鹿児島のシンボル桜島ビューポイントを巡って薩摩の歴史と文化に触れる旅

鹿児島のシンボル桜島ビューポイントを巡って薩摩の歴史と文化に触れる旅

更新日:2016/01/05 12:34

鮎川 キオラのプロフィール写真 鮎川 キオラ 子どもの好奇心を育てる旅育ライター、ホテル朝食研究家
1日7色に変化すると言われる「桜島」。大海原にぽっかり浮かんで見える桜島を見ていると、なぜかしら穏やかな気分になります。桜島を眺めてのんびりしていれば、突然黒い煙をモクモクとあげてその存在を強烈にアピール。今も噴煙をあげる活火山の姿に力強さも感じます。「優しくて強い」鹿児島県のシンボル。太古よりこの地を見守ってきた桜島のビューポイントを巡ると、薩摩の歴史や文化、自然に触れることができます。

桜島と市街地を展望する「城山」

桜島と市街地を展望する「城山」

写真:鮎川 キオラ

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桜島は、錦江湾(きんこうわん)に浮かぶ標高1117m、周囲約52kmの火山島です。もともとは島でしたが、幾度となく噴火を続け、1914年の大噴火の際に陸続きとなりました。今なお活火山として噴煙をあげる桜島は、地球のエネルギーと自然への畏怖の念を感じさせます。

鹿児島のシンボル・桜島のビューポイントを巡る旅は、まずは鹿児島市内の小高い丘「城山(しろやま)」から始めてみましょう。標高107mの城山の頂上は、展望台になっていて、桜島と市街地を望む絶好のビューポイントなっています。

うっそうと茂る木の間から眺める桜島。時おり涼しい風が通り抜けます。観光客で賑わうこの城山は、西南戦争最後の激戦地となったところでもあります。近代日本の礎を築いた西郷隆盛が隠れた洞窟や終焉の地もごく近くにあります。

日差しが降り注ぐ明るい場所と生い茂る木々が創り出す影がはっきりと分かれるこの場所は、明治維新の激動の光と影を物語っているようです。この同じ風景をあの西郷さんも最後に見たのかなと思うと厳粛な気分になります。

島津氏の殿も眺めた桜島

島津氏の殿も眺めた桜島

提供元:仙巌園

http://www.senganen.jp/地図を見る

桜島を築山、錦江湾を池に見立て、その自然の風景を庭園に取り入れた大名庭園。この雄大な風景は、島津家別邸からの眺望となります。この地を700年にわたり治めてきた島津家の御殿様も眺めた桜島の風景です。今では「仙巌園(せんがんえん)」、別名「磯庭園」と呼ばれ、一般公開されています。

1658年、第19代当主島津光久(しまづみつひさ)によって造られました。写真は、御殿からの眺望です。この御殿、外観は意外にも質素ですが、内部には細かい装飾が施され、島津氏の繊細な美意識が感じられる佇まいとなっています。着物を来た専門のガイドさんが御殿内を案内してくれますので、殿の暮らしぶりを想像しながらぜひ見学ください。御殿の見学には、入園料とは別に500円が必要となりますが、最後に抹茶と和菓子のサービスがあります。

御殿から眺める景色を楽しんだ後は、島津氏や薩摩の歴史を学べる尚古集成館(しょうこしゅうせいかん)もお忘れなく立ち寄ってみてくださいね。

【仙巌園】
TEL: 099-247-1551
営業時間 8:30-17:30 無休
入園料 大人1,000円 小中学生500円
※入園料には尚古集成館の入館料も含みます
※御殿見学には別途500円が必要となります。

黒酢の里と桜島

黒酢の里と桜島

写真:鮎川 キオラ

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鹿児島の太陽がさんさんと降り注ぐ斜面に整然と並ぶ黒い壺。この壺の中には、昔ながらの製法で作られる「黒酢」が静かに熟成される時を待っています。

黒酢は、体内で合成されないと言われる必須アミノ酸を豊富に含むとされ、ダイエットや健康の為に愛飲されている方も多いはず。しかし、残念ながらスーパーなどで手軽に手に入る黒酢は、24〜48時間ほどの短期間で醸造された速醸法の黒酢となります。

ここ鹿児島県霧島市福山町で醸造された黒酢こそが本家本元の黒酢となります。江戸時代から受け継がれる製法を守っています。この黒い壺の中に、米、米麹、天然水だけを入れて毎日毎日かきまぜてもろみにし、熟成させるまで早くて1年。長期にわたり熟成された黒酢は、速醸法のものと比べてアミノ酸やビタミン、ミネラルの含有量がはるかに高いそうです。

「黒酢」の名づけ親でもあり、黒酢ブームの火付け役となった坂本醸造では、この壺畑と桜島を見渡せる場所に情報館や黒酢を使用したレストランを運営しています。本場の黒酢も販売していて、試飲コーナーもあるのでぜひ立ち寄って本場の味とこの風景をお楽しみください。この牧歌的な風景を見ているだけでも元気になれそう♪

【坂元醸造】
情報館  TEL: 0120-707-380
営業時間 9:00-17:00 無休
入園料 無料

レストラン「壺畑」 TEL: 0995-54-7700
営業時間 11:00-17:00 無休

桜島をみながらゆったり足湯

桜島をみながらゆったり足湯

写真:鮎川 キオラ

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真っ青な空の色を映す錦江湾と雄大な桜島を眺めていると鹿児島の魅力はやっぱりこの風景だな〜としみじみ。桜島へ向かう道中、「道の駅たるみず」に立ち寄って、全長60mの足湯に浸かりながらのんびりこの景色を堪能してください。

ここまで桜島に近づくとそのエネルギーに驚かされます。突然、黒々とした煙をあげ、目の前まで迫ってきそうな火山灰に圧倒されます。活火山が身近に感じる機会のない関東人としては、「逃げた方がいいんじゃない?」なんて思ってしまいますが、地元の方々はいたって平常心。火山と共存している土地柄なんですね。

鹿児島のシンボル桜島をテーマにそのビュースポットを巡る旅は、鹿児島の自然や歴史、文化に触れることができます。今回ご紹介した場所は、アクセスが不便な場所もあるのでレンタカーで巡ることをお勧めします。気分爽快な海沿いドライブを楽しむこともできます。美しい景観に目を奪われすぎないように注意しつつ、安全運転で旅を楽しんでくださいね。

【道の駅たるみず】
TEL:0994-34-2237
営業時間 9:00-20:00 年中無休
足湯利用 10:00-日没 無料
※日帰り温泉もあります。
平日16:00-21:00 土日祝10:00-21:00 大人330円 小人180円
※祝日以外の毎週水曜日は休館(足湯は利用可)
泉質:ナトリウム塩化物泉 源泉かけ流し

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/03/23−2012/03/25 訪問

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