ガイドは“ラストサムライ”!?京都新発見の散策ツアーは外国人も大満足♪

ガイドは“ラストサムライ”!?京都新発見の散策ツアーは外国人も大満足♪

更新日:2019/04/23 10:17

歴史ある京都の文化と、京都に暮らす人々の生活を体験できる、こんな散策ツアーはいかがですか?
なんと、ガイドは自称“ラストサムライ”ジョー岡田さん!京都を知り尽くした今年87歳のベテラン通訳ガイドです。
わかりやすい英語で日常の京都を紹介してくれるこのツアー、外国人観光客向けだけど日本人も参加OK。京都・日本のおもしろさを再発見できる、この楽しさをぜひ体験して!!

重厚な洋風建築、京都市庁舎前に謎の老サムライ“ジョー岡田”参上!!

重厚な洋風建築、京都市庁舎前に謎の老サムライ“ジョー岡田”参上!!
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集合は京都市役所前。
全国の市庁舎の中で最も古い京都市庁舎は、ほぼ左右対称の洋風建築で、昭和2年から6年にかけて建てられたものです。石積みの重厚な玄関や各所の装飾が美しく、外国人ゲストも熱心にカメラに収めています。

ジョー岡田さんは、門川大作京都市長より“京都観光おもてなし大使”に任命されたまさに歩く広告塔!!
自分で結っているという“ちょんまげ”に袴(はかま)というサムライスタイルのガイド、ジョー岡田さんが登場すると、外国人はもちろん、居合わせた人たちの多くがカメラを向けます。“サムライ”は世界共通語になっているようですね!

このツアーは、一般観光客はあまり行くことのない御池通りから北の寺町通りを出発し、京都御苑をぬけて、庶民の台所・出町商店街までの4キロを、5時間かけてゆっくり歩きます。

ジョーさんのガイドは、普段私たちが気にも留めていないところが中心です。コインパーキングの説明、京都街中一軒家の値段、ワンルームマンションは狭いけど駐車場付き、だけど自転車用!…と続き、必ず最後にジョークがつきます。
通訳ガイドは物知りだけではダメ、ジョークの才能も必要なのでしょう。

寺町美術街をぶらり散歩♪老舗名店めぐり!

寺町美術街をぶらり散歩♪老舗名店めぐり!
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観光客も少なく、静かで落ち着いた雰囲気の“寺町美術街”。御池通り以北のこの辺りは、平安京の東端、かつての東京極大路にあたります。寺町の語源は豊臣秀吉が1590年、市中の寺院をこの辺りに集めたことによりつけられました。歴史ある通りには、和文具、工芸品、日本茶、和菓子などの老舗が立ち並んでいます。近年は美術品店も増え、散策するだけでも一日楽しめる街並みです。

商店街に入った途端、あちらこちらから「ジョーさん」「ジョーさん」と声がかかり、ジョー岡田さんの人気がうかがえます。

まず、一軒目は酒屋で日本酒の試飲をし、京町屋の素敵な錫工芸品の店、漆器屋さん、飴屋さん、洋裁店、宝石屋さんと、歴史の長〜い老舗をめぐります。優しく温かい地元の方々とのふれあいで、参加しているすべてのゲストはみんな自然と笑顔になります。

和菓子の「二條若狭屋」では、砂糖で作られた五重の塔、鯉や庭石などの精巧な細工に歓声があがります。そして、美しい干菓子の試食!次に「末廣」でいなり寿司をいただき、寺町の締めくくりは大徳寺や知恩院の御用達「柳桜園」で煎茶を試飲します。

試食や試飲が大好きなのは、万国共通のようですね!

宝石屋さんでは、日本の冠婚葬祭での真珠のアクセサリーの使い方マナー、お茶屋さんでは、美味しい日本茶の入れ方や抹茶の普段使いの方法など、日本人でも知らなかった…ということを、わかりやすく教えていただけますよ♪

皇族ゆかりの「下御霊神社」境内で、真剣を使ってのサムライショーにハラハラ、ドキドキ!!

皇族ゆかりの「下御霊神社」境内で、真剣を使ってのサムライショーにハラハラ、ドキドキ!!
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寺町商店街の八百屋で大根とリンゴを購入したジョーさんと、次は「下御霊神社」へ向かいます。

貴人の怨霊を慰めるために、863年に創建された下御霊神社。古くから皇室とのゆかりも深く、本殿は仮皇居の内侍所、表門は京都御所の旧健礼門を移築したと伝わります。境内の井戸水は名水として評判も良く、多くの方が汲みに来られています。

ジョーさんの“サムライショー”は、この神聖な神社の境内で行われます。
まずは敵と戦う時の一連の動作を、説明を入れながらやって見せます。前からの敵にはこう、後ろから襲われた時はこう…。ゲストも皆真剣に聞きいています。が、3人の敵が現れた時は…「逃げろ!」だそうです。ここでもまた笑いを取ることを忘れません。

次に、先ほど購入した野菜を使っての、ゲスト参加のパフォーマンス!
大根をもたされたゲストも、リンゴを持つゲストも、緊張した様子ですがとっても楽しそうです。もちろん、使ったリンゴは美味しい井戸水で洗って、みんなのおやつに。参加型ツアーが楽しさの秘訣!みなさんもドキドキ体験しませんか?!

