美容と健康にサツマイモ!三芳町「川越いも」で女子力アップ

美容と健康にサツマイモ!三芳町「川越いも」で女子力アップ

更新日:2014/10/03 14:31

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
かつては「肥満のもと」と嫌われたサツマイモは、近年、健康志向、自然志向が高まるにつれて、その効用が注目されています。
栄養面からみると、ビタミン類やミネラル類が豊富なうえ、食物繊維が多いことが特徴で、その効用は美肌効果はもとより、感染症予防、便秘の改善など女性に嬉しい効果がたっぷりなのです。
今回は、そんなサツマイモを求めて全国的にも著名な「川越いも」の産地である埼玉県三芳町をご紹介いたします。

サツマイモの始作地「南永井」

サツマイモの始作地「南永井」

写真:Naoyuki 金井

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サツマイモの原産地は中南米で、江戸時代初期に中国から琉球に伝わり、薩摩藩(鹿児島県)に伝来してサツマイモと名付けられました。
爆発的に広まったのが八代将軍・徳川吉宗の時代で、当時、飢饉による食糧不足を補う救世主となるのではないかと考えられたサツマイモを、推挙された儒学者・青木昆陽が、江戸小石川植物園や下総(千葉県)等で試験栽培し、その実用性が証明されたのです。

このサツマイモに目をつけたのが、当時、貧農であえいでいた南永井村(現・埼玉県所沢市)の吉田弥右衛門で、現在の千葉県市原市で種芋を求め、寛延4(1751)年、この地でサツマイモの栽培を始めたのです。
栽培は大成功で、これを手本に南永井村でにサツマイモ栽培に拍車がかかったのです。
当時、「富じゃ“とうなす”、永井じゃ“さつま”、日比田・亀ヶ谷“まくわうり”」と唄われるまでにサツマイモの栽培は注目され、その評判が広まりました。
これが、いまや全国的な知名度を持つ「川越いも」のストーリーの始まりなのです。

サツマイモの名産地「三富新田」

サツマイモの名産地「三富新田」

写真:Naoyuki 金井

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「富じゃ“とうなす”・・・」と唄われた「富」とは、上富(現・三芳町)、中富・下富(現・所沢市)の三富地区のことです。
サツマイモ始作から約50年ほど遡った元禄7(1694)年、三冨地区は、荻生徂徠の建議を取り入れた川越城主・柳沢吉保による新田開拓推進地区となりました。

それは現在、埼玉県指定旧跡となっている「三富新田の地割」と呼ばれるもので、縦横に延びる道路に面し、間口約72mX奥行き約675mの短冊状に区画された土地を1戸分の耕地と指定したものです。
これは中国・宋時代の手法を活用した開拓方法で、道路側から宅地、耕作地、雑木林で区切り、1戸ごとに畑の中央に耕作道を設けて境界とし、防風を兼ねた茶の木を植えた整然とした地割なのです。

開発当初からしばらくは、厳しい農業経営が続きますが、南永井村のサツマイモが三冨地区にもたらされると盛んに栽培され、農家の自家用の食料として作られた「富のいも」(三富で収穫された意味)として、その美味しさが評判となっていきました。

サツマイモのご利益「いも神社」

サツマイモのご利益「いも神社」

写真:Naoyuki 金井

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美味しさが評判となった「富のいも」は、生産の拡大とともに川越・所沢の市場で売買されるようになり、「富のいも」のブランドとして『川越いも』と名付けられました。

瞬く間に『川越いも』の美味しさは、江戸で評判となり、ますます三富地区でのサツマイモ栽培は活気を帯びていくのです。
この頃の人気を表す一つが、焼き芋の行商等により『川越いも』の美味しさが唄われたことです。
この頃、美味しいといわれていたのは栗でしたが、それよりも美味しいということから、「栗より美味い十三里」と唄われたのです。これは当時、江戸から川越まで、およそ13里(約50km)あったことから、「栗(9里)」+「より(4里)」=「十三里(13里)」ともじったものでした。

