東京松屋の説明の前に、まず“からかみ”について少しだけ・・・。
からかみとは漢字では「唐紙」と書き、日本の伝統的な素材「和紙」を使用して様々な絵柄を付けたものです。使用用途は「襖(ふすま)」や「壁紙」が主ですが、現在ではデザイン紙としてメッセージカードや観賞用等、様々な用途で使用されています。
漢字名の通り平安時代「唐」から伝わり、しばらくは京の町を中心に作られていましたが、江戸時代に入ると、町の発展と共に需要が増していったことから江戸でも作られるようになりました。これが「江戸からかみ」の始まりです。
そんな江戸からかみを扱う「東京松屋」は、なんと創業300年以上続く歴史あるお店です。これまでに江戸にある多くの寺社仏閣の襖や壁紙の修復を手掛けてきましたが、現在でも東京中央区にある「浜離宮内の松の御茶屋」や長崎にある「出島の商館」等の歴史的に重要な文化財の修復などを手掛けています。
さてそんな東京松屋の店内は1階から4階まで。
1階は江戸からかみを利用した販売コーナー。2、3階はショールーム。4階は多目的ホールと来客(休憩)用の和室があります。
ビデオはお一人からでも前もって予約をしておけば見ることが出来ます。
ビデオでは、唐紙の歴史から江戸からかみの種類、製造工程などを詳細に解説しています。展示品などを見ただけでは、どのように作られているのか、どこに職人たちの技術が詰まっているのかまでは窺い知ることが出来ませんが、ビデオを見ることにより、職人の手によっていかに手間暇かけて作られたものなのかが手に取るように分かるようになります。
また江戸からかみは様々な技法を使って多くの絵柄を生み出していますが、これらもショールーム見学で全てご覧になれます。より身近に職人技を感じることができ、細かな部分にも目が行くようになりますので、ショールーム見学が何倍にも楽しくなります!!
ショールーム内には、江戸からかみに関連した展示品や唐紙づくりに使用されている道具類などが展示されています。こちらはスタッフの方と一緒に観て廻りますので気になる展示品等が有る場合は気軽に質問していきましょう♪
先ず目につくのは約600種類からなる襖の展示パネル。
販売用のパネルにも関わらず1枚1枚が芸術作品に見えてしまうほど美しいものばかりで、時間もあっという間に過ぎ去ってしまうほど見入ってしまいます。もちろんご購入されなくても心ゆくまでご堪能頂く事が出来ます。
また2階のショールーム奥にある和室を模した「伝統の襖」空間では、最近和紙がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して、石州和紙や細川紙等の高級紙を使用した襖の製作工程も特別展示されています。
更に江戸時代に使用されていた絵柄を和紙に写す「版木(はんぎ)」や、実際に色づけを行っていく際に使用される「雲母」なども展示されており、より身近に江戸からかみを感じることが出来る展示コーナーとなっています。
見た目が「革」にしか見えない「金唐革紙(きんからかわし)」も必見です!!
シュールームの見学を終えたらいよいよお楽しみの販売コーナー。
一面見渡すと色とりどりの江戸からかみがお出迎えです(^^)
メッセージカードを始め、うちわやお年玉袋といった季節ものの商品から、テーブルクロスやご祝儀袋といったものまで、とにかく豊富な種類を取り揃えているので、眺めているだけで購買意欲がグングン高まってきます♪
経済産業省にも指定されている伝統工芸品なのですが、お値段も手頃なのでお土産にもかさばらずちょうど良いかと思います。最近では外国人観光客もふらっと立ち寄られてお土産に買って帰られる方も増えているそうです♪
☆ショールーム見学☆
〇料金・・・無料
〇時間・・・9:00〜17:00
〇休日・・・日曜祝日・年末年始
〇見学内容・・・ビデオ鑑賞30分+ショールーム見学(50〜60分ほど)
※ショールーム見学のみも可能。
ショールーム見学のみでしたら特に予約などは必要なく、手が空いているスタッフの方がショールーム内を説明しながら一緒に廻って頂けます。
ビデオは観賞スペースの都合により見られない日もあるので、電話で希望日を確認して空いていれば予約を入れておきます。予約の際はお名前・希望時間・参加人数をお伝えします。当日お店に到着したら1階の販売コーナーのスタッフに予約の旨をお伝えしましょう(団体の方でも利用可能です)。
皆さんも職人さんたちの思いが詰まった「和」を身近に感じてみては如何でしょうか?!江戸からかみのファンになること間違いなしです♪
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(2024/4/17更新)
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