冬こそ行こう!高山「飛騨の里」で、合掌造りの集落を体験

冬こそ行こう!高山「飛騨の里」で、合掌造りの集落を体験

更新日:2014/12/15 11:11

盛 千夏のプロフィール写真 盛 千夏 スペイン留学&スペイン・ワーキングホリデー(ワーホリ)エージェンシー代表
世界遺産に指定されている「白川郷・五箇山の合掌造り集落」は四季を通して美しいですが、アクセスが悪いのが難点。一番アクセスの良い高山市からもバスの本数は1日数本。
でも大丈夫。高山市内からわずか10分のところに、合掌造り集落を保存しているテーマパーク兼博物館「飛騨の里」があります。
雪化粧がされた飛騨高山の合掌造り集落を気軽に楽しみましょう!

高山市からのアクセス良好&傘、長靴、車いすやベビーカーの貸出も!

高山市からのアクセス良好&傘、長靴、車いすやベビーカーの貸出も!

写真:盛 千夏

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飛騨高山には、白川郷、小京都と呼ばれる江戸時代以来の姿をそのまま残した城下町散策、飛騨高山温泉、冬本番のぼたん鍋をはじめとするジビエ料理、飛騨牛にラーメンなど見どころ&グルメが満載の街。

その飛騨高山の本当の姿を見られるシーズンは、寒さの厳しい冬。

ただ困ってしまうのが、世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」へのアクセス。寒さや足に自信がない方、時間がたくさん取れない方などは躊躇してしまうほどの雪深さと寒さで、バスも1日に数便しかありませんん。
そんな時におススメなのが、高山市内にある飛騨民俗村「飛騨の里」。ベストシーズンの冬ともなれば雪化粧がほどこされ、まるで白川郷のような雰囲気を味わえます。

「飛騨の里」へは、高山市駅前のバスセンターから市内観光施設を巡回する、さるぼぼバスでわずか10分の距離にあり、アクセスは抜群。

世界遺産の「白川郷・五箇山の合掌造り集落」では村落を見て回るには歩かなければなりません。でも「飛騨の里」では、車いす、電動カー、ベビーカーが用意されていて、万人が楽しめる施設となっているのも高ポイントです。雨や雪の日は長靴や傘の無料貸出もあります。

さらに驚きなのが、愛犬と一緒に入場も可能なこと。リードを付けたわんちゃんなら、入場料は無料で、雪景色が美しい「飛騨の里」を一緒に楽しめちゃいます。

消え行く日本の伝統「茅葺き」と「榑葺き(くれぶき)」

消え行く日本の伝統「茅葺き」と「榑葺き(くれぶき)」

写真:盛 千夏

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「飛騨の里」では、実際に人が住み暮らしていた茅葺き屋根や、榑葺き屋根の家を一般公開しています。

茅葺き屋根はみなさんご存知とは思いますが、「榑葺き(くれぶき)」とは?
これは、高山・国府・古川の盆地、あるいは飛騨中南部の民家でポピュラーだった屋根葺きのこと。「飛騨の里」には、江戸時代中期から後期に作られた榑葺き民家が6軒保存されています。

茅葺きや榑葺きの民家は、ある一定期間を過ぎれば屋根の葺き替えが必要です。残念なことに現在では榑葺きの技術を持つ方はほとんどおらず、茅葺きは「飛騨の里」の職員の方たちが伝統を継承しようと技術を習得中だそうです。

ぜひこの消え行く日本の伝統をじっくり見学して下さい。

養蚕業、日々の暮らし、手仕事道具の展示

養蚕業、日々の暮らし、手仕事道具の展示

写真:盛 千夏

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「飛騨の里」の茅葺きや榑葺きの民家は、実際に中に入ることができます。

中に入ると合掌造りの民家が、かなり大きいことに気が付きます。1階の囲炉裏には火が灯り、雰囲気たっぷり。

飛騨では江戸中期以降、貴重な現金収入だった養蚕のために、大きな民家が作られました。合掌造りの2階部分には余り光が入らず、ここで蚕を飼ったのです。養蚕に使う道具、当時の仕事風景や機織り機なども展示されています。それ以外にも、ネコダと呼ばれる子守籠、わらじ、ミノなどの生活民芸品もあって、寒い冬に訪れるからこそ厳しい飛騨の生活を肌に感じることができます。

民家の中は板張りが多く、冬はスリッパを履いても足から冷えるので、寒がりの方は厚手の靴下やカイロのご用意をお忘れなく!

珍しい田植え法「車田(くるまだ)」

珍しい田植え法「車田(くるまだ)」

写真:盛 千夏

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なんとも神秘的なこのサークル状の田んぼは「車田(くるまだ)」と呼ばれ、田の中心部から外側へ円を描くように田植えをします。

車田から収穫されたお米は、かつては伊勢神宮に奉納されたと言われ、現在でも車田を行っているのは、新潟県佐渡島と高山市松之木町のみ。
「飛騨の里」の車田は、高山で1600年代の文献に車田を行ったという記述があり、それを再現したもので、毎年5月下旬には珍しい車田の田植えをみることが出来ます。

神事に関連していたらしき車田以外にも、「飛騨の里」内には、たくさんの小さな神社や祠があり、飛騨の人々の生活に祭事や神事が欠かせなかったことが見てとれます。

冷えきった体は高山ラーメンで温めよう!

冷えきった体は高山ラーメンで温めよう!

写真:盛 千夏

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「飛騨の里」の見学を終えて高山市内に戻ったら、冷えた体をラーメンで温めましょう。

市内にはかの有名な「高山ラーメン」専門店がたくさんあります。

普通の高山ラーメン以外にも、飛騨牛のタタキ入りラーメン、飛騨牛丼、サイドディッシュとして飛騨牛のにぎり鮨などを提供するお店もあります。

ラーメンだけでは体が温まらない! という方には、高山名物の日本酒で体の中から温まって下さい。市内には、酒蔵がたくさんあり、大抵どこでも購入前には試飲をさせてくれます。

「飛騨高山思い出体験館」で昔の手仕事体験

「飛騨の里」見学後、あるいは見学前に時間があれば、昔の手仕事を体験できる「飛騨高山思い出体験館」へGO!

場所は、飛騨の里のバス停すぐ横になります。

わらぞうり、機織り、渋草焼のろくろ回し、磁器の絵付け、千鳥格子、さしこなどを体験することができます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/12/29 訪問

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