大阪の下町グルメを楽しむ!激安スーパー・玉出発祥の商店街

大阪の下町グルメを楽しむ!激安スーパー・玉出発祥の商店街

更新日:2015/01/22 18:32

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
「安くて、おいしいもの」が大好きな大阪人。昭和レトロ感が漂うアーケード商店街には隠れた名店がたくさんあります。大阪・西成区の「玉出本通商店街」も、そんなスポットの一つ。実はこの商店街は、大阪の庶民から圧倒的な支持を集める激安スーパー「玉出」発祥の地。大阪独自の庶民感覚が漂う「玉出本通商店街」で、地元ならではの名産品を見つけてみてはいかがでしょう。

ここをはずして玉出は語れない!【スーパー玉出1号店】

ここをはずして玉出は語れない!【スーパー玉出1号店】

写真:沢木 慎太郎

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「玉出」(たまで)は、ミナミの愛称で親しまれている大阪・難波から電車で10分、南海電車の岸里玉出(きしのさとたまで)駅付近のエリア。玉出本通商店街や玉二商店街、玉新本通り商店街といった味わいのあるアーケード商店街が広がり、下町の台所としてにぎわっています。

この玉出地区は、大阪民だったら誰でも知っている激安スーパーチェーンスーパー玉出≠フ発祥の地。第1号店が玉出本通商店街にあるのです。

パチンコ店をイメージさせるド派手の黄色いかんばん。破格の1円セールといった度肝を抜くサービス精神で、関西の庶民から絶大な支持を得ているスーパー玉出=Bその1号店が見られるとあって、まち歩きの見学コースにも組み込まれるほどの人気ぶりです。
ちなみに、1号店から東へ30秒ほど歩くと、2号店があります。

『西成ロール』やブッセが地元で大人気!【千慕里庵】

『西成ロール』やブッセが地元で大人気!【千慕里庵】

写真:沢木 慎太郎

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続いても、玉出本通商店街から。ケーキやクッキー、和菓子など、たくさんの種類のお菓子を取りそろえた『千慕里庵』をご紹介。こだわりの卵や、まろやかな甘みを持つ阿波の和三盆(わさんぼん)を使った『西成ロール』が地元で大人気となっています。

お店のご主人の祖先は、日本最大のロケット発射台がある「種子島宇宙センター」がある種子島(鹿児島県)の領主(島主)であった、種子島氏(たねがしまし)。そのため、地元の種子島産の砂糖や安納芋(あんのういも)などを使用した『おいもさんど』は究極の味で、かなりのおすすめです。

筆者は、食べ歩きにちょうどいい、ひと口サイズのブッセ『フェニンデ』を購入。デンマーク語で友だち≠ニいう名のお菓子は、サクッとふんわりした皮の食感と相まって、ほどよい甘さのクリームがたまらない。店先に可愛いオルゴールの置物があり、思わずお菓子と一緒に撮った写真がこの一枚です。

地元の名物!ふわふわの鈴焼きカステラ=yたからや本舗】

地元の名物!ふわふわの鈴焼きカステラ=yたからや本舗】

写真:沢木 慎太郎

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次も、地元民が愛してやまないお菓子を。ふわふわで、おいしいカステラなどが食べられる『たからや本舗』をご紹介。食品添加物はおろか、水も一切使用せず、小麦・砂糖・はちみつ・卵だけで焼き上げた鈴焼カステラ≠ヘ、昔ながらの素朴で優しい味で、何個でも食べたくなってしまう。玉出本通商店街から少し離れた場所にありますが、買い物帰りに立ち寄り、地元では誰しも買う逸品。

お店の方がとても素敵で、観音さまのように優しい、いいお顔なのです。御年89歳のご主人は毎朝5時から、心をこめてカステラを焼きあげ、御年84歳の奥さまが丁寧に商品を包装。お二人の息のあった雰囲気が、すごくいい!いつまでもお元気で、長生きしてね。

焼酎ファンにぜひ!こつまなんきん焼酎【世界のお酒・ニューヨーク玉出本店】

焼酎ファンにぜひ!こつまなんきん焼酎【世界のお酒・ニューヨーク玉出本店】

写真:沢木 慎太郎

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続いては、世界中のお酒が楽しめる『世界のお酒 ニューヨーク玉出本店』。玉出本通商店街の近くにあるお店で、世界中の珍しいお酒を販売しています。洋酒やワイン、リキュール、ビール、焼酎など、種類が多くて目移りしてしまうのですが、どれか一つを選べと言われたら、こつまなんきん焼酎≠ェおすすめ。

玉出は古くは「勝間(こつま)」という地名で、勝間南瓜=iこつまなんきん)の産地。ほんのりとした甘みと、焼きイモに似た香ばしさが特徴のかぼちゃで、これを原料としたのがこつまなんきん焼酎=B
独特の深い味わいがあり、甘みは芋焼酎と麦焼酎のちょうど中間くらい。焼酎ファンにはぜひ味わっていただきたい逸品です。

米と大豆が調和した芳醇な味わい!【肥塚味噌】

米と大豆が調和した芳醇な味わい!【肥塚味噌】

写真:沢木 慎太郎

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最後のご紹介は、西成区でこだわりの味噌を作り続ける『肥塚味噌』。
昭和24年の創業以来、「毎日味噌」という屋号で、この「玉出」の地で味噌を造り続けており、全国味噌鑑評会では、品質と味の良さが買われて、数々の賞を受賞しています。
「白味噌」「合わせ味噌」「赤出し味噌」「田舎味噌」「白粒味噌」の5種類があり、いずれも米と大豆が調和した芳醇な味わいで、まろやかさがたまらない。西成区に本社があり、直売もしているのでお得に手に入れることができます。

ところで、本社前のガレージで肥塚味噌を両手に持つ男性は、西成のまち歩き≠フガイドを担当している中村さん。中村さんが企画するまち歩きは、かなりディープな場所を案内してもらえるので、とてもおもしろい。MEMO欄にリンクを貼り付けておきましたので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。

おわりに

激安スーパーの発祥の地である「玉出」。地元民が愛してやまない名産品の幾つかをご紹介しましたが、西成を誰よりもこよなく愛しているのは、地元のまち歩きにこだわり続ける中村さんなのかもしれません。
激安スーパー「玉出」を生み出し、地元民から愛され続ける「玉出本通商店街」。昭和レトロ感たっぷりのアーケード商店街に立ち寄り、大阪ならではの独自の雰囲気を楽しみながら、安くて、おいしいもの≠見つけてみてはいかが?

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/01/04 訪問

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