必見!入場無料でお得に楽しめるローマのミニ博物館

必見!入場無料でお得に楽しめるローマのミニ博物館

更新日:2018/07/25 12:07

イタリアでは2014年7月以降、文化財・文化活動と観光省などが“文化遺産はみんなで享受しよう!”をモットーに次々と改革を打ち出しています。
特にローマでは、国営、市営の両方のレベルの施設の入場についても規定が改正され、毎月の無料入場日や夜間開放日など旅行者の皆さんにとってもメリットがたくさんとなりました。
併せて無料化された、ローマ市内の市営の小さな博物館もお得に楽しんでみませんか?

入場無料化されたローマ市営の7つのミニ博物館とは?

入場無料化されたローマ市営の7つのミニ博物館とは?
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2014年8月27日からは”7ヶ所のミニ博物館をもっと皆に知ってもらおう!”をモットーに、ローマ市内にある市営の小さな博物館が無料となりました。

入場無料化された7ヶ所の市営博物館

1.Museo di Scultura Antica Giovanni Barracco(小ファルネジーナ宮 バラッコ美術館)
2.Museo delle Mura(城壁博物館)
3.Museo della Repubblica Romana e della Memoria Garibaldina(イタリア共和国への歩みの博物館)
4.Villa di Massenzio(マクセンティウスの競技場) 
5.Museo Napoleonico(ナポレオン博物館) 
6.Museo Carlo Bilotti(カルロ・ビロッティ博物館) 
7.Museo Pietro Canonica(ピエトロ・カノニカ博物館) 

*ご注意:
基本的に上記の施設は入場は無料ですが、館内で特別展などが行われている場合は展示の為の見学料を徴収することがあります。

どの施設も以前は入場料が5ユーロ程度必要でしたが、この嬉しい改正によりお金をかけずにローマを楽しむことがますます可能になりました!

今回はこの中から特にお奨めの2つのミニ博物館をご紹介したいと思います。

ちょっと変わった博物館、城壁の中を歩ける『城壁博物館』!

ちょっと変わった博物館、城壁の中を歩ける『城壁博物館』!
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これらのミニ博物館の中で一風変わった博物館は、「Museo delle Mura(城壁博物館)」です。

このミニ博物館は、博物館自体が何と城壁の中(写真は博物館への入口となるサン・セバスティアーノ門)にあり、城壁の中を歩ける面白い観光スポットです。更に城壁の中だけでなく、城壁の上(屋上テラス)へも上がれ、丘や森など緑多いローマ南部の美しいパノラマが楽しめます。

城壁というのは、町をぐるっと囲み、蛮族の侵入を防ぐ目的で造られます。
ローマで良く知られている主な城壁は2つあります。
一つ目はセルウィウス城壁(Mura Serviane)といって、紀元前6世紀に敵の侵入を防ぐ為にローマの町を取り囲む様に造られた城壁です。城壁の名前は、ローマの王政時代のセルウィウス王(在位:紀元前578-紀元前539年)にちなんでいるためこの名称となっています。
ローマでは今でもあちらこちらに、この城壁のオリジナルが現存しています。

ご紹介する城壁博物館に関連している方の城壁は、アウレリアヌスの城壁(Mura Aureliane)です。ローマ帝国の皇帝、アウレリアヌスが271〜275年にかけて建てたローマの町を取り囲む周囲19kmの防御用の壁で、今日でも立派にローマの町を取り囲んでいます。

ちなみにこのアウレリアヌスの城壁は、ローマのタクシー料金の定額料金制ルート(空港−市内線、あるいはその逆)において、出発地/到着地が壁の内側か外側にあるかが料金の基準となるので、重要な城壁でもあります。

城壁博物館では、これらの城壁の歴史をまとめて展示してあります。

古代彫刻のコレクションがいっぱい『バラッコ美術館』。

古代彫刻のコレクションがいっぱい『バラッコ美術館』。
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続いてお奨めのミニ博物館は「Museo di Scultura Antica Giovanni Barracco(小ファルネジーナ宮 バラッコ美術館)」です。

こちらも小さな美術館ですが、古代のエジプト、ギリシア、ローマ彫刻が所狭しと並べられており、無料化される以前から見学者が多かった施設です。写真は展示物の一つで、かわいく出迎えてくれたライオンさんです(紀元前4〜3世紀頃)。

特筆すべき点は、美術館は市内中心部を通るヴィットリオ・エマヌエーレ2世通りに面している為、他の観光スポットへのアクセスがとても良いことでしょう。

お金をかけずにローマ観光がどんどん楽しめるチャンスが!

イタリアでは2014年7月以降、国営の文化施設の入場が無料になるなど、旅行者の皆さんにとってもメリットがたくさんの法令が次々と施行されています。
特に一部の国営施設では、毎週金曜日の開館時間の延長になった為、観光できる時間が増えてますます便利になりました。夜のローマの町の散策もとてもロマンティックですので、お奨めです!

最後になりましたが、覚えておきたい旅行者さんにお得な観光関連の法令のまとめです。

1.イタリアの美術館、博物館、遺跡などを管理している文化財・文化活動と観光省(Ministero dei Beni e delle Attività Culturali e del Turismo)が2014年6月27日に通達した省令(Decreto 27 giugno 2014, n. 94)。(7月1日より施行)

⇒毎月第一日曜日は国営の博物館、美術館、ギャラリー、遺跡、遺跡公園などの入場が基本的に無料に!(例:コロッセオ、フィレンツェのウフィツィ美術館、ポンペイ遺跡など)
完全無料とはならずに、一人1ユーロの入場料を徴収する施設もあります。(例:聖天使城など)
⇒一年に2回、“夜の美術館デー”という深夜1〜2時頃までオープンするスペシャルな日を設ける。この日の入場料は一人1ユーロ。
⇒毎週金曜日は上記1番の一部の施設は開館時間を延長して夜の22時まで夜間開放をする。


2.10月5日からは、毎月第一日曜日はローマ市在住者の市営の博物館、美術館、ギャラリー、遺跡、遺跡公園などの施設入場の完全無料化が決定。

⇒このことによりローマ市の在住者であれば、毎月第一日曜日は国営、市営の両方の施設の無料アクセスが可能に。
対象者はローマ市に住民登録をしている方。入場時に各施設の切符売り場で、身分証明書(Carta d’identità)など、ローマ市に在住(住民登録)をしていることを確認できるものをお見せ下さい。(イタリア国籍とは関係ありません。外国人の方でも住民登録をしていればOKです)

対象となるローマ市営入場無料施設:

1.Musei Capitolini(カピトリーニ美術館) 
2.Centrale Montemartini(モンテマルティーニ美術館) 
3.Mercati di Traiano(トラヤヌスのマーケットと博物館)
4.Museo della Civiltà Romana(ローマ文明博物館) 
5.Museo di Roma(ローマの博物館)
6.Galleria d’Arte Moderna(現代美術館)
7.Museo di Roma in Trastevere(ローマの博物館 in トラステヴェレ) 
8.Musei di Villa Torlonia(ヴィッラ・トルローニア) 

*ご注意:
−アラ・パチス(Ara Pacis)も市営の施設ですが、館内で行われている常設展の入場料を徴収する為、入場無料リストから外しました。
−“ローマ文明博物館”は館内整備の為、現在閉館中です。

掲載内容は執筆時点のものです。

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