男酒、女酒どっちがお好み?金沢の老舗「福光屋」で酒蔵見学

男酒、女酒どっちがお好み?金沢の老舗「福光屋」で酒蔵見学

更新日:2015/02/28 12:43

きんぎょ 美歩のプロフィール写真 きんぎょ 美歩 温泉と歴史旅 Walker
石川県の銘酒には白山の「手取川」「菊姫」「天狗舞」、能登の「宗玄」等、数多くあります。今回ご紹介するのは金沢の老舗の酒蔵「福光屋」さん。
男酒と女酒という気になるお酒の話や、生きている発酵蔵を直に見ることができる酒蔵見学。酒蔵紹介DVDには英語の字幕もついているので外国の方でも見学OKです。
酒蔵は兼六園からもほど近く、市内観光の利便性もバッチリ!
美味しい金沢の地酒と老舗酒蔵見学をご紹介します。

室生犀星が愛飲した「福正宗」

室生犀星が愛飲した「福正宗」

写真:きんぎょ 美歩

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福光屋があるのは、兼六園からほど近い石引町です。福光屋は創業1625年(寛永二年)、金沢で最も長い歴史を誇る老舗酒蔵です。
代表銘酒は「福正宗」。
横山隆一氏の漫画作品『フクちゃん』が広告キャラクターでTVCM等に使用されています。
福正宗は金沢の文豪、室生犀星も愛飲したお酒です。

酒蔵見学はまず福光屋の歴史と酒造りのDVDの紹介から。このDVD映像には北陸の風土や蔵の歴史、そして米の洗米から麹つくり、仕込みから発酵等々、美味しいお酒ができあがるまでの杜氏や蔵人の一連の作業が紹介されています。
英語の字幕つきなので、外国の観光客の方でも日本酒のこと、酒蔵のことをしっかり理解できるでしょう。
『日本酒(SAKE)』をきっと大好きになりますよ!

男酒、女酒お好みは?

男酒、女酒お好みは?

写真:きんぎょ 美歩

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写真は、福光屋の酒蔵を支える『恵みの百年水』。
福光屋の酒造りの酒米は山田錦にこだわり、酒造りを支える水は敷地内の地下150mから湧き出るこの水を創業来使用しています。
この湧き水は『恵みの百年水』とよばれ、近隣の方々にも開放され、いつも多くの方がこの水を求めて訪れています。

お酒には男酒と女酒があるそうです。それはお酒が造られる水の成分が要因だとか。
灘(兵庫県)の水はミネラルを多く含んだ硬水で、その水から作られるのが切れのよい男酒(辛口)。それに対して京都伏見や金沢の水は、カルシウムやマグネシウムを多く含む軟水です。それは料理や熱燗に合う女酒といわれます。
もちろん今では日本全国どこの酒蔵でも、技術創意工夫を凝らし、辛口、甘口、ワイン風味の軽いお酒等々、美味しいお酒を味わうことができるようになりました。

酒の肴に合う男酒(辛口)、美味しい食べ物に合う女酒(甘口)。お好みはどちらでも、美味しい金沢の肴やお料理と一緒に味わってみてくださいね。

純米蔵宣言

純米蔵宣言

写真:きんぎょ 美歩

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福光屋は2001年全商品を純米酒とし、製造する全ての日本酒を米と水だけで醸す、純米蔵宣言をしました。「純米酒」とは 原料に米、米こうじ、水だけを使った清酒のことです。醸造用アルコールを一切使わない、ということは大量生産ができない、米100%の酒蔵です。

酒米の山田錦は栽培地が限られ、収穫量も少ない現状から福光屋では生産農家と契約栽培した高品質の酒米を使用しているそうです。また、人の手を生かした酒造りにこだわるため、社員蔵人制度を導入し、ベテランの蔵人から若手へと、伝統の技と経験の引き継ぎ、技術の向上と新しい感性の育成に努めているそうです。

利き酒で飲み比べ

利き酒で飲み比べ

写真:きんぎょ 美歩

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さて、福光屋には『壽蔵』『光蔵』『緑蔵』現存する最古の土蔵蔵の『福蔵』という4つの蔵があります。酒蔵見学は、純米造りを受け持つ完全発酵蔵の壽蔵です。実際に蔵の中に入り、もろみが発酵するようすを実際に見ることができます。
蔵の中ではそのタンクひとつひとつ、異なるもろみの状態を見ることができます。ブクブクと泡立ち、動くもろみの発酵の様子に、お酒が生きていることを実感し、きっと感動しますよ!

見学が終わったら、もちろん、お待ちかねの利き酒が待っています!
季節限定のものや蔵出し、搾りたてのお酒など、いろいろなお酒の飲み比べができます。
ちょっとだけ日本酒ツウ?飲みすぎないように注意です(笑)。

お土産のお酒は直営店で

お土産のお酒は直営店で

写真:きんぎょ 美歩

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酒蔵の一角に福光屋直営店があるので、気になったお酒を購入できます。有料ですが、金沢の伝統工芸の水引の熨斗飾りのついたラッピングもできます。
また福光屋では、お酒の他に酒チョコレート等の嗜好品や、お米の発酵を利用した無添加発酵化粧品等の開発販売も行っています。
直営店にならんでいるので、こちらもぜひどうぞ。

福光屋では日本酒について、おしゃれな「酒炭酸」の試飲会や「粋な日本酒の飲み方」等々の新しい提案などもどんどん発信していますので、HPで見てみてくださいね。

*** 福光屋酒蔵見学(事前予約が必要です)
・費用:無料
・Aコース:蔵内見学コース(見学時間約90分)
10日前までに申し込み
・Bコース:お気軽見学コース(見学時間約30分)  
3日前までに申し込み
※しぼりたての試飲は11月から4月末まで
・申込先 TEL:076-223-1161

地酒と美味しい食べ物満載の金沢へ

今回ご紹介した「福光屋」さん以外にも、金沢市内、石川県内に酒蔵見学を行っている蔵元さんがたくさんあります。機会があったらぜひ訪ねてみてくださいね。

「日本酒」には伝統の和食に合うものばかりでなく、洋食と一緒に楽しめるものもたくさんあります。
金沢、加賀、能登を訪れたら、美味しい食材や料理がたくさんありますから、いろいろなお料理とともにぜひ日本酒、もちろん地元のお酒をじっくりと味わってください!
旅の思い出がきっと増えますよ。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/02/03 訪問

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