出雲大社相模分祠は神奈川県の秦野市にあります。
明治21年、時の出雲国造・千家尊福氏の要請により、市内の渋沢峠に分院として創建されました。昭和50年に現在地に移転。平成3年には分祠へと格上げされました。
出雲大社関連のお社は日本各地にありますが、その数は未公表。しかし小さいものも含めると数百はあると思われます。その中でも「分祠」は一番高い格付け。全国でも数えるほどしかありません。
また島根県の本社から見て、ほぼ真東にこの相模分祠が位置しています。その為春分・秋分の日には太陽の光のラインが、本社と相模分祠を結ぶ関係にあるとか…。春分・秋分の日には更にご利益がUPしそうですね。
相模分祠の手水舎の水は秦野盆地湧水群が使われています。秦野盆地湧水群は環境省の「名水100選」のひとつ。
慶長14年(1609年)に湧出したと伝わるここの水は、古くは酒造や茶席でも使われていたとか。大国主命の御霊威で「若返りの水」となっています。
参拝前に手と口を漱ぎますが、口に含むと軟らかくほんのりとした甘みのあるお水。手水の水が「若返りの水」とは有り難い限りです。
境内はつい長居したくなるような心地よさです。
広さも、広すぎず狭すぎず…。ここ相模分祠はパワースポットとしても知られていますが、境内は清々しいパワーで満ちています。心地よいのもそのためでしょうか。
拝殿は本社の拝殿をそのまま小さくした感じです。
しめ縄の向きも通常とは逆向きで左側が締め始め。これも本社と同じです。参拝の仕方も「二拝・四拍手・二拝」。
御祭神は大国主命。本社からの分霊なので縁結びのご利益は大です!恋愛だけでなく、お金・人・仕事etc…。すべてに対しての「縁結び」にご利益があります。
ちなみに扱っているお守りは本社と同じもの。島根まで行かなくても出雲大社の「えんむすび」のお守りが購入できるので、嬉しいですよね。
境内には祖霊社があります。ここで祀られているのは幽冥宰大神(かくりごとしろしめすおおかみ)。この幽冥宰大神というのはなにを隠そう、大国主命の幽世での神名なのです。
大国主命は出雲での国譲りの時に「幽世の支配権」も条件としていました。「幽世(かくりょ)」とは「死後の世界」や「目に見えない世界」。そのため目に見えない縁などのすべてを、大国主命が司っているとされています。大国主命が縁結びの神とされるのは、そのことに起因するのかも知れません。
幽世の神のお社だからでしょうか。ここは他の境内の清々しい空気と違い、神秘的な「ただならぬ」気配があります。
境内の左手の方に「千年の杜」と名付けられた場所があります。小川も流れちょっとしたヒーリングスポット。
現在はまだ小さな杜ですが、時が流れればきっと立派な杜になるでしょう。
そしてここの水は「ゆずりの水」と呼ばれます。慶長14年の湧出となっているので、手水舎の「若返りの水」と同じ水源と思われます。こちらは汲んで帰ることも可能。
名水だけあり、小川の水が奇麗なので蛍が生息。初夏には蛍が飛び交う幻想的な風景が見られます。
近年になって出雲より大国主命にお仕えする「龍蛇神」を勧請、お社を造営。この杜の守り神となっています。
出雲大社の相模分祠の歴史はまだまだ浅く、本社に比べたら境内もとても小さいもの。しかし関東の「いづもさん」として、今でもパワーアップを続けています。
大国主命に良縁を願いに「小さな出雲大社」へ、ぜひ一度お参りしてみてはいかがでしょうか。
アクセス
電車:小田急小田原線 秦野駅北口〜バス、バス停「出雲大社入口」「畑中」「保健福祉センター前」下車、各バス停より徒歩3分
車:東名高速道路 秦野中井IC〜県道71号〜県道62号経由、約4km
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(2024/4/26更新)
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