非武装地帯(DMZ)とは軍事境界線の南北2km以内をこのように呼びますが、今回は第三トンネルと呼ばれる、北朝鮮から韓国内に攻め入る目的で作られたトンネルをご案内致します。このトンネルは、発見当時は軍事境界線を越えて掘られていましたが、韓国側に発見され、現在は軍事境界線の手前で、コンクリートによって仕切られています。
見学の到着地は、よくある観光地の駐車場ですが、この駐車場を一歩出た外側は地雷原で「MINE(地雷)」と書いた旗が至る所に下がっています。この光景は訪れた観光客が最初に驚くところです。
そして、トンネル見学にはトロッコに乗って下るのですが、荷物は地上のロッカーに入れて、ヘルメットを被って見学します。そして坑内は撮影禁止です。トンネルの一番奥、軍事境界線の僅か200m手前まで行って、「仕切り」をガラス越しに見ることが出来ます。ちょっとした緊張感を味わってみませんか。
なお、DMZツアーにはパスポートが必要です。
ここはDMZの外側、韓国内の一般地域の北限で、朝鮮戦争の犠牲者の慰霊の為に2005年作られた施設です。休戦後、両国の捕虜を交換した「自由の橋」や機銃掃射を受け、前線に置き去りにされた機関車などが展示されています。前述のDMZと違って、ソウル市内から国鉄、京義線を利用して1時間ほど、臨津江で降りて徒歩で行かれます。
自力で行かれる北朝鮮にもっとも近い場所として有名です。ソウル滞在時に少し足を伸ばしてみませんか?
DMZ内にある都羅山(トラサン)展望台には望遠鏡が設置してあり、ここから北朝鮮の街が見えます。丘陵地に近代的な開城(ケソン)の街がよく見えるのです。但し写真に撮る場合は展望台の縁から3mほど離れなければならず、普通にファインダーを覗いて街並みを撮ることはできません。カメラを両手で持ち上げて、非常に不安定な恰好で、勘でシャッターを切るしか有りません。非常にデリケートな地域なのでかなり制約があります。
展望台を訪れる観光客は皆同じ姿勢で写真を撮っている姿が真剣で、これもまた見どころです。たまたまピントが合うと街並みが撮れます(写真)。
ここも展望台からほど近い、非武装地帯内の駅。開城が南北共同の工場地帯だった頃は、この都羅山駅が北朝鮮への出発駅でした。今は両国の関係が悪くなり、鉄道も運行を停止しています。ただ、駅としての機能は全て整っており、すぐに再開出来る様、機能の維持も続いていますが、運用だけが停止された非常に珍しい存在です。これも両国の関係を良く象徴した状況といえるでしょう。前述の展望台とセットで観覧できます。
また入場券を買うことができますので、DMZ訪問の証として購入されては如何でしょうか?
世界の紛争地域で、唯一実弾が飛んでこない、このDMZ。地雷原と軍人に囲まれ、徹底された管理地区は日本では味わえない、緊張感を感じられます。
そして、何時の日かベルリンの壁と同じように、かつてここに軍事境界線が有ったと多くの人が普通に訪問できる場所になって欲しいと思ってやみません。
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(2024/4/20更新)
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