朝、吉野川大歩危峡を見下ろす少し高い山に上がると、渓谷を濃い霧が覆う、別世界が広がります。
この霧は、吉野川から発生する川霧で、主には春と秋の季節に、頻繁に発生しています。渓谷を囲む山々の八合目付近まで霧で覆われることから、地元ではこれを「八合霧」と呼んでいます。
濃い霧の中を上がって来ると、霧が晴れて、青空が出、太陽が眩しく輝いていたりします。
訪れる人もほとんど無く、とても静かな中で、霧はまるで生き物のように、動き、流れていきます。写真は、午前7時頃に撮影したものです。この霧も太陽の光を受け、だんだんと消え、午前10時頃には無くなります。
束の間の自然がつくり出す壮大な芸術作品を、ちょっと早起きして是非ご覧ください。
この大歩危峡の川霧を見る場所へ行くには、妖怪「ヤマジチ」の在所を通って行きます。
この地域には、妖怪伝説が数多く伝わっており、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる、「児啼爺(こなきじじい)」は、徳島県三好市山城町が発祥の地とされています。また、漫画家の水木しげる氏が会長を務める世界妖怪協会から、後世に残したい妖怪文化の普及に貢献した地域として、「怪遺産」にも認定されています。
妖怪伝説が残る地、まさに妖怪の里が、濃い霧で覆われる様は、まるで、妖怪達が朝の訪れを遅らせているようにも思えてしまいます。
三好市山城町大歩危で川霧の絶景を楽しむには、宿に泊まるのがお勧めです。
大歩危峡を眼下に見られる場所にある「峡谷の湯宿大歩危峡まんなか」から、霧の鑑賞ポイントまでは車で15分程です。
宿に泊まって、朝食前に自然の美しさを堪能できます。車で訪れた人は自分で運転しても良し、また、タクシーを呼んでもらうこともできます。
そして、「峡谷の湯宿大歩危峡まんなか」では、こだわりの食材や調味料を使った、美味しい朝食をいただけます。
こだわりの内容はホームページに詳しく書かれていますので参考にしてください。
川霧は昼前には消えてしまいます。
吉野川大歩危峡の渓谷美を高い場所から見ると、山々が連なる雄大さを感じられます。時間があれば、川霧を見た場所をもう一度訪れるのもいいものです。
大歩危峡を覆う川霧(八合霧)は自然現象なので、毎日発生しているものではありませんが、春と秋には、規模の大小はあっても雨の日以外はほとんど発生しているように思います。
また、かずら橋で知られる三好市西祖谷山村でも川霧を見る絶好のポイントがあります。
大歩危、祖谷地域で泊まられるときは、川霧の鑑賞について、宿の方に訪ねてみることをお勧めします。
自然の神秘、雄大さに遭遇できる絶好の機会です。
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