「たかが橋・・・されど橋」日本の道の中心「日本橋」見どころ巡り

「たかが橋・・・されど橋」日本の道の中心「日本橋」見どころ巡り

更新日:2014/10/26 13:48

日本橋の歴史は1603年まで遡ります。
当時江戸に幕府を開いた「徳川家康」直々の命により日本橋は架けられました。
通行する方にとっては単なる橋かもしれませんが、あまり知られていない価値ある見どころがたくさん隠されています。
今も昔も日本の中心地として栄えてきた日本橋。
今回はまさにその一翼を担ってきた橋にスポットライトを当てて紹介していきます♪

道の中心を示す「日本国道路元標」

道の中心を示す「日本国道路元標」
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日本橋は、1604年に五街道(東海道・中山道・甲州街道・日光街道・奥州街道)の原点として定められ、ここから日本の道の起点としての役割が始まります。
現在は橋のど真ん中には「日本国道路元標(げんぴょう)」が埋め込まれています。
この道路元標は現在の日本の道路の中心点となっており、道路標識に書かれている「東京〜キロメートル」とはここを指しています。
本物は道路の真ん中にあるので見ることは難しいですが、日本橋北詰に置かれている複製でその姿を確認することが出来ます。
ちなみに元標のプレートには「日本国道路元標」の文字が書かれていますが、これはノーベル平和賞を受賞した「佐藤栄作」によって書かれたもの。

「日本橋」の銘板の文字はあの有名人が!!

「日本橋」の銘板の文字はあの有名人が!!
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日本橋の周りにあちこちで「日本橋」もしくは「にほんばし」と言った銘板を見掛けます。
欄干の始まり部分に漢字とひらがなで2つずつ。
さらに道路中央部に北詰と南詰に1つずつ。
実はこちらの文字・・・徳川15代将軍「徳川慶喜」によって書かれた文字なんです。
この依頼をしたのが東京23区の前身「東京市」の当時市長だった「尾崎行雄」で、徳川家康によって架けられた橋だからこそ慶喜に依頼しました。
偉人の筆使いに触れられるチャンス、ぜひ見てみてください♪

震災・戦争を潜り抜けてきた証

震災・戦争を潜り抜けてきた証
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現在架けられている日本橋は1911年に完成しました。
使用された石材は、茨城県笠間市で採掘された稲田石(花崗岩)になります。この稲田石・・・実は他にも「東京駅」「最高裁判所」「明治神宮」「日本銀行本店」「平和都市記念碑(広島)」等々、数多くの重要建築物に使用されている石材なんです♪

そんな石材を使用した日本橋も架橋から100年以上経過しますが、その間にあった「関東大震災」や「東京大空襲」なども潜り抜けて現在の姿となっています。
橋の裏側には焦げ跡がついていますが、これは関東大震災の際についたもの。
また橋の欄干部分などについている焼けた跡や、地面に残る弾の痕は東京大空襲の際の焼夷弾によるもの。
歴史に残るネガティブな出来事で負った傷を、今でもしっかり橋の各所で見ることが出来ます。
これぞまさに歴史の生き証人です。

銅像の謎

銅像の謎
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日本橋ではいくつもの銅像を見ることが出来ます。
一番有名な部分としては中央柱の麒麟の像 。
像には翼がありますが、実は本来の麒麟には翼は無いのです。それではなぜ翼を付けたのか・・・当時の東京市の繁栄の願いや五街道の起点だったことから「飛び立つ」と言った意味を籠めて翼が取り付けられました。

また、橋の各所に設けられている柱の模様には、江戸時代に全国の街道に設けられた一里塚で使用されていた榎や松の木を表しています。ちなみにこの模様に関して助言したのは文豪「森鴎外」です。

アジアの道路の起点にもなっている橋

アジアの道路の起点にもなっている橋
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橋に埋め込まれた道路元標のちょうど真上には高速道路の間に柱が立てられています。こちらは高速道路の道路元標で、首都高速都心環状線(C1)から見えるようになっています。

こちらの道路元標、日本の高速道路の中心点となっていることはもちろん実は遠くトルコまで続く道路「AH1(アジアハイウェイ1号線)」の始点にもなっているんです。AH1はトルコとブルガリアの国境までの約20,000km以上を結ぶ道路で、その始点がこの道路元標なのです。

橋だけでこれだけの見どころがある!!

これまで日本橋の見どころについてご案内してきましたが、今回ご紹介したもの以外にも見どころはまだまだあります。
周囲にもたくさんの見どころスポットが多い日本橋ですが、先ずは地名の由来にもなっており、江戸、そして東京の発展を支えてきた「日本橋」から観光されるのも良いかもしれません♪

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/05−2014/10/25 訪問

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