえて京都を堪能する長期滞在の足にも最適です。

なお、今回紹介した、加茂みたらし茶屋、神馬堂、今井食堂、一文字屋和助、かざりやの5店舗はいずれも水曜日がお休みなので、その点はご注意下さい。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/10/30 訪問

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