群馬県前橋市にある自動販売機の開発、製造を行う「株式会社サンデン」の敷地内にあります「わくわく自販機ミュージアム」は、日本の自販機メーカーが協力して作った日本初の自動販売機博物館となっています。こちらでは紀元前215年前に作られたと言われる世界初の自動販売機のレプリカから世界最新の自動販売機の展示が行われています。なお、見学には事前の予約が必要です。
わくわく自販機ミュージアムではカップのコーヒー自販機の技術の進歩を見ながら、その時代背景を案内していただけます。1962年にできた日本初のカップのコーヒー自販機には100円硬貨を使うことはできませんでした。これはなぜかというと、当時100円硬貨が銀製であり流通量が少なく、使用を想定されていなかったようです。そして、1967年に100円玉硬貨が白銅製になり流通量が増えたことにより、1970年に開発された自販機には100円硬貨が使えるようになりました。技術もインスタントコーヒーからドリップコーヒーになったりと、詳しく解説していただけます。
日進月歩の自販機技術ですが、まだまだ課題はたくさんあります。現在日本で稼動中の自動販売機は約500万台と言われており、その消費電力は無視できないものとなっています。現在、2005年の自動販売機から比較すると消費電力は37.1%削減できているそうですが、2020年に50%削減を目標としているそうです。在庫の数本のみを冷却をして消費電力を抑えているゾーンクーリングという冷却方法を採用した試作の自動販売機の展示もあります。
わくわく自販機ミュージアムでは最新の自動販売機の展示も行われています。災害時の食料や飲料を供給する施設としても期待されている自動販売機ですが、電力供給が無くてもハンドルによる自家発電でジュースの供給ができるものが開発されています。ディスプレイ全面がモニターになっている自動販売機もあり、そのモニターで飲み物の情報や天気予報を表示したり、災害時はこの自動販売機から最寄の避難施設までの詳細な経路を表示させることもできるようです。
群馬県内には昔ながらの自販機コーナーがあるドライブインが多くあり、利用者も多く地元では馴染みのものになっています。群馬観光の際は、ちょっと寄り道してみると良いかもしれませんね。
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