5分間の大冒険〜小豆島・寒霞渓ロープウェイ

5分間の大冒険〜小豆島・寒霞渓ロープウェイ

更新日:2013/01/25 17:10

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
瀬戸内海に浮かぶ、淡路島の次に大きな島・小豆島(しょうどしま)。

「オリーブ」や「二十四の瞳」で有名なこの島の最も美しい景勝地は『寒霞渓(かんかけい)』。日本三大渓谷にも選ばれています。紅葉の時期は、それはそれは見事な風景ですが、冬枯れの時期もまた美しい姿を見ることが出来ます。夏は海水浴、春は新緑と四季を通じて楽しめる小豆島。ぜひ一度、ご自分の目で確かめ、楽しんでくださいませ。

船でしか上陸できない小豆島

船でしか上陸できない小豆島

写真:SHIZUKO

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瀬戸内海最大の島である淡路島は、明石海峡大橋で車で行くことができ、大鳴門橋で四国・徳島県へと繋がっています。また、広島県から四国・愛媛県には、因島や大三島などを繋ぐ風光明媚な『しまなみ街道』が通っています。

なのに、瀬戸内海第二の大きな島『小豆島』には、橋も地下トンネルもなく、船で上陸するしかない。船が唯一の手段なのです。だからこそ、小豆島固有の植物が残っていたり、ちょっと不便な反面、旅行者にとっては魅力的な島でもあります。

橋はなくても、フェリー航路はかなり充実しています。

8社が、高松・神戸・姫路・岡山などからフェリーを出していて、橋を渡らなくても、あまり不便を感じない状態です。運転する人にとっては、車を降りて1時間から2時間弱ゆったり出来るので、とても嬉しい観光地とも言えますね。

船に乗るとそれだけで、旅情も掻き立てられると言うもの。しばし波間を見つめる時間もいいものです。

『寒霞渓(かんかけい)』を自分の足で確かめる

活発な火山活動によって作り上げられた小豆島は、その後の風化や浸食により、日本有数の奇石が見られる島です。

寒霞渓には、ロープウェイ紅雲亭駅から山頂までに『表十二景』と『裏八景』という二つの遊歩道が整備されています。登るにつれて、植生も景色も変わる緩やかなハイキングコース。「ひと目一景」といわれるくらい、変化に富んだ道ですから、ゆっくり楽しみながら小豆島の美しさを堪能してください。

『表十二景』は以下の通り。

第1景「通天窓(つうてんそう)」・第2景「紅雲亭(こううんてい)」・第3景「錦屏風(きんびょうぶ)」・第4景「老杉洞(ろうさんどう)」・第5景「蟾蜍岩(せんじょがん)」・第6景「玉筍峰(ぎょくじゅんぽう)」・第7景「画帖石(がちょうせき)」・第8景「層雲壇(そううんだん)」・第9景「荷葉岳(かようがく)」・第10景「烏帽子岩(えぼしいわ)」・第11景「女蘿壁(じょらへき)」・第12景「四望頂(しぼうちょう)」と、巡っていきます。どれも難しい漢字が使われていますが、漢字から岩の名前の意味が想像できますね。

第1景の通天窓は、歩き始めてすぐに出会います。ギザギザの岩が繋がった間から、空が見えます。第8景の層雲壇は、斜めに走る地層がはっきり見えて、かつての地球の活動を感じることが出来ます。

どの岩も面白いし、崩れ落ちないのかなと思ったり、途中の木々の美しさに見ほれたり。予約すれば、無料でガイドをして下さる地元のボランティアさんがいらっしゃいます。ガイドさんと一緒に歩いていくと、なるほどと思うお話もたくさん聞けて、より深く島を知ることが出来ます。

ゆっくり2時間かけて登った最後に出会う第12景四望頂からの眺めは最高です。

天候に恵まれると、手前の深い谷に広がる奇石群と右手には岩肌の続く山頂の風景。眼下には、町と瀬戸内海の島々、遠くに関西国際空港まで見渡せるんです。

『寒霞渓(かんかけい)』を自分の足で確かめる

写真:SHIZUKO

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ロープウェイで5分間の大冒険

ロープウェイで5分間の大冒険

写真:SHIZUKO

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さあ、いよいよ、山頂に到着。

山頂では厄除けの『かわら投げ』も出来ます。谷に立てられた輪を目指して投げるんですが、なかなか難しい。「輪に通らなくても、願いは叶うよ」と、かわら売店の方が優しく教えてくださいました。

山頂のおみやげ物などを見て休憩した後は、お楽しみのロープウェイです。

迫る岩肌、深い谷を一気に空中散歩して下っていきます。

大きな岩山の間を滑るように降りていくスリルは、最高です。上手く一番前の窓際がゲット出来たので、極上の体験が出来ました。まるで、自分が鳥にでもなったかのように、谷を下る5分間。まさに、映画のワンシーンのような大冒険気分です。

登りの道すがら眺めた岩たちを、上から見下ろすと、また、全然違った表情が見えます。確かに山を登るのは大変だけど、ロープウェイで楽に登るより、自分の足で登ったからこその下りの絶景のご褒美がいただけるというもの。ぜひ、歩いてみてほしい寒霞渓です。

日本のオリーブ栽培発祥の地

日本のオリーブ栽培発祥の地

写真:SHIZUKO

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小豆島は、見所満載の島ですから、1日ですべて楽しむことは出来ません。でも、ぜひ、訪ねてほしいのが『オリーブ公園』です。

平和の象徴である『オリーブ』の原産地は地中海。日本で初めて根付いたのが、約100年前のこの小豆島。温暖で乾燥した気候がオリーブにとってよかったのでしょう。オリーブの木が茂る風景には、綺麗な青空が似合いますよね。真っ青な空と海に、オリーブの緑の葉が風に揺れる風景は、まるで日本じゃないみたい。

ここには多くの種類のオリーブが栽培されています。実の色も多様。緑のままのものもあれば、紫のもの、ピンクの近いもの。よく見かける黒っぽいオリーブの実は、間もなく収穫されるということでした。

オリーブ公園に行くと、オリーブの枝を使ったリース作りなども体験できますよ。温泉施設もあるので、地中海気分をゆったりと楽しめます。小豆島の食材を使った食事も出来ますから、新鮮なオリーブオイルをその場でいただくのも旅の楽しみ。

多くの植物オイルは、種から搾られるのですが、オリーブオイルは実から搾られる唯一のオイル。なので、ポリフェノールなど身体に嬉しい天然成分が多く含まれています。

オリーブオイルは、種類もたくさんあって、それぞれの味も違うので、いろいろ試してみるのもいいですね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/12/09−2012/12/10 訪問

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