平安絵巻の世界が広がる!京都・宇治市源氏物語ミュージアム

平安絵巻の世界が広がる!京都・宇治市源氏物語ミュージアム

更新日:2015/03/06 16:12

村松 佐保のプロフィール写真 村松 佐保 嬬恋村案内人
京都の南部に位置する宇治市は、平等院や宇治上神社などの世界遺産や宇治茶の産地として、古き良きものが生き続けているまちです。平安時代には、都に近く宇治川などの自然に恵まれた風光明媚な地であることから貴族の別荘地として栄えていました。日本が誇る源氏物語最後の宇治十帖は、この地が主な舞台となっています。「宇治市源氏物語ミュージアム」で、千年の時を超えてなおも息づく世界を味わってみませんか!

源氏物語のロマンが広がる宇治川周辺

源氏物語のロマンが広がる宇治川周辺

写真:村松 佐保

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「宇治市源氏物語ミュージアム」の最寄り駅は、宇治川を挟んでJR奈良線の宇治駅、京阪宇治線の宇治駅と二つあります。京都駅からは、JR奈良線で20分から25分ほどで乗換えなしで到着できます。

JR奈良線宇治駅からミュージアムまでは徒歩で15分ほど。駅を降りると宇治川まで賑やかな商店街の軒が連なります。宇治橋西詰の夢浮橋広場の紫式部像に出会う頃から徐々に源氏物語の世界へと惹きつけられていきます。荒々しく流れる宇治川をのぞき込みながら宇治橋を渡ると、源氏物語散策の道として親しまれているさわらびの道へと続きます。

木々が生い茂る静かな小道、古き時代の趣を残した宇治上神社や宇治十帖の早蕨の石碑。石畳を一歩ずつ踏みしめながら歩いていると「源氏物語ミュージアム」に着く頃には、気持ちもかなり高揚していることでしょう。

「源氏物語ミュージアム」までのアクセスは下記【MEMO】「宇治市 源氏物語ミュージアム アクセス」をご覧ください。

館内に広がる幻想的な源氏絵巻が素晴らしい!

館内に広がる幻想的な源氏絵巻が素晴らしい!

写真:村松 佐保

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「宇治市源氏物語ミュージアム」は、透明感あふれるガラス張りが印象的な平屋の施設です。敷地全体が公園のように作られ、建物の回りを流れる濁りのない水や周辺に植えられた草花に癒されます。

館内は展示ゾーンと情報ゾーンに分かれています。展示ゾーンの見どころは、源氏物語前半の平安京と光源氏がテーマの〈平安の間〉と、源氏物語第三部の「宇治十帖」がテーマの〈宇治の間〉です。

〈平安の間〉には、源氏物語の魅力やあらすじが美しいハイビジョン映像で紹介され、黒漆の牛車や寝殿造の中に装束や調度品が展示されています。〈宇治の間〉では、実物大のセットが用いられ、空間全体が臨場感あふれるシアターのようです。写真は、〈平安の間〉の囲碁を楽しむ姫君たちを垣間見る光源氏です。

「源氏物語ミュージアム」の休館日や利用案内等は、下記【MEMO】「宇治市 源氏物語ミュージアム 利用案内」でご確認ください。

豪華キャストのオリジナル映画がおすすめ!

豪華キャストのオリジナル映画がおすすめ!

写真:村松 佐保

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映像展示室では宇治十帖の悲恋の物語が上映されています。異なる演出での2本の映画をぜひご覧になってみてください。

■〈浮舟〉(人形劇)
監督:篠田正浩氏
人形:ホリ・ヒロシ氏
紫式部の声:岩下志麻氏
浮舟の声:葉月里緒菜氏

■〈橋姫〉−女人たちの心の丈−(実写)
監督:山崎雅史氏
出演:白石加代子氏(橋姫役)など
語り:緒方直人氏

それぞれ20分ずつの上映ですが、とても見ごたえがあり、豪華キャストに驚きです。映像詳細は、下記【MEMO】「宇治市 源氏物語ミュージアム オリジナル映画のご案内」でご確認ください。

写真は、〈宇治の間〉で大君と中の君2人の姫君が簾の向こうで琴と琵琶を演奏しているところを、垣根越しに見る薫の君です。

無料ゾーン「和雑貨とCafe 花散里(はなちるさと)」でホッと一息

無料ゾーン「和雑貨とCafe 花散里(はなちるさと)」でホッと一息

写真:村松 佐保

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情報ゾーンでは、コンピュータ画面上でできる平安装束の体験や、源氏物語に関する書籍3000冊以上を収蔵している図書室、ちょっと一息できる喫茶室とミュージアムショップなどがあります。

写真は、施設内の無料ゾーンにある喫茶室とショップの「和雑貨とCafe 花散里」です。喫茶では、軽食や手作りスイーツを楽しむことができます。〈蜻蛉〉(わらび餅) や〈浮船〉(ワッフル)などと源氏物語の登場人物名をつけたスイーツが嬉しい! 明るい店内から閑静な中庭を眺めながらの休息に、旅の疲れも吹き飛びます。

ショップでは、源氏物語にちなんだ工芸品や和雑貨、文具から食品までがきれいに並べられ、見ているだけでワクワクします。ミュージアムを楽しんだ後は「和雑貨とCafe 花散里」で、憩いのひと時をお過ごしください。

カフェ・ミュージアムショップ詳細は、下記【MEMO】「和雑貨とCafe 花散里」をご覧ください。

おわりに

源氏物語五十四帖のうち、最後の十帖の主要舞台に設定されている宇治十帖は、「橋姫」から「夢の浮橋」まで宇治川がなくてはならない舞台となっています。京都観光にいらした際は、ぜひ源氏のまち宇治に足を延ばしていただき、時代を超えて国を超えて、愛され続けてきた物語を「宇治市源氏物語ミュージアム」で心ゆくまで堪能してみませんか!

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/02/27 訪問

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