サムライと一緒に京都御苑散策♪土曜日特別公開の拾翆亭を見学!

サムライと一緒に京都御苑散策♪土曜日特別公開の拾翆亭を見学!
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骨とう品店の並ぶ寺町通りをぬけて、京都御苑に向かいます。
途中、店先で「そろばん」や「茶筅」「てまり」などを見つけて、説明を聞きながらゆっくりと歩きます。

御苑に入るとその広さに驚きます。
街中があんなに狭くて、家が混み合っているのに、なぜこんなに広いのか?海外からの旅行者にとってはそのギャップが不思議に感じるようです。

京都御所は火災によりたびたび消失し、現在の建物は1855年に再建されたものです。御所を取り囲む南北1300メートル、東西700メートルの広大な御苑は様々な樹木や庭園、グラウンドが整備され、市民の憩いの場として利用されています。

御苑に入ると、ゲストたちは草抜きをしている人々、木々に巻かれた菰(こも)、あちらこちらで見られる鳥たちに興味深々です。

金曜日、土曜日だけ一般公開している「拾翆亭」を見学します。
拾翆亭は、今から約300年前の江戸後期に建てられたと伝えられています。当時五摂家の一つであった九條家の別邸として、茶会や歌会に社交の場として利用されていました。
蛍壁の三畳中板の小さな茶室は、外国人ゲストには面白いようで、小さな入り口に頭を突っ込んで中をのぞき込んでいます。
広間の広縁からは九條池を中心とした庭園が一望でき、池の中島には厳島神社を祀っています。

ジョーさんのガイドは、床の間や畳について、また床柱に使われている木材の説明に至ります。畳の説明では、夏暑くて冬寒い、日本の気候の話になり、日本人も先人の知恵に脱帽です!

庶民の台所・出町商店街で国際交流!試食を楽しみ、盛り上がりましょ♪

庶民の台所・出町商店街で国際交流!試食を楽しみ、盛り上がりましょ♪
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いよいよツアーの最後は、ジョー岡田さんが35年間暮らしていたというアパートが今もある、庶民の台所・出町枡形商店街です。
歴史ある老舗名店の集まる寺町とは、ガラッと雰囲気の違う、こちらは活気あふれる庶民の市場っていう感じです!

そろそろお腹も空いてきたころ…。

まず、アーケードに入る前に100円自販機で各自お好みの飲み物を買います。

商店街に入ると、「いらっしゃ〜い!」と元気なおじちゃん、おばちゃんから声がかかり、串に刺した“から揚げ”!!
次に豆腐屋で“揚げ出し豆腐”をいただきますが、ここで大切なことが一つあります!
ここで使った“わりばし”は次の試食用に各自キープしておかなくてはいけません!うっかり捨ててしまうと、次にいただく“お寿司”を手づかみで食べることになるのです。

ここまで、すべて立ち食いなのですが…。

この辺りで、ちかくのスーパーに入っているお寿司屋さんから“にぎり寿司”が届き、食料品店の軒先を借りてパイプ椅子やビール箱に座ってゆっくりランチ♪

トレーに入ったお寿司に、ジョーさんが直接醤油をかけて、わさびを塗って…鉄火巻きのわさびは、たくさん塗り過ぎとブーイングも出でいましたが、みんなでつついて食べるので、参加者全員すっかり仲良しになってしまいます♪

最後にデザートの“阿闍梨餅”をいただき、すっかりお腹いっぱいになったところで、解散になります。

本当に価値のある観光ってなんだろう?グローバルな視点で考えよう!!

いかがでしたか?

クールなラストサムライ、ジョー岡田さんによる「クール京都ウオーキングツアー」!!

和食が世界文化遺産に登録され、ミシュランガイドに載るような豪華な食事や立派な旅館やホテルに泊まって、タクシーで世界遺産をめぐるツアーも素敵ですが、そこでは絶対体験できない大切なことを学べるツアーではないでしょうか。

かなりの距離を自分の足で歩かなければいけないのですが、ジョーさんによると、今まで脱落者はいないということです!
「ずっと続けてくださいね」という参加者の声に、「東京オリンピックまでは絶対やってる。まだまだ頑張る!」というジョー岡田さん!
みなさんも、ぜひ参加してクールな京都、クールな日本を再発見してくださいね!!

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/14 訪問

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