こうして『川越いも』の名産地となった三富地区には現在、サツマイモ始作で吉田弥右衛門の功績を称え、あわせて青木昆陽(甘藷)を偲んだ「甘藷乃神(いものかみ)神社」があり、社前には、東京オリンピックの聖火台を製作した故鈴木文吾氏の監修・製作した「なでいも」が鎮座しています。
生命力の象徴であるサツマイモにあやかって、健康、長寿のご利益をいただきましょう。

サツマイモのお土産「庭先販売所」

サツマイモのお土産「庭先販売所」

写真:Naoyuki 金井

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現在、川越いもは『富の川越いも』ブランドとして販売されていますが、ここ三芳町上富ではこの時期、町内の目抜き通りである「けやき通り」がサツマイモの庭先販売所(農園直売所)となります。
その数、約30以上の農園がこの通り沿いにあり、その農園そのものが三富新田という、まさに名実ともに貴重な農園なのです。

サツマイモの旬は10月〜12月で、品種によって収穫時期が違うために時期により様々な味が楽しめます。
代表的な品種をいくつか揚げておきましょう。

■紅東:甘味が強く関東地方の定番サツマイモ(9月上旬〜))
■シルクスイート:甘みが強く、お菓子などに適している(9月中旬〜)
■鳴門金時:上品な食感で、スイートポテトにも良い(10月上旬〜)
■紅赤:ホクホク感があり上品な甘さで、天ぷらなどに最適(10月中旬〜)
■カンパチ:関東の普及品で、味が良いのが定評(11月上旬〜)
■安納いも:ネットリ甘く、焼き芋に最適な品種(11月中旬〜)

以上の代表的品種を含めて、各農園で様々な品種がリーズナブルな価格で購入出来ますので、どっさりお土産に購入されてみてはいかがでしょうか。

サツマイモのグルメ「OIMO cafe」

サツマイモのグルメ「OIMO cafe」

写真:Naoyuki 金井

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お土産も良いけど、家に帰るまで『富の川越いも』の味覚が待てないという方もいらっしゃるでしょう。
勿論、三芳町に隣接する川越市でいも料理を堪能するのも結構ですが、やはりここは産地で直接いただこうではありませんか。
そこでご紹介するのは、このケヤキ通りのまさしく三冨新田にある「OIMO cafe」です。
ここは文字通りお芋農家が経営しているカフェで、実際に三富新田の耕地で栽培したサツマイモや野菜を、農家を改造したお店で提供しているのです。
ちなみに2枚目の画像は、この「OIMO cafe」の耕地から撮影したものです。

ランチは季節ごとに内容が変わりますが、新鮮な野菜などを使用したプレートにドリンクとデザートの付くセットがあり、店舗とともにお洒落感満載です。
秋のサツマイモや里芋の収穫時期ともなれば、お芋がメインのプレートとなりますので、特にこの時期は見逃せませんね。
勿論、カフェだけでもOKで、アルコールやソフトドリンク、そして常時、芋のスイーツがありますので、女性に大人気なのも頷けます。

土日の週末は予約と行列が必至ですが、地産地消のお芋農家で『冨の川越いも』をいただく価値は充分あるカフェです。

終わりに。。。

美容と健康にサツマイモはかがですか。

秋の味覚を代表するサツマイモですが、サツマイモは貯蔵すると、また違った味わいで、農園によっては凡そ2月〜3月まで楽しめます。また、農家によっては、芋堀もできるところがありますのでファミリーで楽しむのも良いでしょう。
更にサツマイモの無い時期は春の竹の子や夏のジャガイモ・とうもろこしなどが販売される農園もあるので、一年中楽しめる三芳町なのです。

味覚の秋、貴方も女子力アップに、是非、旬のサツマイモを味わってみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/09/23 訪問

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