ジョグジャカルタからバスや鉄道で1〜3時間ほど移動した、ジャワ島中部に位置する街ソロ(Solo)が「サンギラン博物館」への玄関口です。ソロのバスターミナルからバスに乗ること約50分。バス通り沿いに「サンギラン博物館」の大きな看板が見えたら下車しましょう。
そこから「サンギラン博物館」までは、公共の交通機関がありません。バイクタクシーが待機していますので、値段交渉をして博物館まで移動します。徒歩の場合は1時間ほどかかりますが、小さな村が点在しているので、のどかな景色を眺めつつ散歩気分で楽しめるでしょう。ほぼ1本道で交差点には看板もありますので、道に迷うこともありません。
■アクセス
ジョグジャカルタより:鉄道「ソロ・バラパン(Solo Balapan)」下車、約1時間。バス「ギワンガン(Giwangan)バスターミナル」より2〜3時間。
ソロより:ソロバスターミナルより約50分「サンギラン」下車。降車場所からバイクタクシーの場合は約15分。徒歩の場合は1時間前後。
*バスターミナルで「サンギラン」と告げれば、どのバスに乗ればよいか教えてもらえます。
小さな村に突然現れるマンモスの牙のゲートが「サンギラン博物館」への入口です。博物館の入場料はここで支払います。レンタカーやバイクなどで訪れた場合は、駐車場代も合わせて支払います。
ゲートをくぐりぬけると、早速ジャワ原人の巨大胸像と立像がお出迎え。駐車場に沿うようにお土産屋さんや軽食屋さんが立ち並んでいます。
提供元:遠藤隆尚
地図を見るはるか古代、海に沈んでいたサンギラン一帯は、いつしか沼地と変化を遂げ、ジャワ原人や多くの動植物が暮らす地上の楽園でした。時は流れ、その形跡は地層奥深くに埋もれていきます。そして今から約20万年前、激しい土地の隆起によって、彼らが生きていた時代の古い地層が表面へと現れました。
「サンギラン博物館」では、ジャワ原人の化石だけでなく、当時の動植物の化石などを見たり触れたりできます。地球45億年の歴史から人類の進化などのパネル展示も充実しており、多くのインドネシア人も訪れる観光スポットとなっています。
*化石を触れるのは許可された一部の展示のみです
*展示には英語が併記されています
世界中の人類化石の半数近くが、ここサンギラン周辺で発掘されています。人類の進化の過程を知る上で重要なこの地は「サンギラン初期人類遺跡」として、1996年に世界遺産に登録されました。
ピテカントロプス・エレクトス、通称「ジャワ原人」は、ダーウィンの進化論に影響を受けたオランダ人医師デュボアによって、1891年に発見されました。その後1969年、地元農家が頭部の形がはっきりと残った頭骨を発見します。ピテカントロプス8号と名付けられたこの頭部によって、初期人類の解明が大きく進みます。
「サンギラン博物館」では、約70万年〜110万年前のジャワ原人の頭部の化石が段階的に見られます。初期の頭骨は猿に近く大脳分もとても小さく見て取れます。時代が進むにつれ、より人間らしく変化していく「ジャワ原人」の頭部は、進化の歴史の証人ともいえるでしょう。
提供元:遠藤隆尚
地図を見る「サンギラン博物館」の展示もう1つの見所は、骨格標本に肉付けをして、髪や体毛を丁寧に植毛し精巧に再現された、等身大のジャワ原人です。当時の生活ぶりを再現した展示や、少しはにかんでいるような笑顔を見せるジャワ原人を見ると、人間に近い存在だったと感じ取れるでしょう。制作の様子もビデオで紹介されているので、こちらも必見です。
いかがでしょうか。
「サンギラン博物館」は、人類の進化を目の当たりにできるインドネシアのすばらしい世界遺産です。
また、ジョグジャカルタ周辺には「ボロブドゥールの仏教寺院群」、「プランバナン寺院群」などもあります。ジョグジャカルタを中心にインドネシアの世界遺産を巡る旅で、人類の進化と文化を感じてみてください。
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