瓶の中身は木の枝に茶色い液体。いったいこれは?!とためらってしまいそうな飲物ですが、これがラオスの薬酒です。自然と共存してその恵みをいただいて造られた薬酒は、ラオスの人々にはとてもポピュラーな民間療法のひとつです。
ラオスの人々は苦味成分が大好き。なので、トニックのようなほろ苦さを感じることが多い薬酒。「良薬は口に苦し」ということわざもあるくらいですから、薬効効果は抜群なのでしょう。
どの街にもあるマーケットには、肉や魚、野菜やフルーツなどの日常的な食材と同じように、薬用植物のお店が軒を連ねています。
今回ご紹介するマーケットは、ラオスの首都ビエンチャンの中心地、タラート・サオ バスターミナル(Talat Sao Bus Terminal)に隣接するマーケットです。衣料や電化製品を扱っているタラート・サオ マーケット(Talat Sao Market)から、バスターミナルへと続くコウビエンロード(Khouvieng Rd.)沿いの歩道に、薬用植物を売りにきた人々が多種多様な薬用植物を並べて売っています。
たくさんの露店が出ていますので、まずはウィンドウショッピングよろしく、歩いてみてはいかがでしょうか。運がよければ、でき上がった薬酒を発見できるでしょう。見つからなくても大丈夫。効能ごとにブレンドされた薬用植物のセットは、どの露店にも必ずといっていいほど置いてありますので、自分で作っちゃいましょう。
頭痛、婦人病に滋養強壮、筋肉痛・腰痛など、効能に合わせてブレンドされた薬用植物セット。値段は効能にもよりますが、10,000〜20,000KIPが相場のようです。
いろいろとお薦めしてくれますが、ここはやはり自分の気になる効能のセットを購入したいところ。英語が通じないことが多いので、気になる体の部分を指差してみたり、ジェスチャーや絵に描いてみたりと、コミュニケーションを最大限に駆使して伝えてみてください。穏やかなラオスの人々も一生懸命に答えてくれるはずです。
言葉がうまく通じない中での買物も旅の醍醐味、その楽しさをぜひ味わってみてください。
ラオスの薬酒には、もち米を原料にして造ったラオスの焼酎である、ラオラーオ(Lao Lao)を用います。薬用植物を水でよく洗い、750ミリリットル〜1リットル程度のお酒に漬け込み、二晩程度寝かせればでき上がり。ラオスの人々は、薬酒が減れば何度でもラオラーオを継ぎ足しながら大切に使っています。
薬酒をまるごと日本に持ち帰るのは重いし、税関による制限もあります。ここは薬用植物のセットを持ち帰り、日本に戻ってから米焼酎に漬け込んでみてはいかがでしょうか。
*海外旅行者が日本国内へお酒を持ち帰る場合の免税範囲は、3本(1本760ミリリットル)までです。
現在、世界中の医師が処方する薬の約25パーセントは、熱帯雨林の植物から合成されたものが利用されています。森林地域の半分が熱帯雨林である国に住むラオスの人々は、古来より薬用植物とその効果を熟知し、生活に取り入れてきたのです。
ラオスを訪れたら、ぜひラオスの人々の知恵と伝統を薬酒で味わってみてください。お酒が苦手な人には、もう1つの伝統療法「薬草サウナ」もお薦めですよ!
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(2024/3/18更新)
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