島ではないけど冬栢島(トンベクド)?釜山・海雲台(ヘウンデ)で楽しもう

島ではないけど冬栢島(トンベクド)?釜山・海雲台(ヘウンデ)で楽しもう

更新日:2018/08/03 16:00

やま かづのプロフィール写真 やま かづ 機内食&マンゴーにはうるさいトラベルライター
海鮮市場に海鮮レストラン。そして広い砂浜とスパやカジノ併設の高級ホテル。韓国・釜山の海雲台(ヘウンデ)は、ビーチリゾートを楽しむためにたくさんの観光客が季節を問わず訪れます。
しかし、もう一つ。せっかく海雲台へ行ったんなら、はるかビーチの向こうに見える、島のようで島でない、歩いていける冬栢島(トンベクド)へも足を延ばしてみませんか?

白く長いビーチを歩いて行くと島に上陸します

白く長いビーチを歩いて行くと島に上陸します

写真:やま かづ

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はるかに広がる海雲台の砂浜、海に向かって右手、ウエスティン朝鮮ホテルあたりから先に伸びている岬まで行ったことがありますか?そこが今回ご紹介する冬栢島(トンベクド)です。実は「島」と名づけられていますが、長い年月をかけて砂が堆積して島が陸続きとなり、結果的には岬のようになりました。
ちなみに「冬栢」とは椿のことで、この島でたくさんの椿が咲くことから名づけられています。

海沿いのプロムナードをぶらぶら10分ぐらい歩くとウエスティン朝鮮ホテルの海側エントランスに突き当たります。その前を通って、海を左手に見ながら遊歩道を進んでいきます。しかし、この遊歩道、きれいに整備されてはいるものの、起伏の激しい岩肌に設置されていますので、歩きごたえはあります。

振り返ってみると、先ほど歩いてきたプロムナードが小さく見え、海雲台のビーチの喧騒も聞こえなくなっています。少し強くなったような海風を感じ始めるころ、最初のチェックポイントが見えてきます。

なぜか人魚姫?のお出迎え

なぜか人魚姫?のお出迎え

写真:やま かづ

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岬の先端で、波しぶきを受けながらもたたずんでいる1体の人魚像が見えてきます。
物悲しそうなその様子から、彼女の身にただならぬ事態が起こっていることは簡単に想像することができます。
近くに設置されている説明文を要約すると、はるか昔に人魚の国「ナーランダ」から海雲台を治める王様に嫁いだ黄玉姫は、満月の夜ごとに海辺に座り、はるか故郷をしのんだという伝説があるということです。
なるほど、おおよそ想像どおりのことが彼女の身に起こっていたんですね。

『デンマークには「人形姫」、釜山には「黄玉姫」』と、わざわざ記されていますが、まだまだ認知度はデンマークには及びません。皆さん、もしこの「黄玉姫」に出会ったら、SNSなどで拡散してあげてくださいね。

絶景ポイント!ヌリマルAPECハウス

絶景ポイント!ヌリマルAPECハウス

写真:やま かづ

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「ヌリマルAPECハウス」は、2005年に釜山でAPECが開催された際に建設されました。現在は国際会議場として使用されているほか、一部は記念館として一般の人に無料で開放されています。
ちなみに開催当時の韓国の出席者は盧泰愚(ノ・テウ)大統領で、日本は小泉首相、アメリカはブッシュ大統領、ロシアはプーチン大統領でした。

*APEC(Asia Pacific Economic Cooperation)「アジア太平洋経済協力」アジア太平洋に属する21の国や地域が継続的に成長、発展できるよう経済、貿易、投資などの分野で協力するための枠組みです。

ヌリマルAPECハウスに入ってみましょう!

ヌリマルAPECハウスに入ってみましょう!

写真:やま かづ

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政治に興味のない方も、せっかくここまで来たんだから内部を見学させていただきましょう。
順路に沿って、当時の世界の状況、APEC開催の際に出された食事の食品サンプル、準備された記念品など、興味深いものもたくさん展示されています。
また、建物中央部分には、当時の会議室の円形に設置されたテーブルがそのまま残されています。各国首脳の座席配置なんかも気にしてみているとなかなか楽しいですね。ちなみに、日本の両隣りはマレーシアとインドネシアでした。

開館時間:09:00〜18:00
休館日:基本的に毎月第1月曜日

公園内は遊歩道が整備、いろんな楽しみ方ができます

公園内は遊歩道が整備、いろんな楽しみ方ができます

写真:やま かづ

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島内の楽しみは方はいろいろ。海に面したAPECハウス前の公園の遊歩道を歩いてもいいし、小高い丘の小道を歩いてもいいですね。島全体が冬栢園として整備されており、遊歩道がつながっていますので、迷うことなく、気持ちよく散策することができます。確かに、地元の人がたくさんウォーキングを楽しんでいますよ。

また、APECハウスは各国の首脳を招いた会議場なので、当然、どこからの眺めも絶景です。角度や高さなど、細かく計算して設計されているんでしょうね。目の前に広がるいろいろな景色を楽しむことができますよ。

ここからのオーシャンビューは、海雲台ビーチからのものとは違った景色となっています。対岸の広安大橋と釜山の今を伝える対岸のマリンシティの近未来的な高層ビルがそびえ立っているのが見えます。2005年にAPECが開催された当時からは想像できなかった風景かもしれません。

行程1時間、どうやって戻る?

もと来た道を戻るのもいいけど、違った道があるなら…。実は、冬栢公園側にあるウエスティン朝鮮ホテルの正面エントランスを抜けて下の階におりると、海雲台ビーチへ直接出ることができます。

しかし、エントランスを入ってしまうと、いきなり海雲台ビーチのパノラマビューを目の当たりにします。そう、ロビーに併設されている「パノラマラウンジ」からの眺めは絶品です。そのまま戻るのはもったいないと感じたら、ここで休憩、お茶でもいかがでしょうか?

海雲台ビーチのエントランスにおりれば、そこからはビーチの1本内側に入った散策路を進んでいきます。途中の海鮮スナック屋台通りを冷やかしながら歩いていると、もう、すぐそこは海雲台の海鮮レストラン街です。

また、海雲台へ戻らずに、冬栢公園の坂道を道なりに歩いて行くと地下鉄冬栢駅に到着するルートもありますので、皆さんのスケジュールにあわせてお楽しみください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/12/22−2014/12/24 訪問

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