蔵とラーメンの町、喜多方で「きんつば」の謎に出合った

蔵とラーメンの町、喜多方で「きんつば」の謎に出合った

更新日:2013/01/22 11:31

日本3大ラーメンの一つ、喜多方ラーメン。福島県喜多方市の名物です。ラーメンだけではなく、蔵の町としても知られています。その町で、「きんつば」の謎に出合った〜(テレビ番組『世界ウルルン滞在記』のナレーション口調でお読みください)。

喜多方駅を中心に徒歩で散策

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福島県喜多方市は山形県、新潟県と隣接する会津地方の北部に位置します。新幹線と在来線を乗り継いで東京から約3時間、宮城県の仙台から約2時間、新潟からは在来線で約5時間です。

喜多方といえば、日本3大ラーメンの一つ、喜多方ラーメン。人口55,000人ほどの町に、ラーメン店がなんと100軒以上も軒を連ねます。それだけではなく、蔵の町としても知られており、蔵めぐりもできます。

喜多方市は会津若松市に隣接しています。NHK大河ドラマ「八重の桜」の影響もあり、観光客でにぎわっている会津若松を訪れた際は、ぜひ喜多方市にも足を延ばしてみてください。会津若松からは、在来線の電車で約20分ほどです。

喜多方駅の駅舎は、蔵の町というだけあり、蔵のデザインを取り入れられて作られています。ここから、徒歩で散策します。

まずは、喜多方ラーメンを実食!

まずは、喜多方ラーメンを実食!
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喜多方ラーメンといえば、麺は太くて平たく、大きくちぢれており、スープはしょうゆベースのコクのあるもの。由来を紐解くと、昭和初期にあるラーメン店が「支那そば」を打ち、屋台で提供したのがはじまりだとか。

喜多方ラーメン好きとして、初めて支那そばを食べたときに、喜多方ラーメンを思い出したものです。支那そばから喜多方ラーメンが誕生しているので逆ではありますが、知って納得の由来です。

今回は、2店で食べることができました。

喜多方ラーメンの有名店として名前が上がってくる坂内食堂(喜多方駅から約1キロメートル)と、食堂なまえ(喜多方駅から約600メートル)です。

坂内食堂は各地に店舗を出店しており、お取り寄せもでき、お土産としても売られているので、ご存じの方も多いはず。「朝ラー」という「朝からラーメンを食べること」を指す言葉も話題になりましたが、ここ坂内食堂は朝7時から営業しているので、「朝ラー」が可能なんです!

本場に到着し、まずは基本を抑えようと、坂内食堂に伺いました。昼前にもかかわらず、店内はにぎわっており、行列ができていました。やはり人気ですね!

肉で表面が埋まる「肉そば」に引かれましたが、基本の「支那そば(中華そば)」をいただきました。あっさりしたしょうゆ味のスープ、肉厚のチャーシュー、そして太くて平たい麺!

さて、二軒目は、食堂なまえの「中華そば」(写真)をいただきました。もちもちとした極太麺に、とんこつ・鶏がらスープで、あっさりした塩しょうゆ味です。坂内食堂と比べると、よりスープがあっさりしているように感じられます。

どちらも、大変おいしゅうございました。

【坂内食堂】
住所:福島県喜多方市字細田7230
電話番号:0241-22-0351
営業時間:7:00〜18:00
定休日:木曜日(祝日の場合は営業)

【食堂なまえ】
住所:福島県喜多方市字永久7693-3
電話番号:0241-22-6294
営業時間:10:00〜19:00
定休日:不定休

酒蔵見学もできる大和川酒造店

酒蔵見学もできる大和川酒造店
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蔵の町としても知られる喜多方。町を歩くと、さまざまな蔵が町並みに溶け込んでいるのがわかります。蔵によっては、外観のみの見学のところもあれば、内観も見学できるところもあります。

今回は、江戸時代中期に創業され200年以上続く酒造、大和川酒造店(喜多方駅から約1キロメートル)を訪れました。喜多方の水と有機米で作られた日本酒には定評があり、有機野菜の宅配会社でもその商品が取り扱われています。自社で農場を運営し、酒米なども栽培しています。

江戸時代に建てられた蔵には、酒造りに使用されていた桶、酒舟、ビンなどのさまざまな道具が展示されていて、ちょっとした博物館のようです。

大正時代に建てられた蔵には、大和川酒造店の商品が所狭しと並べられています。その商品数に圧巻です! 夏は涼しく、冬は暖かい、蔵の特徴が日本酒の貯蔵に向いているそうです。

店舗には、商品を試飲できるコーナーがあるので、お気に入りを見つけてくださいね。お土産としておすすめです。

【大和川酒造店】
住所:福島県喜多方市字寺町4761
電話番号:0241-22-2233
営業時間:9:00〜17:00

れんが蔵のある若喜商店

れんが蔵のある若喜商店
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歩いていると、目を引くレトロな建物がありました。その名も若喜商店(喜多方駅から約1キロメートル)。1755年創業のみそやしょうゆを醸造している商店です。

この商店の後ろに、れんがで作られた蔵が続いています。れんがの蔵は初めてみました。
明治時代に喜多方のれんが工場で製造されたものを使用して、民間で初めて建設されたれんが蔵だそうです。写真の三階建ての蔵は道具蔵。外観のみの見学となります。

商店で売られているみそやしょうゆはお土産にもおすすめです。

また、4月から11月まで開館している、駄菓子と和雑貨のお店「若喜.昭和館」も機会があればのぞいてみてくださいね。

【若喜商店】
住所:福島県喜多方市字三丁目4786
電話番号:0241−22-0010
営業時間:9:00〜17:00
定休日:不定休

必見のポストと「きんつば」の謎

必見のポストと「きんつば」の謎
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町を歩いていたら、蔵が乗っているポストを見かけました。さすが、蔵の町! 町を歩いたら、ポストを探してみてくださいね。

ここまでは、スムーズに旅をしていましたが、ここで後に論争につながる出来事に出合いました。

喜多方の和菓子屋さんで「きんつば」を求めると、きんつばではないものが出され、非常に驚きました! 喜多方で何がきんつばなのかをお知りになりたい方は、ぜひ和菓子屋さんにも足を運んでみてください。お土産話のネタになること、請け合いです!
私は福島県出身の同僚と「きんつば」論争になり、ずいぶん楽しませていただきました。カルチャーショックとはこのことです。

ラーメン、蔵だけではなく、喜多方の自然が作った日本酒、みそ、しょうゆ、和菓子など私たちの生活に密接した特産品がたくさんある喜多方市。温泉もあるので、ゆっくり時間を過ごしてみてください。

【田原屋菓子店】
住所:福島県喜多方市字谷地田7393-3
電話番号:0241-22-0574
営業時間:9:00〜18:00
定休日:水曜日

掲載内容は執筆時点のものです。 2009/02/14−2009/02/15 訪問

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