タイ北部に住む少数民族の祭典「出家セレモニー」は色の洪水!

タイ北部に住む少数民族の祭典「出家セレモニー」は色の洪水!

更新日:2015/03/16 12:36

タイ国内、特に北部の山岳地帯には、少数民族といわれる人々が100万人近く住んでいると言われています。数百年という長い年月をかけて、チベットやミャンマー、中国の雲南省などからタイへ移り住んだ人々の暮らしは、独自の文化と風習を大切に守りながら、生活を営んでいます。

少数民族タイ・ヤイ族の風習「ポイサンロン(出家セレモニー)」が見られる、タイ北部の山間の街「メーホンソーン」を目指しましょう。

タイ北部の山間の街「メーホンソーン」を目指して

タイ北部の山間の街「メーホンソーン」を目指して
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バンコクから北へ約900キロメートル、チェンマイから約250キロメートルのタイ北西部に位置し、ミャンマーとの国境を接する山間の街「メーホンソン(Mae Hong Son)」。

街の雰囲気はどこにでもありそうな、ありふれたタイの田舎街です。しかし、少数民族のタイ・ヤイ族(シャン族)やカレン族、モン族が多く住み、隣国ミャンマーの影響も多大に受けた、独特の文化を持つ魅力的な地でもあります。また、美しい自然はもちろん太平洋戦争中に旧日本軍が駐屯した地としても有名で、街から少し離れた郊外に「クンユアム旧日本軍博物館(クンユアム郡第二次世界大戦博物館、 Khun Yuam WW2 Japanese War Museum)」などもあります。そのほか温泉も点在する「メーホンソン」は、タイ北部の山間を周遊する上で重要な中継地点なのです。

■アクセス(バス)
バンコクより:バンコク北バスターミナル発メーホンソン行きが1日数便、約17時間
チェンマイより:アーケード・バスターミナルからパーイ経由で約7時間、またはメーサリアン経由で約8時間
パーイより:約4時間
そのほか、チェンマイから飛行機も就航しています。

「ポイサンロン」はタイ・ヤイ族の出家の儀式

「ポイサンロン」はタイ・ヤイ族の出家の儀式
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普段はとても静かな街メーホンソンが1年でいちばん賑い、タイ国内や世界中から観光客が集まるのが、3月末から4月にかけて行われるお祭り「ポイサンロン(Poi Sang Long)」です。

「ポイサンロン」とは、少年たちの出家を祝う儀式です。
9〜10歳ぐらいになったタイ・ヤイ族の少年たちが揃って出家をし、これを街を上げて盛大に祝います。3日間に渡って行われる「ポイサンロン」最大のみどころは、何百人ものタイ・ヤイ族の人々がつくる大行進。大人たちはドラや太鼓を鳴らし輪になって踊り、カラフルな衣装を身にまとった少年たちが、メーホンソンの街を色鮮やかに染め上げます。

地に「足」をつけてはいけません。

地に「足」をつけてはいけません。
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行進の主人公の少年たちは、大人に肩車をしてもらったり、車やバイクに乗ったりと、全員何かに担がれています。お祭りの最中は、地に足をつけてはいけないとされ、ワット・ドン・チェディ(Wat Don Chedi)寺院の本堂に入るまでこの状態が続きます。

午前中からメーホンソン街の隅から隅まで歩くので、肩車をする大人たちも、担がれている少年も大変です。肩車の交代も一大事。ゆっくり丁寧に少年を引き継ぎます。

出家に必要な道具やお供え物も運ばれます。

出家に必要な道具やお供え物も運ばれます。
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少年たちを担ぐのが男性の役目だとしたら、女性は少年たちの修行道具や、食器やタオルなどの日用品、お供え物などを持ちます。そのほかにも、バナナの葉で作られた献花や、カラフルな和紙のような紙でつくったのぼりなどが、少年たちとともに寺院に運び込まれます。

何百メートルにも及ぶ長い行進をひと目見ようと、多くの人々が沿道につめかけています。道路沿いのレストランやコンビニエンスストアの前では、水やジュース、お菓子などが無料で配布され、道行く人々の喉をうるおしてくれます。

ゴールの「ワット・ドン・チェディ」はお祭り騒ぎ!

ゴールの「ワット・ドン・チェディ」はお祭り騒ぎ!
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行進は何時間もかけて、ようやく目的地となる「ワット・ドン・チェディ」にたどり着きます。到着を待ちわびた人々が、一斉におひねりや米、花びらなどを空にまき、音楽をかき鳴らし到着を祝います。

本堂のまわりを何周もして、少年たちはようやく本堂の中へと歩を進めます。僧侶からお話を頂いたあとは、用意された遅めの昼食を取り、境内に用意された特設ステージでのショーを見たり、心ゆくまで「ポイサンロン」を楽しみます。

4月はタイのお正月。全国的なお祭りも合わせて楽しみたい!

「ポイサンロン」が行われる時期は、タイのお正月「ソンクラーン」の直前。スケジュールを調整して、両方楽しんでしまうのも良いですね。普段のタイとは違う表情が見られるお祭りに参加して、新たなタイの魅力を発見してみてください!

*ポイサンロンの詳細は、MEMOの「タイ国政府観光庁(ポイサンロン)」を参照してください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/08 訪問

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