東ティモールの最大の魅力は、やはり手つかずのまま残された豊かな自然。美しく透き通った海、深いジャングル、霧に包まれた急峻な山脈等、南国の火山島ならではの自然がそこに広がります。
特に必見なのは、北部に広がる海岸線。サンゴ礁が発達した海岸のすぐそばを国道が走っているのです。乗り合いバスに乗れば、端から端まで国を横断することが可能。マウンテンバイクに乗って走り出してみるのもお勧めです。東ティモールは自転車競技が盛んな国。ツール・ド・ティモールという国際レースも開かれています。
(本文下MEMOに「ツール・ド・ティモール」へのリンクがあります)
仏教やイスラム国家が多い東南アジアにあって、ここ東ティモールはキリスト教徒が多くを占める国。その起源は、ポルトガルの植民地時代にさかのぼります。国の中央に位置する商業都市バウカウの旧市街には、当時の建物が多く残されており東ティモールの歴史に触れることができます。
また、国のいたるところにはキリスト教の教会が建ち、そこが子供たちの教育の場となっています。修道院や教会は、簡易な宿として機能している場所も少なくありません。バウカウにある女子修道院には一般の旅人も宿泊可能。聖歌を聞きながら南国の風に吹かれるのも気持ちがいいものです。
東ティモールの魅力のひとつとして外せないのが、素朴で優しい人々でしょう。国の東の端、ロスパロスを中心とするラウテン県には、今でも高床式の伝統的な住居に暮らす人々が多くいます。旅人は珍しい存在のようで、村に入れば多くの人たちが歓待してくれます。特に元気のいい子どもたちには圧倒されることでしょう。
東ティモール旅行において、旅の起点となるのは、やはり国際空港のあるディリの街でしょう。ここにはスーパーマーケットやガソリンスタンド、外国人向けの宿やレストランも多くあります。しかし、高いビルが乱立するでもなく、のんびりとした田舎町といった雰囲気。夕方になると海岸線には魚を焼く屋台が立ち並び、いい香りが漂います。
一方で、今でも街のいたるところに破壊された建物や崩れた壁をみることができます。これは長く続いたインドネシアとの独立闘争の痕跡。復興をとげつつある東ティモールですが、10年前の戦争は未だに日常の中に残っているのです。
独立後、東ティモールへのアクセスや滞在条件は劇的に改善してきました。フライトは、隣国インドネシアやオーストラリアからの便に加えて、シンガポールからも便が就航。日本からは、サービスの質の良さで世界的に評判のいいシンガポール航空とその子会社シルクエアーを使って、快適に訪れることができるようになりました。
宿についても、かつては設備が古く高い値段のホテルが多かったのですが、現在はお手頃な値段のリゾートホテルや、海岸線に立つバックパッカー向けのゲストハウスなどが増え、随分と快適な滞在ができるようになりました。(写真は、ディリのホテル「Excelsior Resort」です。設備も新しく、値段もリーズナブルでお勧めです。)
いかがでしたでしょうか?
東ティモールは、旅人にはまだマイナーな国ですが、だからこそ、今訪れないと消えていってしまう、観光地されていない国ならではの魅力が残っています。
首都ディリにつけば、まだ国連の車両を多く見かけるなど、内戦後の混乱から抜け出せていない状況が垣間見えます。一方で、若い人々が多く、活気にあふれた市場をみれば、この国がエネルギーにあふれていることを実感できるでしょう。
もし、一味違った旅をしたいのであれば、ぜひ、東ティモールを訪れてみてください。この小さな国に、驚くほどの魅力が凝縮されていることに気づくはずです。
(本文下MEMOに「在東ティモール日本国大使館」へのリンクがあります。多くの現地情報が更新されているので、旅行を検討する際には、ぜひご覧になってください。)
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