京都、東山、高台寺の美しすぎる紅葉が描く幽玄の世界。

京都、東山、高台寺の美しすぎる紅葉が描く幽玄の世界。

更新日:2014/01/14 15:03

京都の東山にある高台寺は、いつも前の通りを歩きながら山門の中をそっと覗くのが好きでした。スクエアなフレームで切り取られる四季の風景が美しく、秋の紅葉もそこから見るだけだったのですが・・・。初めて境内に入り紅葉のライトアップを見てびっくり。そこには、信じられない風景が広がっていたのです。

方丈から眺めた紅葉にまず感動!

方丈から眺めた紅葉にまず感動!

境内に入り、まばらな紅葉を見ながら、2つの庭に面したお寺の中心となる建物へ。行く前にお寺に電話をして、「紅葉いかがでしょうか?」と尋ねると、「ベストやと思います」という答え。この場所にたどり着いてやっと、その答えを実感しました。縁側から池の方を眺めると美しい紅葉が・・・。そして、不思議な人だかりが見えました。

すーっと水の中に入っていきそうな・・・息を飲む美しさ。

すーっと水の中に入っていきそうな・・・息を飲む美しさ。

建物を出て臥龍池へ。一瞬目を疑いました。「なに? この景色は・・・?」。手前、足下に広がる紅葉。そして気づいたのです。そこは池だということに。実は予備知識もなく、これまで山門からしか覗いたことのない高台寺の秋のライトアップに行ったからです。
池を鏡にして上下対象に目の前に広がる色づいた木々が描く世界。こんな風に紅葉を見たのは初めてです。実は、これまでライトアップというイベントはあまり好きではありませんでした。でも今回、ライトアップしなければ映し出せない世界があることがわかりました。誰もが「ここはすごい」と・・・見とれていました。

赤い紅葉がひときわ美しく見える場所、見つけました!

赤い紅葉がひときわ美しく見える場所、見つけました!

池の手前にひときわ美しい真っ赤な紅葉がありました。その赤の水面への映り込みが見たくて池の周りを歩き、この角度を見つけました。池の中も真っ赤です。開山堂、観月台をはさみ、左右に池があります。その一つが、この臥龍池。二つの池をつくり、庭の設計をしたのは桃山時代の有名な庭師小堀遠州です。池の周りを巡りながら鑑賞する、いわゆる池泉回遊式庭園。さて、小堀遠州は池の中に映り込む木々の姿まで計画したのでしょうか? おそらく、想定外だったのではないでしょうか・・・。

方丈の前庭のライトアップとひと味違う趣き?!

方丈の前庭のライトアップとひと味違う趣き?!

龍の姿をしたオブジェを中心に、庭を海のように演出しています。青や緑の光でライトアップ。こちらは近代的なアートという感じです。

高台寺は秀吉の妻、ねねの寺。

高台寺は秀吉の妻、ねねの寺。

高台寺付近には「ねねの道」と書かれた提灯や看板を見かけます。高台寺は豊臣秀吉の妻、北の政所、通称ねねが建てたお寺だからです。ねねの出家後の名前は高台寺湖月尼。今回初めて境内に足を踏み入れて、その広さに驚きました。傾斜のある敷地内に美しい庭と建物が物語的に配置され、秀吉とねねを祀る霊屋、時雨亭と呼ばれる趣きのある茶室や、その南側にはも美しい竹林も広がっています。
紅葉を堪能して、最後はいつも眺めていた山門から長いアプローチへ。思いもよらない発見に感動した夜でした。とにかく美しすぎる紅葉でした。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/11/21 訪問

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