日泰寺だけじゃない!名古屋「覚王山」そぞろ歩きお薦めスポット

日泰寺だけじゃない!名古屋「覚王山」そぞろ歩きお薦めスポット

更新日:2014/10/16 17:41

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
愛知県名古屋市覚王山といえば、現在のタイの国から贈られたという、本物のお釈迦様の骨をおまつりする覚王山日泰寺の門前町として有名ですが、他にも見所いっぱいです!名古屋で住みたい町ナンバー1とも言われる名古屋屈指の住宅街で、そこかしこに興味深い建築・歴史スポットがありますよ!

まるでムーミンの家?東山給水塔

まるでムーミンの家?東山給水塔

写真:古都の U助

地図を見る

覚王山一帯は坂の多い閑静な住宅街となっていますが、ひと際高い場所にある東山配水場の敷地内に、ニョッキリとこの「東山給水塔」はそびえます。
昭和5年(1930年)の建設で、高さは約38メートルありますから、周辺を歩いているとあちこちで視界に入ってくるのが嬉しいです。
写真は給水塔の西側から撮影していますが、東側の県道30号からもその姿が良く見えます。

平成26年は水道供給100周年を記念し10月26日に「駅ちかウォーキング」というイベントで特別公開(予約不要で、スタートの名古屋ドーム前矢田駅に集合)があるほか、例年は内部見学のチャンスは春分の日とマルハチの名古屋の日(八月八日)と、年間通してもごくわずかです。
予定が合えば内部も必見です!

尾張徳川家の医療を担当した張振甫が創建「鉈薬師堂」

尾張徳川家の医療を担当した張振甫が創建「鉈薬師堂」

写真:古都の U助

地図を見る

張振甫は江戸時代初期、中国(明)の戦乱を逃れ来日し、広くこの地域の人の治療に携わるとともに、尾張徳川家のお抱え医師として活躍したそうです。
この「鉈薬師堂」は、張振甫が尾張徳川家2代藩主光友の許しを受け円空仏をまつったお堂です。
円空とは江戸時代初期の行脚僧で、鉈1本で数多くの荒削りながら温かみのある仏像を彫った人物で、その円空作の仏像をまつるところから鉈薬師堂の呼び名がついたそうです。

鉈薬師は毎月21日のみ扉が開かれます(拝観は14時までですのでご注意下さい)。
近くにある日泰寺の縁日も同じく21日。日泰寺の参道を歩いて鉈薬師を目指していただくと、縁日の時の人出はすごいですが、味噌串カツ、どて煮(もちろん赤味噌)など、ご当地グルメの屋台も登場して楽しいです。

もう一つあります!素敵な屋根の素敵な塔「昭和塾堂」

もう一つあります!素敵な屋根の素敵な塔「昭和塾堂」

写真:古都の U助

地図を見る

こちらの建物は昭和3年、城山八幡宮の境内の一部を借り受けて、愛知県が建設した「昭和塾堂」です。
昭和42年八幡宮が払い下げをうけ、さらに現在は愛知学院大学院歯学研究棟として貸し出されています。
県として人材育成、青年教育の施設を作る運びとなり、人づくりの殿堂となるよう願いを込めて、塔の部分を中心として建物が三方に伸びる人字型のデザインとなっています。

残念ながら通常は外観のみの見学となりますが、昭和8年建設の名古屋市庁舎、同13年建設の愛知県庁舎などの帝冠様式の先駆けとなる貴重な建築です。
設計者の1人として、当時愛知県営繕課に在籍していた黒川紀章氏の父・黒川巳喜氏の名が残ります。
最高部まで高さ約32メートルありますので、こちらも覚王山エリアでお気に入りの観賞ポイントを見つけてくださいね。

織田信長の弟、信行の居城「末森城址」

織田信長の弟、信行の居城「末森城址」

写真:古都の U助

地図を見る

写真は、城山八幡宮の敷地にある「末森城址」の石碑です。
末森城はもともと織田信長の父・織田信秀が築城した城で、その死後は信長の同母弟・信行(信勝とも)に譲られました。

信行は兄の信長との折り合いが悪く、二人の母の土田御前も、うつけ者とよばれた信長よりも品行方正な弟の信行を跡継ぎに押したと伝わります。
信行は謀反を起こしましたが稲生が原の戦いで破れ、いったんは許されたものの再び謀反の疑いで切腹させられたとも、信長自ら実の弟を斬った、などとも伝わります。
信行と共に土田御前の他、若かりし頃のお市の方も過ごした城です。

城山八幡宮

城山八幡宮

写真:古都の U助

地図を見る

城山八幡宮の南側の鳥居です。
もとは城山の東北にお社があったそうで、明治になり近隣のお社が合併され、末森城址であるこの地に昭和11年鎮座されました。
ご利益に厄除け開運、交通安全の他、縁結びのお社とも言われるそうで、連理の木、アベマキが御神木とされています。
一度は分かれた枝が伸びた後木目が通じ再び結合したものです。

素敵なコースが一杯です。

名古屋屈指の住宅街・覚王山ですが、実は大変見所が多いエリアです。覚王山日泰寺(参拝無料)はもちろんの事、揚輝荘(北園の庭園は無料)などもぜひご見学いただきたいと思います。
住宅街に入り込んでしまうと坂も多く大変ですが、そこは名古屋屈指のハイセンスな住宅街。わかりやすい大通りを歩くかどうするかは、お好みで。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/09/21 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -