唱歌・「故郷(ふるさと)」の舞台 唱歌と童謡ゆかりの町   長野県中野市

唱歌・「故郷(ふるさと)」の舞台 唱歌と童謡ゆかりの町   長野県中野市

更新日:2014/02/03 10:18

高橋 しゅうのプロフィール写真 高橋 しゅう 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
「兎追ひしかの山 小鮒釣りしかの川 〜」と歌われる唱歌「故郷」は、誰もが聞いたことのある心の歌であると思います。
この歌は、長野県中野市(旧豊田村)出身の高野辰之氏によって作詞され、生まれ育ったこの地の風景が、歌詞のモデルとなっています。
市内の高野辰之記念館では、「春の小川」や「もみじ」等の親しみのある歌を作詞した彼の偉業を紹介しています。
また、中野市は童謡の作曲家中山晋平の故郷でもあります。

親しみのある唱歌を生み出した高野辰之氏の記念館

親しみのある唱歌を生み出した高野辰之氏の記念館

写真:高橋 しゅう

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高野辰之氏の生まれ育った地区には高野辰之記念館があり、作詞した歌の数々や国文学者でもあった彼の歴史について展示しています。

「故郷」の他にも、誰もが知っている「春が来た」、「朧(おぼろ)月夜」等の唱歌の作詞を手掛けたことや、全国各地の学校の校歌にも携わっていたこを知ることができます。

高野辰之記念館に隣接して「故郷」の歌碑も建っています。


高野辰之記念館

開館時間:午前9時〜午後5時(3月〜11月)
     午前9時30分〜午後4時(12月〜2月)

休館日 :12月〜3月の祝日以外の月曜日、12月29日〜1月3日

入館料 :一般300円、高校生150円、中学生以下無料

アクセス:長野電鉄信州中野駅またはJR飯山線替佐駅よりバス利用
     永田バス停下車すぐ近く。
     信州中野駅より約35分、替佐駅より約10分です。
     車の場合は上信越道豊田飯山インターより約5分です。  
※詳細は、高野辰之記念館サイトより確認下さい。

棚田や畑と昔ながらの民家も残る唱歌「故郷」の舞台

棚田や畑と昔ながらの民家も残る唱歌「故郷」の舞台

写真:高橋 しゅう

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歌詞の舞台になっている中野市永江地区は、斜面に棚田や畑が広がり、昔ながらの日本家屋も残る地元の方々が生活している集落です。

そして集落の中には、高野辰之氏の生家もあり、かつて読書をしていたと言われる蔵も現存していて敷地外から見ることができます。(敷地内は非公開です。)

観光地ではありませんが、まさに日本の「故郷」と言える素朴な景観が広がっています。

ふるさと橋から「兎追ひし かの山」を望む

ふるさと橋から「兎追ひし かの山」を望む

写真:高橋 しゅう

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永江地区のふるさと橋からは、唱歌「故郷」の歌詞に出てくる「かの山」を望むことができます。かの山とは、地区内から見ることのできる熊坂山や大平山、大持山等と言われています。

写真は橋の上からの眺望で、左端の山が熊坂山、右寄りの平らな山が大平山です。(大持山は写っていません)

また、橋の欄干にはメロディパネルが設置されていて、マレットで順番に叩くと「故郷」のメロディーを演奏することができます。
※写真の右下の橋の欄干に設置されている鉄琴のようなパネルです。

そして、この橋の下には歌詞に出てくる「かの川」が流れています。

「小鮒釣りし かの川」沿いの遊歩道

「小鮒釣りし かの川」沿いの遊歩道

写真:高橋 しゅう

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故郷の歌詞にある「かの川」は地区を流れる班川(はんがわ)と言われています。

川沿いには、ふるさとの散歩道と名付けられた遊歩道が整備され、散策することができます。そして遊歩道には「春の小川」の歌碑も建っています。(但し、「春の小川」の歌詞のモデルは、東京都渋谷区を流れていた、かつての川とされています。)

また、遊歩道沿いの真宝寺の境内には、「朧(おぼろ)月夜」の歌詞に出てくる「かねの音」のモデルになった鐘楼があります。

童謡・民謡の作曲家中山晋平氏の故郷でもあります。

童謡・民謡の作曲家中山晋平氏の故郷でもあります。

写真:高橋 しゅう

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中野市は高野辰之氏の他にも、「シャボン玉」「背くらべ」「アメフリ」等の広く親しまれている童謡や、「東京音頭」等の民謡を数多く生み出した作曲家の中山晋平氏の生まれ育った町でもあります。

市内の中山晋平記念館では、作曲した曲の紹介や、ゆかりの品、歴史についての展示をしていて、館内では懐かしい童謡の世界に触れることができます。

高野辰之記念館とあわせて訪ねてみて下さい。


中山晋平記念館

開館時間:午前9時〜午後5時(3月〜11月)
     午前9時30分〜午後4時(12月〜2月)

休館日 :12月〜3月の月曜日、12月29日〜1月3日

入館料 :一般300円、高校生150円、中学生以下無料

アクセス:長野電鉄延徳駅下車、徒歩15分
     車の場合は上信越道信州中野インターより約20分です。
※詳細は中山晋平記念館サイトより確認下さい。



中野市は大型店舗や住宅が並ぶ中心部から離れると、周囲は山々に囲まれ、果樹畑や田園が広がる故郷のイメージにふさわしい景観が広がっています。

また、音楽家にゆかりのあるこの地は、現在作曲家として活躍している久石譲氏の故郷でもあります。

周辺には湯田中や渋の温泉地があり、小布施や志賀高原等の観光地へも近い位置にあります。

唱歌と童謡ゆかりの町を訪ねて、長野県中野市へ行ってみませんか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/12/03 訪問

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