バブルよもう一度!?知っておいて損はない兜町での株式体験

バブルよもう一度!?知っておいて損はない兜町での株式体験

更新日:2015/03/16 16:30

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
バブル時代、世界三大市場とまで言われた世界有数の証券市場が日本橋兜町でした。
そこには東京証券取引所があったからなのですが、当時、一般人にはとても踏み込める世界ではありませんでした。
しかし現在、その東京証券取引所は、誰でも自由に入れる時代となったのです。
今回は、知られざる東京証券取引所=兜町で、株式の歴史から株式体験までをご案内いたします。
ご一緒に来るべき時代に備えて勉強してみませんか。

日本経済のヘソ、それが東京証券取引所

日本経済のヘソ、それが東京証券取引所

写真:Naoyuki 金井

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江戸時代初期、このあたりは隅田川と海から江戸を守る軍事上の拠点として武家屋敷が配置されていました。

明治時代になると武家屋敷は官有地になり、官庁・警察などが建設される一方、明治維新の恩賞として界隈の土地が三井組などに下賜されました。
この時、前九年の役の源義家東征の際、兜を埋めて塚を築き神を祭ったという故事から、周辺の地区を兜町と名付けたのです。

明治3年、兜町に日本で初めての銀行である第一国立銀行本店が創設され、明治11年に東京実業界の有力者であった渋沢栄一らの出願により、兜町に東京株式取引所(東京証券取引所の前身)が誕生したのです。
以来、政府や渋沢らの民間により、金融や商業上の重要な会社が設立され、兜町は日本経済の中心地となりました。

硬いイメージの東京証券取引所ですが、平日は誰でも見学自由でので、まずは物見雄山のつもりで、ご一緒に内部を見学してみましょう。

歴史のお勉強からしてみますか

歴史のお勉強からしてみますか

写真:Naoyuki 金井

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金属探知のセキュリティを抜ければ、後は見学コースに沿って自由に館内が見られます。
最初は、「証券史料ホール」を見学です。
ここには、日本の証券市場の足跡と東京証券取引所の歴史を物語る様々な資料や写真などが、展示・解説されています。

明治11年に設立された東京株式取引所での第一号の上場株式(株券)が目を引きます。
日本で最初の株式は、東京株式取引所で何故第一号となったかは定かではありませんが、当時株式会社の数も少なく、上場するに適当な会社が見当たらなかった、という結構アバウトな理由のようです。
また、初期の立会風景を描いた絵巻物には、当時の兜町が派手で豪勢であったことを表しています。
更に、財閥や渋沢栄一などについても展示があり、当時の日本経済の羽振りの良さがバブル以上のインパクトを与えてくれますが、全般的に硬いイメージの展示物の中で、一際目を引くのがサンリオの株券で、キティちゃんの絵柄の株券にちょっと癒されるかもしれません。

煌びやかな明治からバブリーな昭和後期までの歴史と時代を味わえるでしょう。

ニュースで見かける光景でしょ

ニュースで見かける光景でしょ

写真:Naoyuki 金井

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このあとが、TVの中継などで見かけるメインエリア「東証Arrows」です。
その中のメインは“マーケットセンター”で、東京証券取引所のマーケット部門が売買管理を行うエリアで、円柱の直径は17メートルあり、ガラス張りは市場の透明性と公正性をシンボライズしています。
株価がぐるぐる回っているのもお馴染みの光景ですね。

このマーケットセンターの右隣にあるボックスが“メディアセンター”で、市況情報を報道するためにNHK・民放の11社のスタジオとなっており、実況用のブースと共に、中継用のカメラもセッティングされています。

このほか、このフロアには、上場記念式典やセミナー等が行われる多目的なスペース“オープンプラットフォーム”、上場会社の招待者を対象に会社説明会や決算説明会、記者発表等が行われる“プレゼンテーションステージ”など、普段TVでは見ることのできない近未来都市のような空間を目の当たりにできます。

これらの設備を見ながら、見学コースにはパネル展示や音声解説もありますので、沢山知識を吸収することができるのです。

やってみなければ解りませんよね

やってみなければ解りませんよね

写真:Naoyuki 金井

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株式の歴史と基本知識を習得したら、「マーケットエクスペリエンスコーナー」で仕上げの実地訓練です。
平たく言えば株式投資の体験コーナーで、スタッフの説明で架空の株取引をすることができるのです。体験時間が決まっていますので、その時間に合わせて参加しますが、満席の場合は次の回となります。

参加者は仮想の所持金1,000万円を元手にして、“キタハマ自動車”“かぶと銀行”“ドラゴンガス”と云う架空3銘柄の株式売買を行います。
為替や金利、海外の株式市場の仮想ニュースを元に売買をしていく30分の体験コーナーです。
PCの基本操作ができる方なら誰でも出来ますので、是非、バーチャル株式を体験してください。
また時間があまりないという方には、コーナーの前にある体験機がありますので、そちらを利用するのも良いでしょう。

来るべきバブルに備えて、しっかりコツを掴んでおきましょう。

■株式投資体験コーナー利用案内:最大36名
体験時間:午前10:00〜10:30/10:30〜11:00、午後 14:00〜14:30/14:30〜15:00/15:00〜15:30
※途中参加はできません

日本人なら、最後は神頼みでしょう

日本人なら、最後は神頼みでしょう

写真:Naoyuki 金井

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来るべき日に備えて、基本知識はマスターされたことでしょう。
これで準備は万端、と行きたいところですが、やはり最後は日本人気質の神頼みを忘れてはいけません。
金運上昇といったら各地に稲荷社や弁財天などありますが、ここはひとつ兜町で神頼みいたしましょう。

兜町の由来は、源義家が東征の際の故事と御説明しましたが、この東京株式取引所が設立された時、取引所関係者一同の信仰の象徴および鎮守として造営されたのが「兜神社」です。
主祭神は商業の守護神である倉稲魂命で、合祀の神は右に大国主命(=大黒様)、左に事代主命(=恵比寿様)を祀っていますので、鬼に金棒と言ったところでしょう。

更に境内には兜町由来となった故事のなかの“岩に兜を縣けて戦勝を祈願”した岩=兜岩も建立されています。
やはり日本人なら、本拠地兜町の兜神社での参拝は避けて通れぬ道です。

付近には、鎧を沈めて竜神に祈った「鎧橋」や、隣接する“みずほ銀行”の柱に「銀行発祥の地」プレートが埋め込まれていますので、併せて見学されると良いでしょう。

最後に。。。

興味のある方でも知ってはいるが、見たことはないという方が大変多いでしょう。また、観光名所の日本橋にあって、なかなか兜町まで足を延ばす方も少ないかもしれません。

株式をするしないは別としても、あの狂乱のバブル期の日本の金融の中心、兜町で当時を偲ぶのも良し、新たな時代を思い浮かべるのも良いでしょう。
是非、日本橋へ行かれたら立ち寄っていただきたいレアな名所です。

■東京証券取引所見学時間 
9:00〜16:30(土・日・祝祭日・年末年始を除く)

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/02/19 訪問

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