784年(延暦3年)から794年(延暦13年)まで桓武天皇の勅命により都が置かれていた、京都府の南西に位置する長岡京市(ながおかきょうし)。
長岡京市粟生にある寺院「西山(せいざん)浄土宗の総本山光明寺」。京都洛西観音霊場第七番札所でもあり、善峯寺、光明寺、楊谷寺(柳谷観音)の3ヵ寺にて結成さた、西山三山(にしやまさんざん)のひとつでもあります。
近所の方の散歩コースでもある光明寺。2009年JR東海のCM「そうだ 京都、行こう」にも登場したことから、紅葉の名所としても広く知られています。しかしながら新緑の季節も見ごたえのある所です。
光明寺のある長岡京市粟生は、法然上人が43歳の時、日本で最初に念仏の産声を上げられた立教開宗の地であると言われています。
法然を慕い帰依した、弟子の熊谷直実が、建久9年(1198年)に、念仏三昧堂を建立したのが光明寺の始まりです。のちにここで法然の遺骸を荼毘に付し、廟堂が建てられました。法然の石棺から、まばゆい光明が発せられたというお話を四条天皇がお聞きになり「光明寺」の勅額をあたえたといわれています。
「西山(せいざん)浄土宗の総本山光明寺」へは、大阪梅田から京都河原町を結ぶ、阪急京都線「長岡天神駅」から阪急バスで約10分。京都駅から大阪駅を結ぶ、JR京都線「長岡京駅」から阪急バスで約20分となります。
光明寺内に駐車場はありますが、広くないのとシーズンによっては利用不可となるため、公共交通機関の利用をお勧めいたします。
駅前からレンタサイクル、もしくはハイキングもいいかもしれません。
「光明寺」総門を入ると道が二手に分かれています。左手の道は秋になると鮮やかな紅葉のトンネルになる通称「紅葉参道」。
総門の正面から本堂に向かっている坂道が表参道です。表参道は通称「女人坂」と言われています。表参道は傾斜がゆるやかで石段の幅も広く、女性でもお年寄りでも、ゆっくりと楽に登れるように配慮されています。
総門付近からは、本堂の屋根も見えません。こ表参道を登りきらないと視界には入ってきません。長く広く傾斜がゆっくりな光明寺の石段を登っていると、時間迄がゆっくりとながれている気分になります。風で靡く木の音を聞きながら、本堂を目指し進んでいきましょう。
時折、時代劇ドラマや映画のロケが行われる、木のトンネルに包まれた風流な石段は、訪れる人を本堂に導きそして安心感を与えてくれます。
広大な敷地の光明寺。総門に入って左側の参道は通称「紅葉山道」。紅く染まってなくても、緑あふれる時期も素敵な山道です。この道を進むと「薬医門」へと続いて行きます。こちらは、表参道と違って平坦な道。「薬医門」を抜けると、古い鳥居のある「鎮守社」があります。
そして「御火葬跡」前にある、樹齢約500年の柏槙(びゃくしん)がお出迎えをしてくれます。この柏槙(びゃくしん)は長岡京市の天然記念物に指定されています。
享保19年1734年火葬跡前に献樹として植えられた柏槙(びゃくしん)。
応仁の乱や山崎の合戦で焼失を何回も繰り返した光明寺の境内において、現在でも葉を天に向け、しっかりと大地に根を下ろしたその姿は、歴史の重みと、生命力を感じさせてくれます。
柏槙(びゃくしん)の側に、本堂に続く石段があります。
表参道と違い、かなり急です。手すりをしっかり持ってくださいね。
光明寺の中心的な建物である本堂(ほんどう)は、「御影堂(みえどう)」と呼ばれ、長岡京市文化財にも指定されています。
こちらの御影堂は、応仁の乱をはじめ何度も火災にあい、現在のものは宝暦四年(1754)に完成したもの。建築様式は入母屋、総欅(ケヤキ)造りになっています。外装には江戸時代の方の優れた技を感じさせる、飾り彫刻がほどこされています。特に正面の軒下には、さまざまな動物が彫られています。また、屋根の上に置かれた鬼瓦もなかなかおもしろいので、双眼鏡などをお持ちになると楽しいかもしれません。
建物に向かって右側にある松。こちらの松は、昭和天皇が皇太子の時に「光明寺」を訪れられ、お手植えになったものです。
光明寺門前は、どちらかというとお店が少ないです。
車で5分程の「小倉山荘」が有名ですが、光明寺総門から左の抜け道で繋がっている「いっぷく亭」の豆腐料理はお勧めです。
こちらの写真は、光明寺に併設されている「京都西山(せいざん)短期大学」の「カフェ・ヒッパラ(Cafe hippala)」です。学生だけではなく、一般の方の利用も可。もちろんお値段は学校のカフェ価格です。
「カフェ・ヒッパラ」のシフォンケーキがお勧めです。営業は学校と同じなので平日のみとなりますが、光明寺見学時は是非ともお勧めするカフェ。光明寺と学校の雰囲気と同じく、ゆったりとした雰囲気です。
光明寺への見学は普段は無料ですが、紅葉の時期は有料となりますのでご注意ください。
平成27年度の「紅葉特別入山」
平成27年11月14日(土)〜12月6日(日)
※詳しくは「光明寺HP」でご確認ください。
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(2024/4/25更新)
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