秘境を走る!飯田線でのんびりと全線7時間鈍行列車の旅

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秘境を走る!飯田線でのんびりと全線7時間鈍行列車の旅

秘境を走る!飯田線でのんびりと全線7時間鈍行列車の旅

更新日:2017/06/26 11:01

高橋 しゅうのプロフィール写真 高橋 しゅう 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者

飯田線は長野県辰野駅から出発して静岡県内陸部を通り、愛知県豊橋駅を結ぶ全長195.7kmの長大なローカル線です。
路線は概ね天竜川に沿って敷かれ、車窓からは南アルプスの山々や、伊那谷の田園風景、天竜川の渓谷等を楽しむことができます。
特に、途中の長野県南部の天竜峡駅から愛知県本長篠駅にかけては山深い地域を走り、近年は沿線の秘境ムードのある駅が「秘境駅」として注目を集めている路線でもあります。

のんびり鈍行列車で出発!時刻表や路線図を見ながら、乗車時間7時間の旅へ。

写真:高橋 しゅう

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飯田線では、上りと下りで各3本の全線200km弱を直通する各駅停車の列車が走っています。さらに一部の電車は中央本線の上諏訪駅まで延長して運転しています。

写真はそのうちの1本。長野県上諏訪駅9時19分発で終点の愛知県豊橋駅には16時16分着。全区間の乗車時間は6時間57分となる鈍行列車です。終点の豊橋駅まで停車駅数95駅、乗車時間7時間弱の長大な旅になります。

手元に時刻表や路線図を置いて、駅や時間を見ながらどこまで進んで来たのか、終点まであと何駅なのかを、確認しながら乗車する旅も楽しいですよ。

※このダイヤは平成29年3月4日現在有効なものですが、今後ダイヤ改正により変更となる場合があります。
※全区間乗り通す場合、後発の列車ですと季節によっては乗車途中で日没となり景色を楽しめなくなりますので、こちらの直通列車に乗ることをお勧めします。

乗車時間が長いと感じると思いますが、列車の旅が好きな方にはお勧めの路線です。途中の車窓からは南信州の山並みや田園風景、天竜川の流れ、秘境ムード満点の風景等々が乗っているだけで楽しめるのです。列車は途中の駅で度々、数分〜10分程度の停車時間もありますので、その時はホームに降りて体を伸ばし気分転換もできます。

今回はこの長距離鈍行列車の走る中でも秘境ムードが楽しめる区間を中心に紹介します。

写真:高橋 しゅう

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車内の座席は、クロスシート(進行方向を向いて座れる座席)が多く並んでいますので、長距離乗車にも比較的快適です。

お弁当やお酒を持ち込んで、車窓を見ながらの一杯も列車の旅ならば楽しめますし、車内にはトイレもありますので安心です。

天竜峡駅を過ぎると車窓のハイライト。秘境区間に入ります。

写真:高橋 しゅう

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上諏訪駅を出発した電車は諏訪湖を左手に見ながら進み、途中の辰野駅から飯田線区間に入り、各駅に停車しながらゆっくりと伊那路を進みます。

車窓から南アルプスの山々や、田園風景、南信州の伊那市や飯田市の街並等を見ながらの列車の旅です。

写真:高橋 しゅう

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出発から約3時間30分後に、全乗車時間の約半分の地点にあたる天竜峡駅に到着します。そしてここから先が飯田線の旅のハイライトとも言える区間になります。

列車はそれまでの田園地帯から、次第に山深くなる中を天竜川に沿って進みます。車窓からは川はもとより、迫り来る山々や谷間に点在する家々の風景が流れ秘境ムードが次第に高まります。

写真:高橋 しゅう

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写真は為栗(してぐり)駅です。谷間にある駅の横には天竜川が流れ景色の良い場所ですが、周りに人家はほとんどなく、この駅へは写真に見える吊り橋を徒歩で渡る道しかない秘境ムードのある駅です。

深い谷間に沿って走る飯田線。沿線はまさに秘境です。

写真:高橋 しゅう

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写真は長野県と静岡県の県境に近い、長野県側最後の駅となる中井侍(なかいさむらい)駅周辺の集落から撮影したものです。写真ではわかりにくいのですが、飯田線の線路は天竜川の左側に沿って細い線のように通っています。

中井侍地区は静岡県に近くお茶の産地とも知られ、急斜面に建てられた家々と茶畑の風景はとても印象的です。列車の車窓からこの景色を見ることはできませんが、時間のある方は途中下車をして次の列車の時間まで散策されるのも良いと思います。
※尚、この写真は別の機会に訪ねた時に撮影しています。

写真:高橋 しゅう

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こちらは、中井侍駅のホームです。上諏訪9時19分発の列車に乗った場合、途中下車すると次の列車は2時間20分後になります。周辺は木々に囲まれて、秘境の雰囲気です。

