写真:高橋 しゅう
地図を見る京都市南部の伏見は行政区分では伏見区となっていて、その中でも酒造りが盛んな場所は区の南側の地域に位置しています。伏見には酒造組合の酒蔵を数えても22軒の蔵元があり、全国的に有名な所から地元で愛されている所まで、大小様々な所で酒造りが行われています。
伏見で酒造りが盛んな理由は良質な伏流水に恵まれ、地域に鴨川、桂川、宇治川が流れて、かつて江戸時代には大坂、京都への水運にも便利な場所であったことにもよります。
今も街中を歩いていると、各所に酒蔵を見ることができます。
写真:高橋 しゅう
地図を見る「カッパッパ、ルンパッパア〜」の歌詞でお馴染みの、ちょっと色気のあるカッパが登場する黄桜酒造のコマーシャル(CM)は、中高年世代の方には懐かしいのではないでしょうか。その黄桜酒造も伏見にあり、直営店のキザクラカッパカントリー内にある記念館では、CMに登場したカッパの絵の原画や全国の河童にまつわる展示がされています。
そして、過去から現在まで放映されているCMを館内で見ることができ、懐かしのカッパの映像も見ることができます。また別棟では酒造に関する資料の展示や、湧水を飲める場所もあります。
尚、敷地内には記念館の他に、ここでしか買えないお酒や河童グッズ等を販売している売店と、直営のレストランがあり、限定のお酒と料理を楽しむこともできます。
キザクラカッパカントリー
記念館、売店(無休)
営業時間:午前10時〜午後8時
入館料 :無料
レストラン(無休)
営業時間:午前11時30分〜午後2時30分
午後5時〜午後10時
写真:高橋 しゅう
地図を見るテレビコマーシャルで良く見かける全国的に展開している酒造メーカーの月桂冠も伏見にあります。
明治期に建てられた酒蔵を改装して公開している月桂冠大倉記念館では、伏見での酒造りの歴史や酒造りの道具などを展示して、酒について学ぶことができ、そして利き酒をすることもできます。また、併設の売店では限定酒や酒に関わる製品等を販売しています。
この記念館の入館料は有料ですが、大人には純米酒のお土産(180ml)をもらえますので、結構お得感があります。
尚、この記念館の建物と所蔵品、周辺の建物は経済産業省が認定する近代化産業遺産となっています。
月桂冠大倉記念館
開館時間:午前9時30分〜午後4時30分
休館日 :お盆期間、年末年始
入館料 :大人300円、中高生100円
※大人には純米酒180ml、未成年者は絵葉書のお土産付
写真:高橋 しゅう
地図を見る伏見の街には白壁の土蔵造りの建物が多く、趣きのある街並みを散策することができます。写真にある月桂冠周辺等の一部のエリアでは電線を地下に埋め込む等、景観に配慮された街づくりもされています。
また、伏見城の城下町でもあったこの地には、水運で使われた川や掘割が残り、水辺に蔵が建ち並ぶ風情のある景観を見ることもできます。
写真:高橋 しゅう
地図を見る歴史の教科書にも取り上げられている、寺田屋を舞台とした事件があった場所も伏見にあります。1866年(慶応2年)に坂本龍馬が旅籠の寺田屋に滞在中に伏見奉行所の役人に襲撃され、龍馬は傷を負いながらも近くの薩摩藩の屋敷に逃れたことで知られる出来事は、この地で起こりました。また、その4年前には薩摩藩の過激派によって起こされた寺田屋騒動と言われる事件の舞台にもなりました。
かつて龍馬が滞在していた寺田屋は、その後の鳥羽伏見の戦いで焼失し、現在は跡地に碑や坂本龍馬像が建っています。尚、跡地の隣には明治期に旧宅にならって建てられた旅館寺田屋があり、内部を見学することができます。(建物内は有料)
寺田屋
開館時間:午前10時〜午後3時40分
休館日 :年始、月曜日不定休(シーズンオフ)
入館料 :大人400円、大学・高校・中学生300円、小学生200円
伏見には今回紹介した以外にも多くの蔵元があります。また他にも豊臣秀吉ゆかりの場所や、船で宇治川の派流を巡る遊覧船(冬期は休み)、伏見区内には稲荷神宮の総本宮にあたる伏見稲荷大社等、見どころがたくさんあります。京都の中心部からのアクセスも良いので、寺社仏閣巡りとは違った京都の一面を見る旅に、出かけてみてはいかがでしょうか。
伏見(酒蔵の街並み・寺田屋)へのアクセス
京阪電車 京阪本線 伏見桃山駅または中書島駅利用
近鉄電車 京都線 桃山御陵前駅利用
上記の駅を利用すると各記念館や酒蔵を巡る街歩きに便利です。
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(2024/4/25更新)
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