ハウスに足を踏み入れると、甘い香りが立ちこめます。マリモファームが育てているのは、ほとんどが「章姫」という品種。大ぶりで、すこし尖った形の甘みの強い品種です。摘むのにちょうど良い腰高のベンチから、色づいた実があふれんばかりに実っています。
ここでの食べ放題の制限時間は45分。参加前は「ちょっと短いかな」と感じますが、食べ始めると十分な時間だと納得するはず。水分豊富ないちごは、思いのほかお腹を満たしてくれます。時間が終わる頃には、手や口の周りをピンクに染めながら、お腹もいっぱいになること請け合いです。
売店では、農園で採れた新鮮ないちごをふんだんに使ったスイーツを販売しています。一緒に参加できなかった家族や友人には、このスイーツをお土産にしてはいかがでしょう?摘みたていちごの宅配サービスもあるので、利用するのもアリかも。
いちごの後は、童話の世界を味わいましょう。『ごんぎつね』や『手袋を買いに』といった、物悲しくもあたたかい作風で知られる新美南吉。彼は半田市で生まれ、上京するまでの18年間をここで過ごしました。
彼の生家にほど近いところに、「新美美南吉記念館」があります。背後の山並みに溶け込むように曲線が重なった建物は、シンプルでモダンな印象。斜面に建てられた建物を包み込む様に芝が敷かれ、そのまま裏手には「童話の森」と題した散歩道が整備されていて、山道を散策しながら物語の世界に引き込まれるようです。キツネをモチーフにしたオブジェが至る所から顔を出すので、なんだか嬉しい気分に。
『ごんぎつね』を彷彿とさせる六地蔵の影から、こちらをのぞくキツネは、「ごん」かな?
館内に入ると、南吉の生涯とともに、その物語世界がたっぷりと味わえる工夫がいっぱい。南吉関連の本を集めた図書閲覧室の入り口は、『手袋を買いに』のこぎつねが手を差し出した、あの帽子屋さんのデザインになっています。また、ぼんやりと浮かび上がる壁面(写真)に、彼岸花とともに、キツネのモチーフと胸を打つ一文がしたためられ、懐かしい童話を読み返したくなります。
ショップには、可愛らしいストラップや豆本といった、童話のイメージのグッズがずらり。もちろん、絵本も買い求める事ができます。カフェも併設されているので、のどかな森を眺めながら、ひとやすみもいいかも。
お腹だけでなく心も満たされる、今回ご紹介のコース。いちご狩りが体験できるのは、5月下旬まで!ぜひ、春の日の「甘酸っぱい思い出づくり」に繰り出してみてはいかがでしょう。
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