前段の写真にある急斜面の風景を見るには、急な車道を歩いて登って、帰路は坂を下ることになります。

※尚、この写真は別の機会に訪ねた時に撮影しています。

秘境駅ランキング第2位 恋愛成就の駅「小和田」

写真:高橋 しゅう

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秘境駅と言う名称をご存じでしょうか。鉄道ファンの牛山隆信氏が広めた呼称で、乗り降りする人もほとんど無く、周りに人家も少ない山奥や原野にひっそりとある駅のことを指しています。

最近は秘境駅を題材にしたテレビ番組や、旅雑誌での記事、飯田線では秘境駅探訪を目的とした「秘境駅号」と称した臨時列車を運転したりと、少しずつ一般の方にも知られるようになりました。

その秘境駅の中で、全国的に見ても秘境度合いの高い駅が、飯田線の静岡県側最初の駅の小和田(こわだ)駅です。牛山氏の独自の指標による秘境駅ランキングで全国2位となっています。また飯田線沿線には他にも、前段で紹介した中井侍駅や為栗駅を含めて秘境駅が点在しています。(詳細は関連MEMOの「秘境駅へ行こう」のサイトを参照下さい。)

周囲に人家も無く、駅に通じる車道も無い場所に建っていますが、何も無いことに魅かれてこの駅を目的に下車される方もいる駅です。以前は駅名が皇太子妃雅子様のご成婚前の苗字であることから注目を集め、ホームにはご成婚にあやかって「恋愛成就駅」の標記があります。
ちなみに山奥の小和田駅の所在地が静岡県浜松市であることにも驚きです。

車窓から駅を眺めることができますが、停車時間が短いのでゆっくり見たい方は、途中下車をして満喫されることをお勧めします。
※上諏訪9時19分発の列車に乗った場合は次の列車が来るのは約2時間20分後となり、中井侍駅の場合と同様です。尚、2ヶ所での途中下車は時間的に厳しくなる為にお勧めできません。

終着駅まであと約1時間。愛知県本長篠駅

写真:高橋 しゅう

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飯田線は、小和田駅より静岡県の山間を走った後、途中の東栄(とうえい)駅より今度は愛知県三河地方に入ります。長野県を出発して、静岡県を抜けて駅名標に愛知県の標示を見ると、かなり遠くまで乗って来た印象を受けます。

その後、さらに山間や渓谷に沿ってしばらく進むと長篠の合戦の地にも近い本長篠駅へ到着します。ここまで出発してから約6時間、豊橋まであと1時間です。停車時間にホームへ出て小休止して再び豊橋を目指します。

写真:高橋 しゅう

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本長篠から先は山間を徐々に抜けて再び田園地帯となり、やがて次第に住宅が多くなり、景色が徐々に、街の風景へと変わっていきます。豊川稲荷で有名な豊川駅を過ぎると終着の豊橋駅はもうすぐです。

そして16時16分。約7時間の鈍行列車の旅は豊橋駅に到着して終了です。その後はそれぞれの目的地へ向かわれるか、もしくは豊橋で名物カレーうどんを食べるのも良いでしょう。

特急列車を使えば時間短縮も。鈍行列車なら青春18きっぷ利用がお勧め

長距離ローカル線の飯田線は全線を乗り通すには時間を要しますが、車窓は変化に富んでいて魅力的な鉄道旅行が楽しめると思います。

今回は、長野県上諏訪駅から愛知県豊橋駅まで乗り通す旅を紹介しましたが、逆ルートでも直通列車がありますので同様な旅ができます。また豊橋〜飯田駅間には特急列車が1日2往復走っていますので、うまく他の区間とつなぎ合わせると時間短縮も可能です。

また、今回は上諏訪駅より豊橋への下り線を利用しましたが、豊橋から岡谷・上諏訪方面への上り直通列車もありますので、逆ルートも可能です。その場合は、豊橋10時42分発、岡谷17時31分着の列車が、日中の時間帯を中心に走行するのでお勧めです。

また、飯田線では年に数回、豊橋から飯田駅間を、秘境駅を目的に停車する、飯田線秘境駅号という臨時急行列車が走りっています。うまく日程があえば、この列車を利用しての飯田線の旅も楽しめます。

そして、何と言っても春・夏・冬の期間には、飯田線鈍行列車の旅に最適なJR普通列車5日間(5回)乗り放題の「青春18きっぷ」も発売され、他の期間では、JR東海の各種お得なフリー切符等もありますので、上手に利用して旅をお楽しみ下さい。

尚、今回の記事で紹介している時刻は、平成29年3月4日現在有効な時刻です。今後の時刻改正により変更となる場合がありますので、乗車の際は、時刻を確認されてお出掛け下さい。

※詳しい情報は、関連MEMOにあるJR東海のホームページなどで確認下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/08/07 訪問

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