靖国神社を一文で表すなら、「同期の桜」という歌ですべて説明できるかと思います。同期の桜は太平洋戦争時に、軍人によってよく歌われた軍歌です。戦地で散る姿を桜花に例え、あの世に行っても靖国神社でまた会おう、といった趣旨の歌です。
時を遡り、歴史は第二次世界大戦が終結した頃、GHQにより靖国神社は取り壊しの危機が生じました。ただ日本統治を円滑に行ううえで、日本の内面的中心地、靖国神社は残されることになりました。その一方でGHQの神道指令により、軍国主義の排除と政教分離を徹底的に行われ、靖国神社は独立宗教法人という立場になり、法律上は軍国主義と全く関係ない団体となったのです。
それイコール、先人を弔う場、という一点のみを意味します。そんな日本の内面的中心地にして、諸外国との軋轢を生じているのが靖国神社という歴史であり存在です。
しかしながら、幸いにも靖国神社は桜の名所。桜はもちろん自然です。自然は戦争とはほぼ無関係です。ゆえに桜と戦争は結び付きません。靖国神社に綺麗な桜があるということは、幸いなことのように思います。
靖国神社がどういう立場であれ、春が来たならば、靖国神社にみんなでワイワイしながら綺麗な桜を見に行ってみましょう!何事も楽しい気持ちが大切ですよ。
さて、ここからは靖国神社での桜観賞方法のススメを紹介していきたいと思います。
方法はいたってシンプル、それは「お気に入りの、桜の木に何度も会いに行く!!」です。
なんじゃそりゃと思われるかもしれませんが、これが予想以上に密かに感激できるのです。
まずは、靖国神社で桜がまだ咲いていない肌寒い時期、2月から3月上旬。
この時期に靖国神社を訪れ、境内の中にある綺麗な桜が咲きそうな芽を見つけておきます。
もうこれはロジック的にではなく、自分の直感に従って決めてしまいましょう!
どこかの有名人が、「芸術は爆発だ!」なんて言っていましたが、もうその通り。
何も考えず、ハッとするような桜の芽を靖国神社の境内で見つけましょう。
ただ一つ注意があります。
写真のように新芽過ぎると、その年は青葉のみが開き、桜が咲くところまでいかない恐れがありますので、ご注意のほどを。
靖国神社で選んだ芽が咲くか、咲かないか、どっちなの〜とヤキモキするのも楽しいかもしれませんね。
3月下旬、冬将軍から厳しい冬の終わりを告げられ、日本には、ひょっこり春御前が降り立ちます。それに伴い、靖国神社の標本木は騒がしい様相を見せ出し、基準に達したところで、気象庁は桜が満開を迎えたと景気よく発表します。
靖国神社の桜は、花弁の綺麗な開き方と、色みの鮮やかさに定評があり、各地の人々は、春の陽気と相まって靖国神社の桜を表面的観賞に訪れます。そしてその人々より更に靖国神社の桜を楽しむために、桜の芽事前調査が効果的となってきます。
靖国神社で選んだ桜を何度も見に行っていると、モアッとした気持ちになりますが、これは心理学的には「単純接触効果」と呼ばれ、何度も顔を合わしていると愛着がわいてくるというものです。
これらの桜観賞の内面的に土台を作って、満開時の桜を見ると、予想以上に感激できると思います。そして、友人、知人、親戚一同で靖国神社に行き、この桜の芽を前から観察しているのだよ、と言ってあげてください。そしたら、もれなく、あっそ、となると思いますが、どんよりした気持ちにならないでくださいね!
芽の頃から何度も会いに行く、という過程を知らなければ、この観賞方法は成立しないからです。もし、そこで共感してくれるならば…、きっと生涯を通して、大切なパートナーになるでしょう。
いずれにせよ、ポイントは表面的ではなく、内面的な部分を明確に構築することが、今回の靖国神社桜観賞のキモとなります。
日本にはすべての自然に神様が住まうという思想が存在します。
それが八百万の神という言葉で言い表しますが、飛鳥時代に仏教が伝来した時代に端を発します。事後、日本人の余所者には閉鎖的だが、珍しい物には関心があり、文化を取り入れ、使いやすく改良するという特色により、既存の文化と融合し発展していきました。
日本において祭りや縁日という文化も、元々は豊作の感謝または日々の安定的な生活を自然である神にお願いしているところにあります。
桜満開という一種の豊作感謝(綺麗なものを見られて)と捉え、春先の靖国神社で人々が集まるという構図が出来上がるのではないかと思います。
この時期の靖国神社は、美味しそうな匂いを漂わす屋台がこぞって顔を覗かせます。
おそらくこの時期の靖国神社来訪者は、東京で一番の規模ではないでしょうか?
それは、来客者だけではなく、この靖国神社の地に柱として祭られている英霊の数にも起因しているのではないかと思います。
文字通り、人と人らしきものたちも集まる、世界に1つだけの桜の名所であり、特別の縁日の日ともいえるでしょう。
やはりここでの楽しみ方も、みんなでワイワイすることに意味があります。
それも毎年、同じようにワイワイを積み重ね、去年の楽しかった思い出が今年につながりさらに楽しくなる、そんな楽しみ方をおススメします。
そして靖国神社で人ならずものと共に温かい美味しい食べ物をいただきましょう!
若干背中がヒヤッとするかしないかは貴方次第かも?
靖国神社境内の桜が、人の心の在り処と自然を楽しむシンプルな場であるならば、千鳥ケ淵緑道のライトアップは科学と自然の融合を楽しむ先進的な場とすることができます。
千鳥ケ淵緑道は靖国神社南の道路、靖国道路を挟んだ皇居西側の千鳥ケ淵に沿う約700メートルの遊歩道です。
ここは日が暮れる時分から、ソメイヨシノやオオシマザクラにライトアップが行われ、まるで桜のトンネルを歩いているような幻想的でフワフワした感覚が楽しめる場所に、変貌を遂げます。さらに、桜が散る頃には皇居周りの千鳥ケ淵に桜の花が流れ、普段は気づかない僅かな時間の流れを楽しむことができます。
これらは諸行無常の理といった言葉で言い表すとおり、万物は常に一定ではなく、栄えあってもいつかは朽ちる、といった独特の思想観念を刺激することになります。
そして来年もまた、春の陽気に誘われ靖国神社の桜を見たいと思う要因になるのでしょう。
※千鳥ケ淵緑道のライトアップの詳細は下記MEMOでご確認ください。
今回オススメする桜観賞方法の奥義は、抽象的なイメージから脱却し、胸中を理路整然してロジックを組み、楽しい思い出をイメージし、積み重ねることにあります。
極端な話、悪い思い出も一緒に積み重ねて整理するのもいいかもしれません。
そして今年も来年も再来年も、気心しれた仲間たちとワイワイ楽しい思い出を、靖国神社で積み重ね、数年かけて世界で一本だけの桜を編み出してみましょう。
そうすれば七転八起、ダルマのようにどっちに転んでも元の安定した状態、いつでも楽しい状態に戻ってくるかもしれませんね。
是非お試しあれ。
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(2024/4/19更新)
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