筑波山麓 極太そばの名店でいただく5度おいしい「鴨汁そば」

筑波山麓 極太そばの名店でいただく5度おいしい「鴨汁そば」

更新日:2012/12/14 12:37

鮎川 キオラのプロフィール写真 鮎川 キオラ 子どもの好奇心を育てる旅育ライター、ホテル朝食研究家
蕎麦そのものの味と香りを味わうことのできる極太そばは、噛めば噛むほど甘みがジワ〜。「そばは、のど越し!!」と思っている方には受け入れられないほどの極太です。筑波山観光の際には、隠れた名店「手打ちそば ゐ田(いだ)」へお立ち寄りください。5つの味が楽しめる名物「鴨汁そば」がお勧めです。

隠れ家ムード満点のそば屋

隠れ家ムード満点のそば屋

写真:鮎川 キオラ

地図を見る

「手打ちそば ゐ田」は、日本の道100選「つくば道」沿いにあります。その昔、筑波山神社への参詣道として栄え、目の前に筑波山を眺め、沿道には旧家が建ち並び味わい深い風情のある道です。始点となる北条からしばらくは平坦な道ですが、だんだんと細く急勾配な道へと変わります。

車で訪れる方にとっては、乗用車一台が通れるほどの田舎道なので、少し心細いかもしれません。歩きながら登る方には、車の通りが少ないのでのんびり山里散策しながら目指せます。「この道、あってる??」と不安になるころ、古い民家を改装した隠れ家ムード満点のそのそば屋が現れます。

余談ですが、この道は、筑波山神社周辺へ、渋滞知らずで到着できる裏道ですよ。紅葉や初詣、梅まつり期間の週末は、かなりの時間短縮になります。そば屋を過ぎて「一の鳥居」をくぐると、その先が二股に分かれます。車の方は左手の県道139号を進んでください。細い道ですので、十分気を付けてくださいね。歩いて登る方は、右手が風情があってお勧めです。

ほっと一息

ほっと一息

写真:鮎川 キオラ

地図を見る

店内に足を踏み入れると、静かにジャズが流れる和モダンな空間。土間の囲炉裏端にしようか座敷に座ろうか悩んでしまう。やわらかな木漏れ日が差し込む、懐かしい雰囲気の店内です。

席に座ってしばらくするとお抹茶とお菓子が運ばれてきました。「遠いところまでようこそお越しくださいました」との気持ちを込めてわざわざお抹茶を提供しているそうです。坂道を登ってきた労をねぎらいつつほっと一息してください。

お抹茶をいただきながら、達筆な手書きのメニューを見ると、「1日10食 エスニック 激辛 カレーそば(フランスパン付)」やら「他にも裏メニューあります」などと気になるお品書き。目移りしてしまいますが、ここでは「鴨汁そば」が王道です!!

名物「鴨汁そば」と名物店主登場!!

名物「鴨汁そば」と名物店主登場!!

写真:鮎川 キオラ

地図を見る

なぜ「鴨汁そば」かと言うと、美味しい&ユニークなそばなのです。静かな大人の空間でのんびりしていると「はい、はい、来ましたよ〜」とのお声掛けと共に注文した「鴨汁そば」と菜箸を持った店主が登場します。

そう、この店は「鴨汁そば」を注文すると、もれなく名物店主が付いてくるのです(笑)。絶妙な焼き加減の鴨肉と穀物としてのそばの味をお客様に食べていただくために、いたれりつくせりで給仕してくれるのです。このように紹介すると聞こえが良いのですが、つまりは店主の指示のタイミングで食べなくてはなりません。頑固オヤジと聞いていましたが、おもしろいおじさんでした。

まずは、極太のそばを何も付けずにいただきます。歯ごたえのある食感のそばをモグモグ噛んでいるとそばの香りと甘さがジワ〜。その後、店主の勧めで、そばつゆにつけて一口、お次は薬味を入れて一口。

そば本来の味を噛みしめていると鴨がいい感じで焼けてきました。鉄板で焼いた鴨肉にネギを巻き、そばつゆにつけて一口でいただきます。「鴨が葱をしょってくる」との慣用句を考えた人は天才だと感心してしまうほど旨い。この鴨は、高級フレンチにも利用される青森県産の鴨肉を利用しているそうです。5切れほどの鴨肉をそばつゆにつけていただくと、そばつゆに鴨肉の旨みがしみだしています。そこで、鴨汁になったそばつゆに極太のそばをつけて頬張ります。

ここまでで、4つのそばの味を味わいました。(1)そばだけの味、(2)そばつゆでいただく、(3)そばつゆに薬味を入れていただく、(4)鴨汁でいただく。

これで終わりではありません。私が、一番感動した食べ方があります。

これがホントの焼きそば!?

これがホントの焼きそば!?

写真:鮎川 キオラ

地図を見る

鴨肉を焼いた鉄板には、鴨肉の旨みが沢山しみだしているそうです。そこで、まだ熱々の鉄板にそばを豪快に入れてじゅうじゅう焼きます。味付けは、そばつゆと七味唐辛子。この斬新な焼きそばが美味しいこと。極太のそばに鴨肉の旨みがギュッと詰まっていて最高です。

ポタージュのようなそば湯

ポタージュのようなそば湯

写真:鮎川 キオラ

地図を見る

最後に、定番のそば湯が運ばれてきました。あれだけの極太のそばをゆでたので、ここのそば湯はドロッドロです。店主曰く「そばのポタージュ」。このポタージュに薬味の生わさびを入れていただきます。最後まで新発見な食べ方を教えてくれるそば屋です。

この鴨汁そばのお値段2,200円也。5つの味が楽しめるそばのフルコースと思えば納得のお値段だと思いませんか。

自分のペースでゆっくりそばを楽しみたい方は、店主が忙しくなる12時過ぎに訪れるか、「鴨汁そば」以外を注文下さい。私はお店のオープンと同時に入店したので、名物店主のワンツーマン指導でした。小話付きで大笑いなお昼でしたよ。

「ユニークなそば屋へ行ってきたよ」と自慢したくなるお店へぜひ筑波山観光の際にお立ち寄りください。そばの名店は全国に沢山ありますが、ひとつで5度おいしいそばなんてなかなか出会えないですよ。

【手打ちそば ゐ田】
茨城県つくば市筑波552-3
TEL029-850-8082
11:00から19:30/木曜定休

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/11/10 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -