イタリア・トスカーナの日本風旅館『ポンテのゆ』で寛ぐ極上のひととき

イタリア・トスカーナの日本風旅館『ポンテのゆ』で寛ぐ極上のひととき

更新日:2014/10/23 16:35

橘 凛のプロフィール写真 橘 凛 ライター、エッセイスト
アグリツーリズモ、という言葉をご存知でしょうか?
アグリツーリズモとは、自家製の食材を取り入れ、素朴なカントリーライフを提供するホテルや民宿のこと。イタリア各地に見られるこの形態の宿泊施設は、家族経営が多いのも特徴です。
トスカーナ・フィレンツェ郊外には、日本の旅館をイメージして造られた素敵なアグリツーリズモがあります。その名も『ポンテのゆ』、総力ナビゲートいたします!

ここは日本?と見紛う立派な露天風呂

ここは日本?と見紛う立派な露天風呂

写真:橘 凛

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『ポンテのゆ』は、2013年4月から始まった本格日本風アグリツーリズモです。
家族で『ポンテのゆ』を経営するオーナーのアレクサンダーさんは、日本を度々訪れている根っからの日本好き。日本滞在時に、旅館が持つおもてなしの精神に深い感銘を受け、このイタリアの地にも、小規模で家庭的な雰囲気を持ったRYOKANを!という理念のもと、『ポンテのゆ』をスタートさせました。

たとえば、この露天風呂・・・まさかここがイタリアだとは誰もが信じられないはず。眼前にはトスカーナの広々とした田園風景が広がり(『ポンテのゆ』は山中にあるため、覗き見される心配はありません!)、日本にいる以上にリラックスした気持ちになります。お湯の温度も、日本人が好む40度以上と熱めに保ってあるので、寒い時期でもゆっくりと楽しめるのが良いところ。旅館からガーデン内にある露天風呂は近いのですが、夜間は一人ずつカンテラを持って移動するのも楽しいものです。

洗い場も和風に設えてあり、日本の温泉でも見かけるような風呂桶や木椅子などを眺めていると、ふと懐かしいような、不思議な気持ちを味わえる露天風呂です。

美味しい手料理がアグリツーリズモの最上の楽しみ

美味しい手料理がアグリツーリズモの最上の楽しみ

写真:橘 凛

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美食の国イタリアは、地域によって食事がガラリと変わり、それぞれがまた一級品の美味しさなのが特長。そのなかでもトスカーナ州は、肉類やきのこ類といった山のものが特産物として有名です。
『ポンテのゆ』で楽しめるのは、フィオレンティーナ・ビステッカと呼ばれるフィレンツェ風ステーキ!!ガーデンで焼かれてすぐ食堂に運ばれたばかりのステーキは、分厚く、食べ応え満載で、ご当地赤ワインとの相性も抜群です。

季節ごとに旬の食材が次々変わるのも魅力。手を尽くしたお食事を楽しみに訪れるリピーターさんも多いとか・・・。そして、これから秋深まる季節の主役は、なんと言ってもイタリアの松茸と呼ばれる、ポルチーニ茸です!写真のようにこんなに大きなポルチーニ茸は、イタリアでもそうそうお目にはかかれません。さっと火を通してお塩であっさりといただくと、松茸にも勝るとも劣らない香りと味わいに、これだけでイタリアに来た甲斐があったと唸るはず。他にも、香り高い白トリュフや、美味しい柿なども提供しています。

また、デザートも見逃せません。雪降る山の様子をお皿の上で表現した、真っ白なモンブランや、イタリアならではのドルチェ・ティラミスなど、その日のデザートは行ってからのお楽しみ!

『ポンテのゆ』では、オリーブオイルも自家製です。お食事の前後には、旅館内にあるオリーブオイル精製機械の見学をすることができます。意外に知らないオリーブオイルの作り方、じっくり覗きこんで学ぶことができますよ。また、アレクサンダーさんのお子さんによる、オリーブオイルの精製工程のレクチャーを受けることも!

イタリアの家庭団欒に参加しているようなあたたかい時間のなか、ゆっくりと夜がふけていきます。

お部屋はかわいいカントリー風

お部屋はかわいいカントリー風

提供元:『ポンテのゆ』公式サイト

http://pontenoyu.com/jp/index-jp.html地図を見る

お部屋は、キルトがかかったベッドや木製の家具など、かわいいカントリー風でアグリツーリズモらしさ満点です。旅館のすみずみまでアレクサンダーさんご家族のこだわりが見えるので、いろいろと質問すると喜ばれることでしょう。日本の旅館のおもてなし、またイタリアのファームステイ気分、両方いいところを味わえるのが良いところです。

なお、こちらでは、ヨーロッパでもすっかりおなじみになっている指圧のマッサージを受けることが出来ます。プロのイタリア人指圧師によるマッサージ、ぜひ受けてみられてはいかがでしょう?

朝には、栄養たっぷりの朝食を食堂またはお部屋内でいただくことができます。朝食ではガーデンで飼育中の新鮮な卵料理、自家製ジャムとトーストなどなど、もうお腹いっぱい!と言うまで盛りだくさんに提供してくれます。トスカーナにしかいないと言われている、幻の高級豚『チンタ・セネーゼ』のサラミは、ぜひ一度ご賞味あれ。『ポンテのゆ』では約20年にわたって飼育しているそうです。

『ポンテのゆ』は1泊からの利用が可能ですが、オールインクルーシブ2泊プランでは、空港送迎・お食事・露天風呂・送迎付き観光・指圧マッサージがすべてセットになっているので、まとまった時間が取れる方にはこちらがおすすめです。

夏はインフィニティプールで寛いで

夏はインフィニティプールで寛いで

提供元:『ポンテのゆ』公式サイト

http://pontenoyu.com/jp/index-jp.html地図を見る

ガーデンに増設されたインフィニティプールは、夏に訪れる楽しみのひとつ。ここからもオリーブ畑やブドウ畑が広がる風景が見渡せ、リラックスした時間を過ごせます。ガーデンにはバーベキューテラスがあるので、夏場は野外での食事を楽しむこともできるそうです。

『ポンテのゆ』へのアクセスは、フィレンツェ駅から車で約1時間。最大8名様までの送迎サービスも可能です(別途有料・『ポンテのゆ』はかなり山中にあるので、レンタカー等がない限りは、送迎サービスを頼まれることをおすすめします)。

また、フィレンツェやピサなど、トスカーナ州にあるお好みの都市の観光との組み合わせも可能なので、予約時に問い合わせすることをおすすめします。

イタリアの優しさを知る旅へ

いかがでしたでしょうか?

旅行して普通のホテルに滞在するだけでは、そのお国柄や土地柄を知ることはなかなか難しいもの。郊外のアグリツーリズモを訪れることによって、新たなイタリアの一面を見ることができるでしょう。

日本の細やかなおもてなしとイタリアのあたたかい家庭生活を同時に味わうことができる『ポンテのゆ』。イタリアが初めての方にも、リピーターの方にもぜひおすすめです。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/09−2013/11/10 訪問

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