写真：旅人間
地図を見る築地場外きっての賑わいを見せる「もんぜき通り」で、ホルモン丼で人気の『きつねや』と競うかのように行列を作っているのが『井上』。朝の４時半から営業しているラーメン屋さんです。この店は、ニューヨークタイムズに「One Noodle at a Time」と大きく取り上げられ、日本だけでなく海外からも注目を浴びる店。メニューはただ一つ「中華そば」のみ。
お店の横と歩道にテーブルがドーンと置かれ、立ったままで中華そばを食べるスタイル。多くの人が「あぁ～美味しい！」と言いながら食べる様子と、この独特な雰囲気は間違いなく観光客のボルテージを引き上げます。ただ目の前には長い行列が・・・。
その並ぶ人の数を見てしまうと順番が来るまで途方もなさそうに感じますが、これが驚くほど回転が早いので、時間に融通が効くのであれば、これは絶対に並ばない手はないでしょう！
築地場外の「もんぜき通り」にある『井上』の前は、通行する人と、行列待ちしている人が重なり合って、時にとんでもない混雑を見せます。そんな混雑の中、調理場がむき出しのお店で二人のオヤジさんが黙々と中華そばを作っています。
その調理している姿に目を向けると、美味しそうな湯気がファ～っと立ち上がり、何より丁寧に作っている姿が目を惹きます。その様は行列している人だけでなく、通行人の気持ちをも盛り立て、思わず行列に並びだす人が圧倒的に多い。
とにかく食欲をそそる光景が目の前で起きています。だからお店の前を歩く場合は要注意！
もしも、この光景を見てしまったら絶対に食べたくなりますよ。
写真：旅人間
地図を見る1日に１０００杯以上の注文が入ると言う井上は、朝早くから閉店時間までお客さんが店の前に絶えず列をなしています。可能な限り早く、そして一切の手を抜かず、迅速にかつ丁寧に。その不可能と可能のギリギリのラインを常に突っ走っている様は見事。
丼鉢を８～９杯並べてスープを入れ、麺を投入し、チャーシューとメンマ、ネギ・カイワレをトッピング。これらを二人の見事なコンビネーションで次々に作っていく。そして瞬く間にお客さんの手元へ。中華そばを同時に作り上げて行く工程は、まるで芸術そのもの！
写真：旅人間
地図を見る中華そばが出来上がると、お盆にのせられ順番に手渡しで受け取ります。その反動で器からスープはお盆にこぼれ出し、人混みをかき分け、食べる場所を探し歩き出すと、再びスープは器からこぼれ出す。この大雑把な感じがたまらない！
活気に溢れた市場の風情、飾らない空気感、まさに中華そばを受け取った瞬間に、それらが全て凝縮されたものが体にビンビンと伝わり「あぁ～この雰囲気サイコー」と思わず口にしてしまう。中華そばを受け取る瞬間こそが、築地の独特の雰囲気の渦中にいる事を実感させてくれる贅沢なタイミングだったりもするのです。
写真：旅人間
地図を見る朝にラーメン？と思う人も多いと思いますが、築地に来たら、その固定観念は捨て去りましょう。井上の「中華そば」を食べると、朝に食べる相性の良さを実感させてくれます。
最初に、あっさりとした豚骨がベースのスープを飲むと胃にジーンと優しさが染み渡り、この癒されるこの感じはたまりません。そしてドーンと大きく盛られたチャーシューは、脂身が少なく朝に食べても全く違和感はなく、麺の口当たりも実に心地よい。まるで朝に食べる為に誕生したようなラーメン。うん、これは美味い！
特に寒い冬の朝、この中華そばを体感すると、これ以上のものはないはずです。気取らない味、昔ながらの中華そば。だからこそ朝に食べて美味いのです。築地に来たら、絶対に食べておきたい究極の一杯と言えるでしょう。
写真：旅人間
地図を見る築地は、午前中に行くようにしましょう。今回ご紹介させて頂きました「井上」の営業時間は４：３０－１３：３０です。定休日は日曜日になります。午後から行ってしまうと、お店は閉店してしまっていますのでお気を付け下さい。
尚、築地市場は平成２８年に豊洲に移転予定ですが、「築地場外」は移転致しませんので、ご安心ください。
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(2024/4/20更新)
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