別記事でご案内した「ミルフォードトラック」のある「フィヨルドランド国立公園」と同様、テ・ワヒポウナムと呼ばれる世界自然遺産のエリア内にアオラキマウントクック国立公園は位置します。ただし、こちらは完全に「山」の世界。フィヨルドの替わりになんと「氷河」があります。ヒマラヤみたいですね。
この氷河を冠した山々に囲まれた場所に公園の中心地であるマウントクック村(以下ビレッジ)があり、雄大な風景に惹かれ、登山者だけでなく多くの観光客が訪れる人気スポットとなっているのです。
なお、園内には日帰りのトレッキングコースが多くあり、また「グレートウォーク(※)」ではないため、気軽にトレッキングが楽しめるのも魅力ですね。
(※)観光用に重点的に整備され、事前に道中の山小屋の予約が必要なトレッキング・ハイキングコースの総称。
氷山を登るマウントクック登山は完全にアルピニストの世界ですが、その氷山や氷河を眺めることのできる日帰りハイキング&トレッキングコースが園内に多数あります。
最も身近なのは日本語ガイドつきのフッカバレーまでの半日ハイキングツアーです。氷河が売りのエリアですが、このあたり一帯はルピナスが群生することで有名で、それを目当てに来るフラワーハイカーにも人気のツアーです。日本からのツアーだけでなく、ビレッジ内のヘーミテージホテル内で直接このガイドツアーに申し込めますので、ご活用ください(当該ホテルは多数の邦人ガイドを有しており、一日に複数回のツアーを催行しています)。
ガイドツアーなしでももちろん歩けます。写真は上から見た氷河の横たわるフッカーバレーですが、近くまで歩いていけますので、ぜひ氷河の末端を間近に観察してみてください。
山々に囲まれたビレッジの中心に公園管理者であるDepartment of Conservation(以下DOC)のビジターセンターがあります。邦人の職員の方もおります。こちらで周辺のトレッキングコースの情報を聞いてみましょう。
なお、山中にある小屋に宿泊したい場合は事前にこちらで申込みが必要ですので、後述するミューラー小屋で一泊したい方は必ず事前に寄って行きましょう。雪が残っている場合は、アイゼンなどが必要ですのでそういった情報も教えてくれます。
さて、眺めの良い展望スポット「セアリーターンズ」までの道程ですが非常にシンプルです。ビジターセンターから北に向かって平坦な道を歩くと分岐(Kea Point)にたどり着きます。ここで標識に従い、西の斜面を登ること約2時間でセアリーターンズという池塘にたどり着きます。ここでは一休みできるようなベンチがあり、氷河とモレーン(氷河の跡)の美しい渓谷を眺めることができます。ここまでならマウントクックビレッジから往復で4〜5時間です。
せっかく、ここまで来たのなら、さらに上にあるミューラー小屋を目指しましょう。上に登るに連れ、草地からガレ場に変わっていきますが、きちんとコースを示すポールやマークに従って進めば、次第に赤い小屋が見えてくるはずです。このミューラー小屋は事前にDOCビジターセンターに届けを出し、空きがあれば宿泊も可能です。
サザンアルプスと呼ばれる氷で覆われた山々を眼前に眺められるすばらしいロケーションですので、日程に余裕がある方は寝袋と食料(水場やガスコンロは小屋にあります)持参で泊まっても良いと思います。セアリーターンズから大体2時間くらいのコースタイムです。日帰りをするならマウントクックビレッジからですと往復8〜9時間のコースタイムになります。途中水場はありませんので、注意してください。
写真の通り真夏でも雪の残るエリアです。念のための防寒着やミューラー小屋を目指す方は軽アイゼンなどを持っていくと安心と思います。
ビレッジ全景とその奥の山々を眺めるのにお薦めのコースが、レッドターンズトラックです。片道30〜1時間、往復でも2時間あれば十分ですので滞在時間が短い方にも適していると思います。ビレッジから南に向かい、小川に掛かる橋を渡って登っていきます。ここも標識があり、道も整備されているので安心です。
また、氷河に乗り物でアクセスする半日ツアーもこのエリアで催行され人気を博しております。例えばボートで氷河の近くまで迫るツアーや空から山並みを楽しむ遊覧飛行などが挙げられます。遊覧飛行(ヘリコプターまたはセスナ)ツアーの中には氷河へ着陸するプランもありますが、天候次第でキャンセルもありえますので、その点はご承知おき下さい。
各種ツアーはビレッジ内の宿泊施設のフロントで申し込めます。詳細は下部MEMOを参照願います。
いかがでしたでしょうか。
自然豊かなニュージーランドらしさの詰まったアオラキマウンクック国立公園はクライストチャーチからバスや車で約5時間、クイーンズタウンからは約4時間の立地です。バスは毎日運行されていますので、いつでもアクセス可能です。
最後に「次いで」と言ってはもったいないぐらいなのですが、このエリアの「星空」観測もお薦めです。星空といえば近隣にある「レイクテカポ」が有名ですが、それに勝るとも劣らない壮大な夜空の風景が広がります。一見の価値ありですので、ぜひ南十字星が輝く南半球の空を眺めてみてください。
ではお気をつけていってらっしゃいませ〜
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(2024/4/20更新)
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