カツオ、サバで有名な土佐清水市から、美しい海を随所に見つつ車で走ること約30分。灯台をかたどった「四国最南端」の碑がお出迎えしてくれます。温暖な気候から、1〜2月には看板にもある自生の「ヤブツバキ」の花が満開になって、椿のトンネルができるそうです。
また、碑の隣で後姿を見せているのは、この岬の中浜という集落で生まれた「ジョン万次郎」。江戸時代に日本人で初めてアメリカに渡った後に帰国し、幕末の日本に大きな影響を与えた人物です。そんな彼が、銅像になって太平洋の遥か彼方を見つめていました。
先ほどの碑から海に向かって数分歩くと、足摺岬灯台が見える展望台に到着します。黒潮の海の紺と真っ白な灯台の対比が絵になります。波が断崖に打ち寄せる「ゴウゴウ」という音も迫力満点。しばし時を忘れて見入ってしまうような風景です。
足摺岬灯台は高さ80メートルもの断崖にそびえ、「日本の灯台50選」にも選ばれています。残念ながら中を見学することはできませんが、遊歩道から近くまで行くことはできるので、灯台を間近に見たい方はどうぞ。
足摺岬灯台を含む一帯は、空海が創設したというこの金剛福寺の境内の一部だそうです。境内には温暖な気候が育んだ亜熱帯の植物がたくさんあって、一般的なお寺とはだいぶ印象が異なります。
こちらの山号は「補陀落(ふだらく)山」。中世に盛んになった「補陀落渡海(ふだらくとかい)」の船の出発地となったところと言われています。「補陀落渡海」とは、南方にある浄土を目指し、行者が小船に乗り込んで沖に出る捨身行のこと。先ほど岬で見た碧く広大な海を思い出すと、その海の向こうに浄土を求めた人たちの気持ちも、わかる気もするような…。
この岬はやわらかい花崗岩でできているため、波が削った多くの洞窟があるとのこと。中でも白山洞門は、日本最大規模の花崗岩海蝕洞で、高さ16m、幅17mの迫力の大きさ…のはずなのですが、林や岩に海側の眺望がさえぎられているためか、道沿いからはなかなかお目にかかれません。
そうこうしながら「万次郎足湯」までたどり着くと、建物に貼ってあるのは巨大な白山洞門の写真。この近くだということは間違いなさそうなので、まずは足湯で休んで洞門への道を探そう…と足湯に入ってびっくり!こちらがばりばりの「白山洞門ビュー」だったのです。
見てください、この写真。前面のガラスいっぱいに白山洞門が広がっています。そして、30名収容可能というこの足湯は、海に向かって階段状に配置されているので、どこに座っても視界を遮られることなく、白山洞門の眺めを楽しめます。しかも、利用料は無料!こんなにぜいたくな足湯は他にはなかなかありませんよ。
また、春分と秋分の日の前後5日間は、夕日の光が洞窟の穴から差し込むという「トオルマの夕日」が見られるそうです。更なるぜいたくができてしまうのですね。
さて、足湯で疲れを取ったら、白山洞門の近くまで下りるのもよし、おいしいお魚を目当てに土佐清水にもどるのもよし。時間とお腹と相談して楽しくプランを決めてください。
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