これぞマスカレード!ヴェネチア・カーニバルで眠らない夜を

これぞマスカレード!ヴェネチア・カーニバルで眠らない夜を

更新日:2019/09/10 12:57

橘 凛のプロフィール写真 橘 凛 ライター、エッセイスト
世界一有名なマスカレード(仮面舞踏会)といえば、すぐに思い浮かぶのはイタリア・ヴェネチアのカーニバルでしょう。誰もが仮面で自らを隠し、豪華な衣装で着飾って、ヴェネチアの街をそぞろ歩く妖艶な世界・・・一度迷い込んでみたいと願う人は多いはず!

2020年のヴェネチアカーニバルは、2月8日〜2月25日までの開催が決定!あなたもカーニバルの一員となってみませんか?

カーニバルの概要とその歴史

カーニバルの概要とその歴史

写真:橘 凛

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カーニバルが開かれるのは、ヴェネチアが一年で最も寒いころ。例年2月前後の謝肉祭と呼ばれる時期に行われるのに由来します。

初回開催は11世紀といういわれですから、なんとその歴史は千年超!
その後、ヴェネチアが「アドリア海の女王」と呼ばれるほど、世界屈指の海洋国家として発展するにつれ、カーニバルも本格化していきました。祝祭都市としてピークを迎えた18世紀のルネサンス期には、人々が仮面をつけ、身分関係なくあちこちでお祭り騒ぎする様子が、ヨーロッパ中に有名になっていたようです。

が、ナポレオン侵攻によるヴェネチア国家滅亡とともに、カーニバルの歴史も途絶えてしまうことに・・・。ヴェネチアあげてのイベントとして復興されたのは1979年のこと。この街にカーニバルが帰ってきたのは、わりと最近のことなのです。

現在は、世界中からの関心を得て、毎年300万人以上もの人々が訪れる花形イベントとなっています。写真は、通称『ため息橋』として名高い、ドゥカーレ宮殿から牢獄への橋の前で撮影した仮装カップルです。

カーニバルに沸くヴェネチアの街

カーニバルに沸くヴェネチアの街

写真:橘 凛

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カーニバル期間中にヴェネチアを訪れる方は、最寄のサンタルチア駅に着いたとたん、驚かれるかも知れません。というのも、鞄やスーツケースに衣装をパンパンに詰めた旅行客が押しかけているから。各国各地からカーニバルを楽しみに、衣装持参で(!)やってくる人達がたくさんいるのです。ヴェネチア本島に到着すると、人々はすぐに仮装し、街じゅうを我がもの顔に闊歩します。カップルやグループで衣装を合わせている人も多く、そのオリジナリティあふれるセンスは脱帽もの。

典型的な中世の王様とお妃様の格好をしたカップル、全員がふわふわした白い衣装に身を包み、フェアリーな雰囲気を漂わせた女性グループ、すこし不気味なクラウン姿の男性達などなど・・・全員がマスクで顔を隠して無表情なので、余計にスリリングで妖しい雰囲気を醸し出しています。ちなみにイタリアのクラウンはアルレッキーノと呼ばれ、イタリア喜劇には欠かせない人気キャラクターです。

ナポレオンが「最も美しい大広間」と感嘆し、普段は旅行客の玄関口となっているサンマルコ広場も、カーニバル期間中は、ネオンきらめくライブ会場と化します。ライブステージ上では、仮装した人々が衣装が乱れるのも気にせず、踊り、歌い、大騒ぎ!

こうなると、見ているだけでは我慢できなくなってくるはず。マスクはどこのお店でも10ユーロ前後から多種多様に販売されているので、ぜひ仮面を購入して、カーニバルの一員となりましょう!

カーニバルの本格的なイベントに参加してみよう!

カーニバルの本格的なイベントに参加してみよう!

写真:橘 凛

せっかくカーニバルに来たのだから、マスクを付けて街歩きするだけではとても満足できない!という方は・・・本格的に仮装してしまいましょう!そういう方のために、レンタル衣装店がたくさんあります。お店によって異なりますが、フルセットで借りる場合、お値段は正直、かなりお高めです。が、一泊二日でレンタルすると、昼夜のイベントに参加することができます。

実は、仮装した人達こそ楽しめるのがヴェネチアのカーニバル。
というのも、連日連夜、街のどこかしらで、ティーパーティーや舞踏会が開かれているから。多くのイベントは、仮装して参加することというドレスコードがあるのです。ぜひ公式ウェブサイトにアクセスして、訪れる予定日に開催されるイベントを事前チェック&予約しましょう。

午後に開かれることが多いティーパーティーは、ヴェネチア最古の「カフェ・フローリアン」など格式あるカフェで、衣装姿で気取ってお茶を飲む人々で溢れます。その様子は、まさに中世そのもの。

夜間の舞踏会は、参加費は高額ですが、内容はフルコースの食事、オペラ、生演奏でダンスを踊ったりと、とても本格的なものが多いです。その時間帯は夜19時半頃からなんと深夜2時頃まであるものも!写真は、舞踏会でのオペラの一幕です。

でも、社交ダンスなんてできないし・・・と臆することはありません。大方の参加者も同じようなものです。主催者が簡単なダンス(男女がくるくると入れ替わったり、全員で手をつないで輪になったり)をその場で教えてくれます。

イタリアワインが心地よく回り、映画のワンシーンのなかにいるような一夜は、生涯忘れられないひとときとなるでしょう。

写真撮影でヴェネチアカーニバルを堪能する

写真撮影でヴェネチアカーニバルを堪能する

写真:橘 凛

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どこをどう撮っても絵になるヴェネチアは、写真撮影も楽しいものです。

車の往来が禁止されているヴェネチア本島ですが、特にカーニバル時期は観光客でごった返し、なかなか前に進めないことさえあります・・・。真冬のヴェネチアはアックア・アルタ(浸水)が起こりやすく、浸水したサンマルコ広場には橋桁が渡されることもあります。

そんな一番のベスト撮影時間帯は、早朝。明け方頃にサンマルコ広場に行くと、衣装でポーズを決め、写真撮影し合う人達をちらほら見かけることができます。人の少ない時間帯、サンマルコ寺院やドゥカーレ宮殿前で撮った写真は、きっと素晴らしい記念となるでしょう。

本格仮装の人々は、写真に撮ってもらうことを基本的に喜んでくれますが、一応、許可を得てから写真撮影をしましょう。

また、例年、最終日曜日には、最も素敵な衣装とマスクをした人を選ぶコンテストが開催されます。我こそはと思う人は立候補してみましょう!

仮面を付けて楽しんで、新しい自分に出会う

ヴェネチアカーニバルの興奮と感動、伝わりましたでしょうか?カーニバルは、ヴェネチアで最も人気のあるイベント。早めの予約をおすすめします。

仮面をしているあなたは、普段のあなたではありません。おおいに飲み、笑い、踊って楽しみましょう。

仮面舞踏会発祥の地で、あなたも新しい自分に出会ってみませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/21−2014/02/23 訪問

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