京都門前名物1 今宮神社 「あぶり餅、どうどすえ〜」。

京都門前名物1 今宮神社 「あぶり餅、どうどすえ〜」。

更新日:2014/01/20 15:23

歴史ある神社仏閣の門前には、やはり歴史あるお店が軒を並べています。京都紫野にある今宮神社の参道では、向かい合う二軒のお店から客引きの声が響きます。「あぶり餅、どうどすえ〜」。元気なおばちゃんの声と炭火で餅を焼く香ばしい匂いに誘われて店内へ。老舗の2軒。あなたならどちらを選びますか?

炭火焼きの香ばしさが道ゆく人を誘います。

炭火焼きの香ばしさが道ゆく人を誘います。

真っ赤に燃える炭。立ち上る煙。漂う香ばしい香り。味のある京風民家の店頭で、これみよがしにお餅を焼いているのは、どちらのお店も女性たち。両手いっぱいに竹串を持ち、団扇をバタバタさせながら焼き続けています。焼きあがったお餅は店内へ運ばれて味付け。おばちゃんたちの手が休まることはありません。

小さくて甘いので子供から大人までぺろりと一皿食べられます。

小さくて甘いので子供から大人までぺろりと一皿食べられます。

小指大のお餅にきな粉をまぶして焼いたあぶり餅は、白味噌だれをたっぷりかけられてお客さんの席へ。どちらも一皿10本500円。温かいお茶と一緒に、かる〜く1皿食べられます。これがまた、甘くておいしいんです。

創業1000年VS創業400年の老舗の競合です。

創業1000年VS創業400年の老舗の競合です。

今宮神社の参道で向かい合う二軒の老舗。神社から参道に出て右側が創業400年の「かざり屋」さん。左側が創業1000年、日本最古の和菓子屋と言われる「一和」さんです。平安時代の創業とは恐れ入りました。いったい何代目なんでしょうね・・・現在の店主は。見た目は限りなく同じなのですが、味には違いがあるみたい。同時に食べ比べたことがないので何とも言えませんが・・・違いを感じてみたい方は、ぜひハシゴしてみてください。ちなみに白味噌だれに使われている白味噌は、それぞれ別のもので、「一和」さんが本田味噌本店、「かざりや」さんが石野味噌。どちらも京都では有名な白味噌のお店です。
ただ、どちらものれんには「元祖」を名乗っています。そして、定休日は同じ曜日。おもしろいですね。不思議と・・・この当たりきちんと協定ができているようです。

竹の皮に包まれたお土産も可愛い。

竹の皮に包まれたお土産も可愛い。

平安時代から続く「一和」さんでお土産のあぶり餅を買ってみました! 竹の皮に包んで可愛いピンクの包装紙で包んでもらえます。皮に包んだままレンジで温めればいいだけ。なんとなく可愛い包み方で、お土産に喜ばれそうです。ちなみに、「一和」さんでは3人前からお持ち帰りできます。

今宮神社は日本三奇祭「やすらい祭」で有名です

今宮神社は日本三奇祭「やすらい祭」で有名です

京都に春を呼ぶといわれる今宮神社の「やすらい祭」は、疫病が流行るのを鎮めるために平安時代に始まったお祭りです。厄落としに効き目があると言われ、毎年たくさんの人で賑わいます。鞍馬の火祭り、太秦の牛祭りと並んで「京都三奇祭」に数えられています。
花が咲く時期に花びらが散っていくと、同時に疫病が流行るので、花の精をなぐさめようと始められたお祭り。「やすらきたる やすしや 花や咲きたるや やすらい花や〜」のお囃子が町中に響きます。
あぶり餅は「やすらい祭」とともに歴史を重ねてきたのです。なんと、あぶり餅を食べると厄よけのご利益があるとも言われています。さて、どちらのお店でご利益をいただきましょうか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/11/30 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -