写真:Ise Shinkurou
地図を見る三重県員弁(いなべ)郡東員町は大和朝廷に仕えていた豪族・猪名部(いなべ)氏が治めていた地域で、「猪名部神社」は天武天皇皇居跡地に鎮座する古刹。創設時期は明らかではありませんが1100年以上の歴史を持ち、前方後円墳の上に建つ社殿は全国的にも珍しいと言われています。
御祭神「伊香我色男命(いかがしこをのみこと)」は、猪名部氏の祖神で、東大寺大仏殿建立にも携わり、日本書紀にもその名が!そのため建築技術・器用さの神として崇められています。
4月に執り行われる例大祭「大社祭(おやしろまつり)」は、流鏑馬・上げ馬等様々な神事が奉納され、中でも三重県の無形民俗文化財に指定されている「上げ馬神事」は隣町にある「多度大社」より160年ほど古い伝統行事。1192年・鎌倉幕府創設の年、源頼朝の上意に従い始まったとされています。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るこの地域には16歳から23歳までの若者で構成されている4つの青年団があり、騎手は高校1・2年生の中から御籤で選ばれた6人。1日目には12頭、2日目には6頭の馬が乗り子と共に神事を執り行います。
選ばれた乗り子は、区民館で1週間程の共同生活に入り、毎日員弁川で禊を済ませた後に拝殿へ。神の使いとして身を清め神事に臨むのですね。
乗り子達は当日、土を踏む事が禁止され、青年団の先輩たちに背負われて境内を移動!古式に則った厳粛な行事が続きます。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るこの地域は古くから「馬の町」としても知られ、ここに暮らす子ども達のほとんどが乗馬の経験があります。小さい子はポニーですが。それほど身近に馬がいるという事なのですね。
また餌やり・散歩と日々の世話も欠かせません。愛情を込めて共に暮らす馬は大切な家族の一員ですよね。社殿の裏へ廻られると神事が始まる前の馬達の晴れの姿を見る事が出来ますよ。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る坂の上で待つ青年団の準備が整い、向こうでは乗り手と馬が待機!こちらに向かって走りこんでくる姿は本当に爽快!
馬・乗り手どちらにも事故が無いよう、青年団が見守りながら、腰縄を付けた2人が手を伸ばします。見物客からは「お〜っ」とのため息が!この勇壮な姿を間近でご覧になるには、時間等の詳細を下記MEMO欄よりご確認頂き、少し早目に行かれると良いでしょう。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るさてうまく登る事が出来た馬は境内でそのお披露目を!乗り手は涙顔で扇を手に雄叫びを!本日一番のクライマックスですね。
上げ馬神事が終わると場所を「南大社・流鏑馬馬場」に移し、もう一つの行事の流鏑馬が行われます。最後の締めは「おっしゃんしゃん」と呼ばれる手打ちの行事!
全ての神事が滞りなく終了した喜びの行事ですが、皆さん涙を流して手を打ちます。この神事がいかに地元の人々に大切に守られてきたかを肌で感じて頂けますので、是非ご参加下さいね。
歩いて5分程の「南大社」には流鏑馬場が準備されていますので、そちらにもお立ち寄り頂くと2つの神事を一日で楽しんで頂けます。
馬の事そして騎手の事いろいろ改善されながら800年の伝統行事を守り続けていけたら本当に素晴らしいですよね。是非皆様もこの行事の楽しさと歴史の重さを肌で感じに員弁へいらして下さい。
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(2024/3/19更新)
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